<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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大阪の天王寺に建設中の近鉄阿倍野ハルカスがギネスブックに「世界で最も高い駅ビル」として申請しているのだという。

高さ300メートルのあべのハルカスは再来年の春に完成予定の近鉄グループの中核的存在のビルディングだ。
ビルそのものは近鉄南大阪線あべの橋駅のターミナルビルで、中には近鉄百貨店あべの店、オフィス、ホテルなどで構成されるという。
東京スカイツリーの半分の高さしか無いにもかかわらず、やたらデカく感じるのは、やはりタワーではなくビルディングだからなのか。
しかもフラットな土地で東京のようなアップダウンがあるような街ではない大阪でも数少ない丘「上町台地」に建設されており、標高は350メートルほどになり、それなりの威容を誇っている。

確かに大阪のどこからでも、このビルディングははっきりと見ることができる。
大阪大学のある千里丘陵からも、関西空港からもクッキリと映画「2001年宇宙の旅」に搭乗したモノリスTMA-1のような建物を臨むことができるのだ。

それにしても高さが一番高いんどという駅ビルは駅ビルとして価値はあるのだろうか、と考えないこともない。
駅ビルの駅としての機能は1階の電車のホームとコンコースになっている地階くらいで、あとの59階(あべのハルカスは60階建て)は駅ではないのである。
ギネスブックもしょーもない記録を掲載するものだと、つくづく思うのである。

また、阿倍野の近鉄百貨店はキタの阪急百貨店梅田本店、ミナミの高島屋本店と並ぶ大阪の百貨店のメインの1つではあるわけだが、いかにせん立地条件が「天王寺」。
自ずとキタやミナミとはコンセプトの違う百貨店になってしまい、どうしても日本一背の高い「庶民的な百貨店」ということになってしまうのが辛いところだ。

なお、あべのハルカスのオフィス階の目玉はシャープ本社が入居する予定だったところだが、シャープさんの一連の危機により、白紙になってしまっているという。
代わりにパチンコ屋やゲーム屋が入ったりしないように祈りたいところだ。

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