岡山を代表する児童文学者八束澄子さんの新作二作を立て続けに読み感動した
昨日から寒い、何とも寒い。また寒波到来とのことだ。天気予報では、月曜日には雪のマークがあったが、さっきと見ると消えていた。月曜日は、朝からたくさんの日程が入っていて、雪の予報に悩んでいただけに、少しだけ安心もした。
さて、岡山を代表する作家と言えば昨今あさのあつこさんだが、もう一人児童文学者の八束澄子さんがいる。あさのさん同様に、八束さんともご縁をいただいてきた。おふたりの作家さんには、私が公民館で働かせていただいていた時には、その公民館での講演会の講師をお引き受けいただいた。
さて、その八束澄子さんからいただいた年賀状に掲載されていた昨年刊行されたご著書の写真がありを、早速本屋さんに買いに行った。が、バタバタして見つけられず、公民館へとりあえず予約カードを入れた。
その中で、『オレたちの明日に向かって』(ポプラ社刊)と『空へのぼる』(講談社刊)を読んだ。八束澄子さんのご著書は多く読ませていただいてきているが、今回の二作も大変面白く読ませてもらった。
八束さんの小説とても大好きで、必ず心温まる食卓の風景が描かれているのが嬉しい。『オレたちの明日に向かって』は保険屋さん、『空へのぼる』は庭師(高い木専門の空師)がしっかりと描かれている。そんな姿勢も嬉しい。
とりわけ『空へのぼる』はとても感動的な作品で、恥ずかしながら読んでいて涙が流れた。今度まちに出た際には、これらの本を購入しようと考えている。八束さん、まだ買っていなくてごめんなさい。
こうした地元岡山で執筆活動を続けて、全国レベルでご活躍中の八束澄子さんとあさのあつこさんの作品を、是非とも地元の方々が読んで欲しいと願う。そうする形で、これからも応援していきたいと考えている。
小津の「東京物語」をモチーフとした山田洋次監督作品映画「東京物語」を観た
昨日は、山田洋次監督作品・映画「東京物語」を観に行った。この作品は、名匠・小津安二郎監督作品で、笠智衆と東山千栄子、そして原節子が出演した映画「東京物語」をモチーフとしている。
と同時に、この映画はクランクイン寸前に東日本大震災が起こり、山田監督がそのことと無関係に映画は作れないと製作を延期したことでも、話題にもなった。
この映画のフライヤーには、「半世紀のあいだ、その時代、時代の〈家族〉と向き合って来た山田洋次監督が、いま2012年の家族を描く」とある。まさに家族が描かれていた。そして、今の時代に家族を描くことの難しさも感じたりもした。また、小津安二郎監督をを意識してか、橋爪功と西村雅彦は何だか小さくなっている感じがしたのは私だけだろうか。
さて、この映画には山田洋次監督の前作「母べえ」に続いて出演している蒼井優が、大きな役回りを演じている。この蒼井優とは、私は一度だけ出会いがあった。
それは、2004年のことだ。その翌年に公開された、横山光輝の漫画『鉄人28号』実写版のロケが、犬島で行われ蒼井優も来た。私は当時文化行政を担当しており、その映画にいささかの関わりもあった。我が課の職員もエキストラで出演もさせていただいた。
その犬島ロケの際に、犬島の前にある小さな島の海岸でロケがあり、その場面に出演した蒼井優が、犬島に渡る小舟に私もご一緒させてもらった。当時、こんな有名な女優になるとは思いもせず、記念写真すらお願いしなかった。今思えば、残念なことをしたと悔やんでいる。
そんなことも思い出したりもした、映画「東京物語」の鑑賞であった。