「やはり」と言うべきか大手ゼネコンの除染作業での「手抜き」、環境省も放置
東京電力福島第一原発は今どうなっているのか?、強制避難を強いられた方々、或いは残っておられる福島の方々はどんな思いでお正月を過ごされたのか?、とても気になるところだ。
そんな中で、昨日・4日の朝日新聞のトップ記事は、「手抜き除染相次ぐ 福島第一周辺 汚染土、川に投棄」という見出しが踊っていた。「手抜き除染現場」の三枚組の写真も添えられていた。
「東京電力福島第一原発周辺の除染作業で、取り除いた土や枝葉、洗浄に使った水の一部を現場周辺の川などに捨てる『手抜き除染』が横行していることが、朝日新聞の取材でわかった。元請けゼネコンの現場監督が指示して投棄した例もある。発注元の環境省は契約違反とみて調査を始めた。汚染廃棄物の扱いを定めた特別措置法に違反する可能性がある」と記事は書いている。
こうした除染作業は、「楢葉町が前田建設工業や大日本土木など(受注金額188億円)、飯舘村が大成建設など(77億円)、川内村が大林組など(43億円)、田村市が鹿島など(33億円)」と大手ゼネコンが受注している」という。
「除染作業」のみでなく、東日本大震災や東電原発事故がらの復旧作業などで、さまざまなシーンで業者によるいい加減な作業や手抜きの横行は、これまでも散見し様々に言われていた。そうした中で、今回は朝日新聞の「取材班が12月11~18日、記者4人出計130時間現場を見て回った」結果であり、言い逃れはできないだろう。
それにしても、「除染事業の現地本部である環境省福島環境再生事務所によると、建物や道路から20メートル以内の本格除染を始めた昨夏以降、住民から『草がきちんと刈り取られていない』「『洗浄に使った水が漏れている』といった苦情が多数寄せられるようになった。(中略)担当者の一人は『ひっきりなしに電話がかかってきて、いちいち記録をとっていられなかった』と打ち明ける」との報道もある。環境省が定めた手順違反の可能性大なのに、記録も取らず放置していたとは。まさに、業者とつるんでいたとしか思えない。看過してはならない行為だ。
と同時に、原発事故を食い物にしている大手ゼネコンや業者は、原発事故で塗炭の苦しみに陥っている福島の方々の暮らしと地域の未来をどう考えているのかと、怒りが満ちてくる。取り除いた土や枝葉などを現場周辺に捨てる「手抜き除染」が横行していることについて、地元自治体首長さんたちからも怒りが広がっているのも当然だ。
しかもこうした作業は孫請けどころか、下請けの下請けの下請けの下請け(どれだけ書けばいいのだろか)に犠牲を押しつけ、さらには事故などの責任を押しつけることも間違いないところと言えよう。今回でも、下請けがかってやった(もしくは個人がと詰め腹を切らせて)とのことで、幕引きを図ることだろう。こうした構図を何とか断ち切れないか、なんとも悩ましく思う。
そうした中で、「原発事故ですべての住民が町の外に避難している福島県双葉町の井戸川克隆町長が、役場が避難している埼玉県加須市で4日に仕事始め式の訓示を行い、住民が町に帰還する時期の目標を『暫定的に30年後とする』という見解を初めて示しました」との報道にも接した。正月早々、いっそう心が暗くなった。
昨日の岡山駅地下街には長蛇の列、そして新幹線上りの指定席は全て満席
田舎に住む身であり、街中へ出る機会が少なく、昨日は少しだけ岡山駅地下街を散策した。私の感じとしてはもう4日で各所で仕事始めは始まっているだろうと思い、そんなに人出はないと予想したいた。しかし、まだお正月であり、食べ物のお店などには、まさに長蛇の列だった。不況はどこ吹く風、といった感じだった。
そして岡山駅に行くと、「みどりの窓口」の入り口に「満席」の紙が張り出されていた。駅員さんに聞くと、6日頃までは混雑するとのことであった。私は一度だけ海外旅行から元日に帰国して、新幹線に乗ったことがあるが、それ以外に年末年始のラッシュの経験がない。それにしても、今年は何回かは、新幹線での旅ができるのだろうかと考えたりもした。
さて、昨日は稚媛の里に行ったら、駐車中には鎖が貼られていた。2日のエスプリと同じで、年末年始のお休みを確認しておかなかったせいだ。でも、来週からはいつもの日常が戻ってくることだろう。今年もいい年であればと、願っている。