冬休み、生徒が家族旅行でサイパンに出かけた。新学期お土産を買ってきてくれた。
箱の裏に賞味期限を示す英語が書かれていた。
BEST BEFORE
09 05 06
(2006年9月5日が賞味期限)
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英語の知識(bestとbefore)、三つの数字が何となく日付を表すこと、食べ物の箱に張られていること。これら三つが結びつけば、この日まではおいしく食べられる(のかな)と判断できる。
…日付の読み方を間違えると、やっぱりダメだけどね。
じゃあ、反対はどうなんだろう。
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タスク:賞味期限を英語にしなさい。
↓
これはbest before(best before date)を知らないとまず書けない。
実際、生徒に賞味期限を英語ではどのように表現すると思うか尋ねた。まじめに考える生徒になればなるほど答えが出なかった。もちろん、出なかったことをもって、実用的な英語ではない…学校英語は使えない…とは言わせない。また、これだけをやればいいとも思わないけど、こんなことも授業では取り上げることになる。
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もう10年以上前になるが、アメリカルイジアナ州で日本からの留学生が射殺された事件があった。「動くな(freeze)」と言われて意味がわからず、動いてしまい射殺された事件だった。あの時は、学校英語でfreezeを教えないことを随分批判されたものだった。これなどは極端な例だが、いろいろな意味で社会から学校の英語教育には問題提起をされることが多い。
さて、賞味期限がわからないと、期限切れのものを食べてしまってお腹をこわすかな... これも学校の英語教育の責任かなあ。いずれにしても、小さなことでも、気づいた時に教科書以外の英語をどれだけ授業に取り込めるかは、僕たち英語教師が考えることができなければいけない(のかな)と思う。
実用性って大事な問題だ。