長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

小倉駅のうどん

2010-02-09 07:13:35 | Weblog
ワカが生前に、ノートをくれた。
再生紙でできたノートだ。
「エーチャンのレシピをまとめておくといいよ」
とのことだった。いつも思いつきで、料理をつくって
きたけど、時々は、ノートに書き綴っていた。
昨日、そのノートの表紙に「粒々皆辛苦の帳」と書いて
レシピを少しまとめてみた。
その中に、「小倉駅5番ホームのうどん」というのがある。
北九州予備校時代に、よく食べたうどん。5番ホームというのは
定かではないけど、その立ち食いうどん、の素うどんがうまかった。
やはり出汁は、アゴをつかっているに違いない。今は高級になったので
どうなったかわからないけど、あご、つまり飛び魚を使った出汁は
「アゴ」が落ちるくらいうまい。小倉と博多の途中に「折尾」
という駅がある。鉄道が開通したとき、その駅につくと、駅員さんが
「オリオー、オリオー」と叫ぶので、乗客がみな降りた、という逸話が
残っている。高倉健さんが通った東筑高校は折尾にある。
折尾駅の名物が「かしわめし」だ。
話をもどすと、小倉駅の5番ホームの素うどんの中にも、かしわが
入っている(いた,)、ただし、そぼろ。
そのそぼろがいい。
そぼろは、水と酒の中に、かしわのみんちをいれ、箸でほぐしながら、
火をつける。途中、醤油と砂糖とちょっとの味噌なんかをいれ、
3分くらい箸でまぜるとできあがる。うちは、「とりそば」の時
につくる「甘めの九州の醤油のにきり醤油」を使う。
それを、うどんの中にいれると、くせになるくらい、うまい。
万能ねぎをぶっかけ、一味をたっぷり入れて食すと、一滴の汁も
残らないのが不思議でない。

小倉駅のうどんを折尾のかしわ飯といっしょに食うと、なお美味い。
博多は、いろいろうまいところがあるが、なんといってもY鮨だ。
先日、博多からお花のお稽古をしている原田一門と話をしていると、
「Y鮨」の話題になった。うちにくる音楽家や陶芸家、花やお茶
の関係の人たちが、なんか関所か駅みたいに、当たり前のように
通過するすし屋だ。博多には、何百というすし屋やおいしい魚を
食べさせるお店があるのに、まるで人口が300人くらいの漁村
に一軒しかない魚屋、みたいに、そのすし屋にいきあたる。
無駄のない縁、というのは、ほんとうに不思議なものだ。

今日は「英語で蕎麦会」
明日は営業は休み。蕎麦打ち、お茶、コーヒーの技を伝授する日。

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2 コメント

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クッキングパパも絶賛 (ヒガ3)
2010-02-09 17:23:05
★天真庵さんへ

「小倉駅のうどん」って、どこかで見たことがあると思ったら、愛読書『クッキングパパ』(59巻)の表紙もそれでした。
http://kc.kodansha.co.jp/product/top.php/1234575203

たぶん、「5番ホーム」だったと思います。感謝合掌
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Unknown (天真)
2010-02-10 07:15:37
ラーメンとかもつ鍋とかめんたいが
全国区になりましたが、このうどんは
、そんなものたちを凌駕しています。
「九州の味の原点」みたいなものです。
それを表紙にするとは、やりますね!
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