今朝は蕎麦打ちの時に、大豆を浸した寸胴をストーブにかけた。
味噌作りが本日は4人也。蕎麦打ちの時には、蕎麦粉に水を入れ、水回しという作業を
していると、ぷーんと蕎麦粉の土のような香りがする。続けて打っていると、ストーブの上の
寸胴から、豆腐やのようないい香りが漂ってくる。ああ、たまらない。
蕎麦はお昼か夜に食べるのが普通の人の感覚で、味噌汁は朝食べるもの、というのが常識
になっているけど、味噌汁の中に蕎麦を入れて食べる、というのは、最高の美味にて、栄養学的
にもすこぶるいいらしい。ぼくの蕎麦のお弟子さんたちには推奨している。
それから、「ほぼぶらじる」の豆を焙煎。ブラジル、コロンビア、ガテマラ(でかまら、と呼ばないで)、
モカという順。大豆の香りと、珈琲豆の香りを楽しんでいると、ラジオからチェンバロのジャズが聞こえて
きた。まさに、まめまめしいジャズみたいな雰囲気に包まれる。こんなに楽しい仕事場は、丸の内にもマンハッタンにも、
パリにもたぶんないのではないかしらん。知らんけど・・
それから朝飯を食べに家に帰る。庭に置いた「ぽんかん」をひよどりが啄(つい)ばんでいる。
義経さまが、一の谷の戦いでやった奇策に「ひよどり越え」というのがある。義経さん人気に乗じて
ひよどりも、英雄みたいになったけど、姿といい鳴き声といいい、さしたる特徴はない。はっきりいってかわいくない。
だからコマドリは採用されたけど、「ひよどり姉妹」なるユニットなど聞いたことがない。
ひよどりが去った後、槇の木で順番待ちしていた目白のツガイが、ぽかんとした顔してぼんかんを啄ばむ。
この「ぽんかん」は愛媛の先輩の家から毎年おくられてくる。もう10年くらいなるけど、50の坂を越えた
ころ昇天された。先週は親友の奥さまが還暦を前に旅立たれたという寒中見舞いが届いた。
多死の時代だけど、順番ではなく、いい人が先にいったりするのは、今だけの偶然の話ではなく、
ある意味、天地自然の不条理なる摂理かもなんばん。
ぽんかんぽんかんと書いていたら、ふいに昔よく食べた「ボンタンアメ」が食べたくなった。
あれは九州でしか売ってないのかしら。
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