長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

今日も卒啄(そったく)珈琲塾

2012-06-21 08:03:35 | Weblog
少し曇りだけど、今日も午前中は卒啄珈琲塾で、午後は無茶しぃの会。
夏の昼に、ときどき「冷たい玉露」を飲む。ガラスの急須に玉露を入れ、
ぬるめのちょうどいい加減のお湯を注ぐ。その急須のまんま、冷蔵庫に
入れる。それを冷蔵庫からだしてこぶりの斑唐津の玉露茶碗で飲む。
涼やかな清流の音を聴きながら、貴船かなんかの川床にでもいるような風情がある。
風鈴の音が聞こえたりすると、あとは何もいらない。

昨日は女子たちに、手回しの焙煎機で焙煎の仕方を伝授し、ダッチ珈琲の
仕込みを教える。「ふ~ん」と納得すれば、それまでの話だが、奥の奥は深層水
よりも深い。

先日ヨッシーのお父様の訃報が入る。つい最近彼女が演奏のため上京し、
「父から電話があって、NHKの番組のことをしりました」などという近況を
きいたばかりなので、言葉がみつからない。人の生き死にの問題は、人知を超えた
領域の世界なのでなんともならないが、川の流れのように、無常を感じる。
人生は楽しいことばかりではない。つらいこと、悲しいこと、人を好きになったり、
好かれたり、憎まれたり、いろいろしながら、さらさらと、たださらさらと流れて
いくものなんだろう。心からご冥福をお祈りいたします。鎮魂。

卒啄・・・卵からかえろうと、ヒナが卵の中からコツとつつく。それを卒(そつ)
という。ま、そろそろか、というタイミングで親が、そこをコツとたたく。啄(たく)
という。そのふたつがはやくもおそくもない間で行われ、新しい命が誕生する。
禅の世界では卒啄同時、とかいう。人と人の出会いもしかり、生きたり、死んだり
する時もしかり。そうしてヒナは羽をばたばたさせ、巣立つ。習うというのは、
そんなヒナのひたむきな姿を現す象形文字。
最近界隈の家の軒先から、巣立ったばかりのつばめを見る。
彼らの巣くうような家もすくなくなり、絶滅危惧種の仲間入りになることが心配だ。
午後からやる「お茶」や、「お花」も絶滅危惧種になりつつある。
日本人にもどれる巣づくりも大事やな、と、つくづく思う今日このごろ。

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