長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

アビアントがおもしろい

2016-01-14 08:43:58 | Weblog

吾妻橋の手前、浅草からだと、橋を渡って、うんこビルの近くのビルの一階

に「ギャラリー アビアント」がある。

ここの女主人は、とてもチャーミングな女性だ。ぼくのお茶のお弟子様でもある。

昨日は新人さんに焙煎を教えた。ガテマラを「ほうろく」で焙煎する。一日目は

そこからスタート。ぼくが京都で修業した「からふね屋」の下賀茂本店は、

カウンター5席の小さな店で、ブレンドはネルドリップで入れ、ストレートは

サイフォンで入れた。ガテマラは人気だったけど、時々ご婦人がまちがえて

「デマカラ」と大きな声で所望されてこまった。界隈は下賀茂神社の神域で、静かな住宅街もあり、

珈琲好きな人たちがあまたいた時代だ。まだ西陣の景気もよろしく、その業界

の人や、京都大学の先生とか、文人や俳優さんとか、多士済々の人たちが

その狭い店の小さなカウンターにとまって珈琲を飲んだ。そんないい時代の京都。

スケットのアルバイトは、近くのノートルダム女子のかわいらしい女学生がやってくれた。

昨日は焙煎教室の後に、前住んでいたところの歯医者に行き、帰りは「浅草寿町行き」

のバスで浅草までもどり、小腹がすいたのでヨシカミで、チキンカツとビール2本を

飲んでから、吾妻橋を渡り、アビアントにいった。18日まで「いろいろな書 墨だ!」(そんな名前の)

をやっている。案内のハガキにもなった井上有一の「花」がでーんと飾ってある。

故人だが、文人や僧侶たちの書もにぎやかに展示されていておもしろい。

天真庵の書の貞本さんの書も、いい場所に二点飾ってある。その後ろの壁には

「生井厳」さんの軸があった。天真庵で20年前に尺八を吹いてくれ、いっしょに「ヨカチン」

を謡った人だ。この人の絵は、「生きて死ぬまで」の動きが凝縮されていて、きっと作家が

あの世にいっても、絵が生きている、そんな絵を書く人だ。字もなかなかおもしろい。

今日は午前中が「卒啄焙煎塾」で、午後は「無茶しぃの会」

板橋の古本屋で中里恒子さんの「わが庵」を見つけ、浅草までのバスの中で読んだ。

旅の途中に、いい店を見つけ、その土地の酒肴で地酒を飲む幸せに似た気持ちになる。

「生きていてよかった」と思わない人はいないだろう、そんな本である。家に帰ったら

般若くんから「赤かぶ」が届いていたので、手取川のつまみにした。天真庵のイスは彼の作品で

ドアは同じ金沢美大の角居くんとの合作。貞本さんの「赤雪」という字もいいが、赤かぶはもっと、いい。

明日は「ダメ中」

 


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