長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

明日は新春シャンションライブ

2013-03-23 08:32:14 | Weblog
友達の書き込みで、京都時代を少し思い出した。
最初の厄年の時、骨肉腫と診断され、大徳寺の前にあった病院
に入院していた。右手が不自由だったけど、食べ物の制限もなく
暇なので、よく大仙院にいって尾関老師の話を聞いた。もっとも
30年以上前の話なので、彼も老師というか、元気な雲水のような人だった。

昨日は16回目のMUSICA LIBERA TOKYOだった。
「生と死のクラリネット」。正確には、「正のクラリネット、死のバセットホルン」
N響の伊藤圭さんがクラリネットを、隣で同じくN響の山根さんがバセットホルンを弾く、
ふたりが並んで演奏するとまるで阿吽だった。絶対と相対が相対しないように、それぞれが
独立した個でありながら、絶妙の呼吸で、音程の違う管楽器を奏で、桜や椿などがいっせい
に咲いたような華やかな雰囲気の藤田朗子さんが、ざやなかけん盤さばきで、正と死の
刹那な世界を表現する。

バセットホルンは、モーツァルトのレクレイムで使われた楽器だそうだ。
不思議な縁だけど、ピアノの横にいつも建築家・白井晟一さんの「生」を
飾ってある。白井さんが、静岡の登呂遺跡に隣接した芹沢美術館を建設した時、
完成して受け渡す時、3日間、モーツァルトのレクレイムをかけて、自分の匂い
を消した、という逸話を思い出した。
音楽も芸術も人間が生きたり死んだりするのも、生・滅・生・滅の刹那の呼吸
を繰り返しながら、川の流れのように、さらさらと流れていくようなものだ。

さて、明日は「シャンソン」
この週末は、時空を超えて、ヨーロッパを旅しているような気分。

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