今日までNHKFMで、二十世紀最高のピアニスト・ホロヴィッツの特集をやっている。
今朝も蕎麦打ちの途中だったけど、「びん棒」という名ののし棒をおいて聴いた。いい。
彼が最晩年に日本で公演をしたのを、後輩のYくんというのが聴きにいった。
昭和57・8年くらいのことだったと思う。長崎出身の彼は、酒が好きで、酒の値段が
あがる時に、一升瓶でニケースくらい買って、狭いアパートの押し入れにストックしていた。
行き当たりばったりの九州人にしては、几帳面なのんべえだった。今は会計士になって
活躍しているが、たくさんいる飲み友達の中で、ホロヴィッツを三万もかけて聴きにいった稀有な友達だった。
そのころは、車が好きな人は、飯をきりつめ、バイト先でパンのミミをもらってきたりしてきりつめて、車を買った。
きにいった服を買うためなら、断食よろしく、食費を削ったりして買った。オーディオを買うのも、関西なら日本橋
、京都だったら寺町あたりのお店で、女をくどくより真剣にねぎって買ったりしたもんだ。たぶんYくんも、好きな酒を
がまんしてホロヴィッツを聴いたに違いない。さる音楽家は、最晩年の彼の公演を「骨董にひびがはいった」と評したが、
Yくんにとっては、桃山時代の茶碗の貫入みたいにゾクゾクしたのではなかろうか。
今日は「ねんど」の会。今晩はIT企業の社長さんたちの「蕎麦会」もある。
明日は「インヨガ」 先日ヨガを教えてる女性が珈琲を飲みにこられた。ヨガをやる人には
共通の素敵なオーラみたいなものがある。
日曜日は、「蕎麦打ち教室」&「なんとなく蕎麦を喰う会」 今月は15日(日)と22日も同じ教室がある。オーラはないがオイラがせんせ。