長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

急須でお茶を淹れるという大事件

2013-04-26 08:22:16 | Weblog
そんなフレーズのパンフを、織田流煎茶道の家元にいただいた。
今年は、売茶翁(ばいさおう)がの没後250年になるらしい。
江戸時代に佐賀で黄檗の僧だった翁が、60を目の前にしたころ上洛
して、京都の糺の森や東山界隈でお茶を振る舞い始め、そこに池大雅、
伊藤若冲、上田秋成ら文人が集まってきて、煎茶とそれにともなう清貧で
神仙思想的精神が、優美に広がっていった。貧しくても「美」にこだわり、
風雅にこころを寄せる日本人の原点みたいなものがそこにある。

最近は急須が家にない、という人が多いという話をよくきく。
無駄なものは身のまわりにおきたくないけど、急須や宝瓶は
おいておきたい必需品にしたい。
本はいつか読みたいので買う、でいいが、お茶は「宝」
出会った人に感謝しながら一服。みんな刹那だけど、だから
こそ美しい。そこをつかむと、永遠がわかる。
売茶翁を物心両面でささえた書家・亀田窮楽という人もいた。
ときどき彼の書をかけて煎茶を楽しんだりしている。
日々是好日。

昨日は煎茶のお稽古の後、いそいで帰ってきて、「インヨガ」の人
たちの蕎麦の準備をした。ささくれだったような話が多い昨今、
一日に「こころを波立たせない時間」を持つのは、ほんとうに大切
なことやね。

今日は「ダメ中」
なんかひさしぶりな感じ。

明日は「立花教室」
また新しい教室が始まる。
花をいけたり、たてたりすることは、人生の立命
みたいなもんやね。「こころざしもたたないようなことでは、
どうしようもない」わね。