長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

鯛介

2010-04-16 07:23:36 | Weblog
昨日は休みだった。
いつものように、休みの朝は、歩いて
「珈琲の樹」にモーニングを食べにいく。
ここのパンは、店長のなつきくんの友だちが
焼いたもので、一見、普通のパンだけど、かめば
かむほど味がでる。このお店も開店して一ヶ月が過ぎ、
置いてあるテーブルやイスも、定一になった、というか
落ち着いてきた。なつきくんも、5年くらいそこにいるような
感じになってきた。

昼飯は、SARA&鯛介のたんたんめん。
今月13日から始まったものだ。味の素を
使っていなくて、「オーガニックたんたんめん」の方は
まったく野菜だけで、つくっている。絶品だった。
このお店の店主は、時々うちに蕎麦を食べにきたり、
お花のお稽古にきたりしている。1階から三階まで
しつらえの違う空間をうまくつくっている。
若いのに「さすが」だ。酒器も知り合いの作家さんに
つくってもらっている。あまりに、居心地がいいので、
面取りの徳利に古酒を一合入れてもらって、昼から飲んだ。

秋葉原に久しぶりにいった。ぼくが27歳の時に
会社を興した時、秋葉原に事務所があった。
12坪くらいの倉庫を、「ばったや」さん(さんはつけないほうが
、それらしい)から借りて始めた。10日くらいたって、
歩いて3分くらいのところに「じゃんがらラーメン」がオープン
した。今では信じられないけど、閉店時間が「スープがなくなるまで」
だった。こちらも創業期は夜おそくまで仕事をしていたけど、終わった
後にいっても、まだお店があいていて、九州弁でスタッフと話ながら
ラーメンを食べたのを、昨日のことのように覚えている。

その後は、ぶくろ。東京では、一番長く住んでいたので、黙って
目をつむっていても歩けるくらい、通じた町だ。
西口にある珈琲屋で、モカの生豆を買う。待つあいだに
出された「ブラジルのピーベリー」が、深入りされて
いるけど、まろやかな味だった。この町で、ちょっと
深入りの珈琲を飲むと、なんとなく、懐かしい味がする。

今日さきほどお店にいったら、温度が10℃だった。
昨日仕入れたモカをちょっと深く焙煎して、石臼で
挽いて、水出し珈琲を仕掛けてきた。
明日が飲み頃。
でも明日は「茶事」のため、お店は臨時休業。

今日の夜は、「スケッチの会」
4月から、天真庵の中は「撮影中止」にさせてもらった。
あまりにも多くの人が、あたり前のように、店内や、
だされた蕎麦などを撮影する。もちろんブログなどで紹介
されたりするのは、プラスの部分もあるけど、
よくよく考えてみたら、そんな連鎖が当たり前になったものを
想像したら、ぞっとした。美味しいもの、美しい風景、感動した
ことなどを、デジタルに保存するのもいいけど、心の中に残像として
残したり、後で自分でスケッチしたりするほうが、趣がある。
アホでもカシャと押せば、できあがり、という便利なものが普及した
お陰で、写真も「魂」のないただの記憶、みたいになってきたのは
残念。いろいろ「便利」なものを見直す時代でもある。