長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

湯冷まし

2009-10-23 06:30:49 | Weblog
昨日は休みだったけど、お店にいって少し焙煎をしていたら、
久保さんから、荷物が届いた。
新作の湯冷ましが入っていた。焼締めの湯冷ましは、彼らしく
薄手で、無駄のないフォルム。玉露をさっそくいれてみた。
お手前では、両手をそえて使うけど、これは片手でやると、
なんだか絵になる。
もうひとつは急須みたいに取っ手がある黄瀬戸の湯冷まし。
煎茶仲間で先日、実家からおくってきた「かぼす」(かぼすをすだちといっては
大分の人におこられる)をおすそわけしてくれた女性に、お返ししたら、
たいへんよろこばれた。彼女はNPOで、大分の物産を紹介している
のだが、とくに「かぼす」の話になると、目に力がこもってきて、機関銃の
ように熱く語る人だ。でもそのかぼすは、みてくれは悪いけど、原種に近く、
しぼった時の、ジューという量がます違っていて、飲んでも、毛細血管の中を
柑橘君が、全速力で走る、みたいな感じ。
都会では、野生を失った工業生産みたいな野菜が多いけど、地方には、
まだまだ野性的な野菜が多い。

煎茶の「雅名」がきまった。
「南九」(なんきゅう)
とした。書の会の時に、貞本先生が、「九」というのは永遠を
表す数字で、中国では徳に縁起のいい数値であるということ。
南・・・困難の言霊だけど、発想を変えたら「南の島」みたいでいい。
それに「苦しい」という意味合いで、どちらかというと、日本では
意味嫌われる言葉だけど、これも「転」じて、いい意味にできる。
それに、私が九州人であることもかんがみ、「南九」となった。 感謝。
煎茶の会で、そのことをつげると、「いっきゅうさんみたい」
といわれた。そのうち、かっぽれをきわめ、ぼうさん、あたりを
うまく踊れるようになった曙には、この名になれてくるかも。