長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

首がまわらない

2009-07-05 06:30:42 | Weblog
以前、会社を経営していたときは、儲かっているときはいいが、
ちょっと油断をしたり、運が落ちると、地獄のような資金繰りが
必要になって、首がまわらないことが多かった。
今は、ひとも雇わず、ゆっくり自分のペースでやっているので、
収入はへったけど、資金繰りで首がまわらないことはない。
でも、忙しくて、そばを打つ回数が多かったり、立ちっぱなしの
時間が多かったり、寝不足になったら、足とか首が悲鳴をあびることが
ある。やはり、老人力がついてきたので、ケヤーは大切だ。

一昨日の朝日新聞の一面に、正岡子規の「幻の書」がみつかった記事が
書いてあった。なんと「寒山拾得和賛」だ。
昔から、禅僧や画家たちが、好んで題材にしたもので、寒山が
普賢菩薩、拾得が文殊菩薩の生まれかわれ、と日本人は信じてきた。
それを知らない日本人は、日本人ではない、ともいわれてきた。
今の天真庵には、あまり飾っていないけど、もともとの「天真」
というのも、寒山拾得の世界から命名されたものだ。
昨日はフランスからこられた親子が二階の寒山拾得にえらく
関心をしていた。
今、引越しの準備で絵を整理していると、幻?ではないけど、
南條先生の寒山拾得の絵が、やまのようにでてくる。
こんどの新しい家は、小さいけど、床の間が一階にも二階にも
あるので、「小さな美術館」に将来しようか、とも思っている。
電話も看板もつけづ、ただ縁のあるひとだけがたどりつく美術館。
寒山拾得の絵を見ながら、煎茶を飲む。ただそれだけ。

「ほっと」する時間を持つことが、ますます大切になりそうな気が
する。