■江利川春雄 (2006)『近代日本の英語科教育史:職業系諸学校による英語教育の大衆化過程』(東信堂)。これまでの日本英語教育史研究では旧制中学校や高等女学校の陰に隠れてほとんど取り上げられてこなかった、実業学校、師範学校、高等小学校、実業補習学校、青年学校、陸海軍系学校など、職業系学校の英語教育の歴史的研究。この分野では大変な労作ということで評価されるのだろうし、実際高等小学校(の1割)で英語が教えられていたことや、戦中に英語教育を断絶させなかったのは陸海軍の学校だったことなど、これまであまり知られていなかった事実が明らかにされていておもしろく読めるところもある。しかし僕の関心からいうと、教授法についてもっと理論的に切り込んでくれないとピンとこないのである。帯にあるような「今日のわが国外国語教育問題にも大きく示唆」という評価には無理があるだろう。
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