MITIS 水野通訳翻訳研究所ブログ

Mizuno Institute for Interpreting and Translation Studies

お知らせ

来月からこのサイトをMITIS(水野通訳翻訳研究所)ブログに変更します。研究所の活動内容は、研究会開催、公開講演会等の開催、出版活動(年報やOccasional Papers等)を予定しています。研究所のウェブサイトは別になります。詳しくは徐々にお知らせしていきます。

『同時通訳の理論:認知的制約と訳出方略』(朝日出版社)。詳しくはこちらをごらん下さい。

『日本の翻訳論』(法政大学出版局)。詳しくはこちらをごらん下さい。

Facebookはこちらです。

シンポジウム、講演会など

2007年06月27日 | 通訳研究

体調は徐々に、徐々に良くなっているような気がする。が、まだ油断は出来ない。さて、昨日紹介した北村彰秀 (2007) 『東洋の翻訳論―蔵蒙対訳「学者基本語」から―』はアジア文庫に在庫があるそうです。「蔵」はチベットのことなんですね。

8月20日と21日に、神戸女学院大学で「通訳トレーニング法を活用した英語教育」(現代GP)の一環として国際通訳シンポジウム“EAST MEETS WEST-Current interpreting trends-”を開催します。無料だそうですのでふるってご参加ください。

場所:神戸女学院大学(西宮市)
□8月20日(月)11時~
基調講演者: Daniel Gile 教授 リヨン大学(フランス)
講演者: Barbara Moser-Mercer教授 ジュネーブ大学(スイス)
講演者: Chuanyun Bao部長 モントレー国際大学通訳翻訳大学院(アメリカ)
□8月21日(火)11時~
講演者: Jacolyn Harmer教授 モントレー国際大学通訳翻訳大学院(アメリカ)
パネルディスカッション:Daniel Gile教授(リヨン大学)/Barbara Moser-Mercer教授(ジュネーブ大学)/Chuanyun Bao部長(モントレー国際大学通訳翻訳大学院)/Jacolyn Harmer教授(同)/船山 仲他 教授(神戸市外国語大学)/松縄 順子教授(chairperson、神戸女学院大学)  

※講演会・パネルディスカッション(同時通訳付き)への参加は無料です。
※8月21日15時半より懇親会を神戸女学院大学・同窓会館で行います。
※申し込み締め切り:2007年8月9日
※申し込み・問い合わせ先:
〒662-8505 兵庫県西宮市岡田山4-1 神戸女学院大学 文学部事務室
電話:0798-51-8549 Fax : 0798-51-8532 *火曜日~金曜日(9:00~16:30)
E-mail :
gp-sympo@mail.kobe-c.ac.jp 

9月15日にCAIS(通訳技能向上センター・ビジネス通訳技能検定協会)主催の講演会とパネルディスカッションがあります。場所は有楽町の外国人記者クラブ(日本外国人記者クラブ)です。

第1部  (2:05-3:05) 講演 鳥飼玖美子(立教大学教授)『通訳者の役割』
第2部 (3:40-4:40)でパネル・ディスカッション
「ビジネス通訳者の役割とキャリア」(仮題)。
パネリスト:鳥飼玖美子、企業内通訳者、派遣のビジネス通訳者、会議通訳者(ビジネス関係)他。モデレーターは小松達也氏。

石黒さんが苦労して編集している『英語通訳への道』(大修館書店)の改訂版が10月ごろに出るという。旧版とはかなりおもむきが違う本になるようだ。


ウランバートルからの手紙

2007年06月26日 | 翻訳研究

2日連続出社するも、体調はそれほどよろしくない。熱は出ないが頭がぼーっとしている。さて今日は、北村彰秀さんというモンゴル語の研究者から手紙が届いた。『東洋の翻訳論―蔵蒙対訳「学者基本語」から―』という本を個人出版したというお知らせだ。本の内容を紹介しておこう。

「中国、チベット、モンゴルにおいては、仏典全体を自分たちの言語に翻訳する働きがなされたが、その仕事を通して翻訳のノウハウ、翻訳論が形成されていった。その中でも最も高い水準に達していると思われるのが、「学者基本語」と呼ばれる仏典翻訳用の辞書の序文にある翻訳論である。
 本書では、いままでほとんど知られていなかったこの翻訳論を日本語に全訳し、箇条書きの形にわかりやすくまとめ、分析を試みた。250年以上前に書かれたにもかかわらず、非常に実践的、網羅的なその内容は、現代も翻訳のすぐれた手引きであり、またそれと同時に、最新の翻訳理論から見ても興味あるアプローチを提供している。」

モンゴルで印刷したようだ。日本では神田神保町の内山書店の上にある「アジア文庫」(03-3259-7530)で扱っているとのこと。60ページ、735円という小さい本。あす問い合わせてみるつもり。


新刊案内など

2007年06月25日 | 通訳研究

その後抗生物質を使って熱は下がったのですが、まだ少しふらつく感じがあります。しかしまあ徐々に回復するでしょう。今日の検査では数字は正常に戻っているとのこと。

Interpreting, Vol. 9 No.1 (2007) ようやく発行と年号が一致してきたか。今回は通訳におけるformulaic language productionの問題、少人数のビデオ会議の通訳、コミュニティ通訳の専門意識と倫理、手話通訳のproficiency予測、通訳クラスのテクノロジーと自習の5本の論文を収録している。

野崎歓(2007)『われわれはみな外国人である:翻訳文学という日本文学』(五柳書院)後半に翻訳に触れた文章が集められている。

『聖書翻訳研究』(日本聖書協会)1号-4号(1970-72)
たまたま見つけたので。70年からすでにやっているのだなあという感じか。


診断(?)つく

2007年06月20日 | 雑想
あまりに熱が下がらないので昨日は診療所でいろいろと検査。結局免疫が低下した老人がかかりやすいあの病気「の疑い」という診断がつく。ついでに「こっちの数字も軒並みひどいですね。これじゃA型肝炎と言っても…脊柱曲がってますねえ」「いやそれは最近分かりました、腰痛で検査して」「でも上の方も曲がってますねえ。立派な脊柱側彎です」というトホホな結果でした。ということはあれだ、本来なら身長があと5cmぐらいはあったのではないのか、胴長になるが。そんなわけであと1週間ぐらいはまともなエントリーはなさそうです。今日は抗生物質が効いたのか、熱のぶり返しはありません。

熱でダウン

2007年06月17日 | 雑想

還暦のクッキー売り「娘」の超ミニ、ボディコンの瘴気にあてられたせいか、木曜日から高熱を出しまして、いまだに38度台に行くこともあります。そんなわけで更新が滞っていますがご了承を。
8月20日、21日に神戸女学院大学で「国際通訳シンポジウムEast Meets West」があります。ダニエル・ジルやバーバラ・モーザーが来るようです。案内とポスターが来ていますので、熱が下がったら詳細をお知らせします。ウェブ上にはまだ情報無し。


言い訳2

2007年06月12日 | Weblog

義兄の通夜、葬儀のためまた日にちが空いてしまいました。

さて、明日6月13日(水)午後7時(開場6時30分)から、池袋西口の東京芸術劇場小ホール2にて「中年ミュージカル劇団 発起塾とうきょう ばなな組」のお披露目公演『花のクッキー売り娘』が上演される運びとなりました。うちのものが出ます。

物好きな方はどうぞいらっしゃって下さい。来て下さる方にはチケットを用意しておきます(いないと思いますが)。

発起塾とうきょう(公演情報をごらん下さい。)
http://www.hokkijuku.net/nyujukusuruniwa/nyujukuannai/framepage12.html

東京芸術劇場小ホール2(アクセスマップとイベントカレンダーをごらん下さい)
http://www.geigeki.jp/access.html


「自虐の詩」映画化だそうですが

2007年06月07日 | 雑想
業田良家の名作『自虐の詩』が映画化だそうで、監督堤幸彦、イサオ役が阿部寛はいいとして、幸江の中谷美紀はやや微妙かなあ。しかしこれ以上落とすと商業映画として成り立たないか。公式HPはここ。(覚悟して行くように。)問題は熊本さん役を誰がやるかだ。ネット上では大久保佳代子ではどうかとか、いっそハリセンボンの2人に幸江と熊本さんをやらせたらなどという話があるが、トレーラーの別れの場面を見ても画面が小さくて誰だかわからない。もう撮り上がっているはずなのにHP上ではまだ発表されていないのだ。銀行強盗までやらかす父親は西田敏行。

頂き物・続き

2007年06月07日 | 翻訳研究

頂き物、まだ続きます。これは河原君から。
慶應義塾大学霜崎研究室(編)(2007)『翻訳論プロジェクト2006年度論文集 A Search into Language and Beyond - Challenges in Translation Studies』
「まえがき」によると、「政策・メディア研究科大学院の「翻訳論プロジェクト」および学部の「翻訳分析演習」の2006年度の研究成果をまとめたもの」とのこと。第1部が共同研究で、サン=テグジュペリのLe Petit Priceの6つの邦訳を素材に<誤訳とその周辺>を探っている。第2部は個人研究で4つの論文を収録している。これが4冊目の論文集だという。このように翻訳の研究がいろいろ孤立した形でなされていたことがわかる。

厳密には頂き物ではなくて交換雑誌だが、韓国会議通訳者学会(KDCI)の
FORUM Vol.5 No.1 (2007)が届いている。論文12本と書評がひとつ。今回はMIISの武田さんが、The Making of an Interpreter Userという論文を寄せている。なお日本通訳学会のメンバーは積極的にこの雑誌とCTIに投稿するよう求められています。もう忘れている人もいると思うのでここを参照。一応国際査読誌ですが、通訳学会の会員だと載りやすいような気もします。外国雑誌に投稿を考えている人はまずここからはじめてはどうでしょう。


言い訳と頂き物など

2007年06月06日 | 通訳研究

前回の翻訳研究分科会の頃から頭痛が続き、それが数日かかってようやく終わると今度は体のだるい状態が1週間ほど続きました。たぶん風邪だったんだと思いますが、そういうわけで不調です。実は2日に立教異文化コミュニケーション学会(RICS)で通訳することになっていたのですが、幸いというか残念ながらというべきか、例のはしか騒ぎで今週の土曜日に延期。通訳も中止となりました。(RICSには顔を出しますが。)

頂き物がたまっているので順番に紹介。
まず船山さんから、新雑誌The Interpreter and Translator Trainer Vol. 1 Issue 1 (2007)に掲載されたEnhancing Mental Processes in Simultaneous Interpreter Trainingと、「神戸外大論叢」第57巻収録の「発話理解のオンライン概念表示」の抜き刷りを頂いた。内容は昨年の大会での発表を聞いた人には見当がつくと思うが、この雑誌よりはInterpretingの方がふさわしいような、かなり理論的なものだ。感想を書くと返事しているのだが、いろいろ考えることが多くてまだ書けないでいる。

鶴田さんからは2冊。
鶴田さんと村田久美子さんの翻訳で、リチャード・J・サミュエルズマキャヴェッリの子どもたち:日伊の政治指導者は何を成し遂げ、何を残したか』(東洋経済新報社)
鶴田さんと柴田真一さんの共著『ダボス会議に学ぶ世界を動かすトップの英語』(コスモピア)
前者は政治学の政治指導者論の本のようです。副題にあるとおり、日本とイタリアを対比させています。2段組500ページの重厚な本。後者は、同じ出版社から出ている前著『リーダーの英語』の続編のような感じ。最新の経済、ビジネスのトピックスと英語が学べる。それにしてもどうやって時間を捻出しているのでしょうか。

鳥飼さんからは博士論文、Diplomatic Interpreters in Post-World War II Japan: Voices of the Invisible Presence in Foreign Relationsを頂く。オーラルヒストリーと通訳者の社会学的分析、外交を結びつけた斬新な構想に立つ論文だ。来月には日本の読者対象に書き改めた『通訳者と戦後日米関係』(みすず書房)が刊行されるという。