MITIS 水野通訳翻訳研究所ブログ

Mizuno Institute for Interpreting and Translation Studies

お知らせ

来月からこのサイトをMITIS(水野通訳翻訳研究所)ブログに変更します。研究所の活動内容は、研究会開催、公開講演会等の開催、出版活動(年報やOccasional Papers等)を予定しています。研究所のウェブサイトは別になります。詳しくは徐々にお知らせしていきます。

『同時通訳の理論:認知的制約と訳出方略』(朝日出版社)。詳しくはこちらをごらん下さい。

『日本の翻訳論』(法政大学出版局)。詳しくはこちらをごらん下さい。

Facebookはこちらです。

日本通訳翻訳学会第27回例会のお知らせ

2010年04月25日 | 催し

またまた催しのお知らせです。「訳読」をテーマとする研究例会になります。なんだかんだ言っても、語学学習で訳読の占める位置は大きいわけで、そこから文法事項の重要さも出てきます。日本人に求められる語学力とは実はこれ。訳読復権ののろしを上げようかとひそかに思っています。関心のあるかたは是非ご参加下さい。なお、非会員でも開催校(今回は立教)の学生、院生、教員は無料です。

日本通訳翻訳学会第27回例会を以下の要領で開催します。今回は研究例会として、通訳・翻訳教育、語学教育に関連する「訳読」というテーマを取り上げます。多くの方々の参加をお待ちしています。

[日時] 5月22日(土)午後1:15―5:00
[場所] 立教大学池袋キャンパス11号館203教室

第1部1:30―2:45
[演題] 「「順送りの訳」の系譜」
[発表者] 水野 的(日本通訳翻訳学会)
[概要]  日本の訳読法には支配的な訳読法とは異なる流れが伏流のように存在した。それは英語教育においては「直読直解」や「グループメソッド」、「改良版Translation Method」、「分割読み」などであり、翻訳では森田思軒や二葉亭四迷、岩野泡鳴などの実践や翻訳論に見られる。この伏流は、現在では英語教育における「スラッシュ・リーディング」や同時通訳の訓練に使われる「順送りの訳」として現れている。本発表では、これらのもうひとつの訳読法と翻訳の問題点を検討し、その可能性を探る。

第2部 3:00―5:00
[演題] 「新しい訳読教育のモデル」
[発表者]  山岡洋一氏(翻訳家 著書に『翻訳とは何か』など、翻訳は『国富論』、『自由論』ほか多数)
[概要]  過去25年に翻訳は大きく変わった。圧倒的な力をもっていた翻訳調の規範がほぼ崩れ、新しい翻訳スタイルが使われるようになった。翻訳調は明治時代に、理解することなどとてもできないと思えるほど進んだ欧米文化を取り入れるための手段として確立したものだ。その翻訳調が歴史的使命を終えた以上、翻訳調に基づく教育方法である英文和訳と英文和訳型訳読教育も歴史的使命を終えたと考えるべきだろう。しかし、旧来の英文和訳から脱却して新しい翻訳スタイルを採用したとき、訳読教育には一般教養教育の手段として、大きな可能性が開けてくる。そうした観点から、新しい訳読教育のモデルを提示したい。

[会場の行き方]  JR 山手線・埼京線・高崎線・東北本線・東武東上線・西武池袋線・地下鉄丸ノ内線・有楽町線「池袋駅」下車。西口より徒歩約7分。
・アクセスマップ
・キャンパスマップ

 [参加費] 会員:無料 非会員:1000円
 [参加お申し込み・問い合わせ先] 日本通訳翻訳学会事務局(水野 的)まで
e-mail: secretariat(アットマーク)jais-org.net


シンポジウム「ゲーテ時代の翻訳思想」

2010年04月17日 | 催し

5月28日に東京でドイツ系翻訳論のシンポジウム(日本ゲーテ協会主催)が開催される。ドイツ語系の「歴史的な」翻訳理論の再検討に加え、アントワーヌ・ベルマン『他者という試練』の訳者・藤田省一さん等をゲストに迎えてシンポジウムを行う。

・とき:2010年5月28日
・ところ:東京/OAGホール(地下鉄 青山一丁目 下車)
14:30 - 18:00:シンポジウム(司会:三ツ木道夫)
「ゲーテ時代の翻訳思想 - 理論・実践・受容 -」
1. 「ハーマンにおける翻訳」 宮谷 尚美
2. 「ヘルダーと翻訳」 嶋田 洋一郎
3.  「シュライアーマハーの翻訳論講義」 三ツ木 道夫
4.  「シラーのウェルギリウス翻訳」 高畑 時子
5. 「メショニックの翻訳論 - フランスのフンボルト受容 -」 藤田 省一

詳細は下記URLを参照。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/ggj/aktuelles-j.html


Anthony Pymの講演会

2010年04月13日 | 催し

立教大学のサイトではまだのようですが、ここで先行して告知しておきます。先般『翻訳学の探求』の翻訳(武田珂代子訳)が出たAnthony Pym氏が6月5日(土)に講演会をやります。参加は無料、事前登録は不要ですので多くの方の参加をお待ちしております。

・とき:2010年6月5日(土)
・ところ:立教大学・池袋キャンパス 8号館1階 8101教室

15:10-16:30 公開講演会
「持続可能な社会と通訳翻訳学」
講師:鳥飼 玖美子氏(立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科教授)
16:45-18:15 公開講演会
"Exploring Translation Theories"
講師:アンソニー・ピム氏(Anthony Pym, ロビラ・イ・ビルジリ大学教授)
※同時通訳(水野的氏、渡辺京子氏)


早期英語教育@朝日新聞

2010年04月09日 | 雑想
昨日の朝日新聞夕刊に巨大な「ドラゴン桜」が登場した。画像はここで見ることができる。朝日と「モーニング」のコラボだそうだ。今回のテーマは早期英語教育。大西泰斗、成毛眞、そして鳥飼さんが寄稿している。大西の論は日本語を重視せよというものだが、ちっとも理論的ではない。成毛は実務からの視点で、英語が必要な職種は1割にすぎないのだから、英語教育を変える必要はないというもの。翻訳と通訳の存在も指摘している。鳥飼さんはまじめに答えている。次は英語教育に何が必要かというテーマでやってもらいたい。

四国旅行

2010年04月06日 | 雑想
 
母親が骨折で入院したり、四国に旅行したりで久しぶりの更新です。写真は四万十川と桂浜の龍馬像。隣に櫓を建てて、龍馬の視線で太平洋を見るという企画なのであった。初日の金比羅様は雨がぱらついていたが、その後は天気も回復し、四国の桜を満喫する。