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ゴミのない日本が好き ネパール人留学生ら 歩道3キロ清掃へ

2009-06-12 09:16:20 | 多文化共生
(以下、読売新聞【東京多摩】から転載)
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ゴミのない日本が好き
ネパール人留学生ら 歩道3キロ清掃へ
14日の清掃活動について話し合うカンデルさん(左から2人目)ら

 八王子の街をもっときれいにしようと、杏林大学(八王子市)のボランティアサークル「Feel(フィール)」が14日、JR八王子駅前に集合し、甲州街道沿いの歩道に落ちているごみを拾う。終点は西八王子駅前。企画したのは、「フィール」代表で総合政策学部3年のナラヤン・カンデルさん(25)(明神町)だ。(鈴木英二)

 カンデルさんはネパールの出身。都会のバラトプル市で暮らしていたが、地方都市を旅行した際、貧富の差が激しく、識字率の低さに驚いた。国を豊かにしたいと考えた時、頭に浮かんだのは戦後、急速な経済成長を成し遂げた日本だった。

 街中でネパール人が歩きながら捨てたごみを後ろから歩いてきた在留日本人のお年寄りの男性が拾い、ごみ箱に捨てた姿を目撃して大きな感銘を受けたことも。そんなことから、2005年10月、サンカルデブ大学1年の時に日本に留学した。

 最初は佐賀県鳥栖市の日本語学校に通った。それまで「日本はごみのない美しい国」との印象を抱いていたカンデルさんだったが、たばこのポイ捨てや、道端に捨てられた缶や紙くずを見て大きなショックを受け、さみしさを感じた。そこで、留学生に声をかけて、ごみ拾いを一緒にしていた。

 07年4月に先生の勧めで杏林大学に入学。友人に誘われ、「フィール」に入会した。しかし、当時は仲間が集まって飲食するだけのサークルだった。

 もっと社会に役立つ活動をしたいと考えていたカンデルさんは今年4月に代表に就任するや、会の活動を社会奉仕主体に決めた。すると、60人ほどいた会員は瞬く間に13人にまで減ってしまった。それでも、月1回、キャンパス内を清掃してきた。

 今回、会の活動をさらに発展させようと、自転車でよく走っている甲州街道を約3キロにわたって、きれいにすることを企画した。当日は他の市民団体にも協力を呼びかけ、約2時間、ごみ拾いをする予定だ。

 メンバーの外国語学部1年児玉大地さん(20)(戸吹町)は「地味で暗いと思われがちなボランティア活動のイメージを良くできたらうれしい」と話す。

 「フィール」は8月には富士山の清掃活動を計画している。カンデルさんは「ボランティア活動を通じて、外国人と日本人、学生と社会人ら、いろいろな人同士が語り合う交流の場にしたい」と抱負を語る。
(2009年6月12日 読売新聞)

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