鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3728回】 オーナーの世界観や人間性が売り場に出る

2021年03月15日 | 住宅コンサルタントとして

昨日、一昨日と、とあるエリアのベーカリーに行っておりました。

 

今から3年前に、友達に連れてきてもらったベーカリーなのです。

 

3年前に初めて連れてきてもらった時、衝撃を受けました。

 

駐車場がメチャ広いのに、車をとめられないくらい、

たくさんのお客様が来ていて、

しかも外でお客様がぱんを食べているのです。

 

こんなに繁盛しているパン屋さんを見たことがなかったので、

正直、ちょっとびっくりしました。

 

そして昨日、一昨日と再び訪れたのですが、

3年前以上に長蛇の列ができていて、

店内に入るまでかなり並びました。

 

3年前と比較して、パンを見る目が上がった私は、

もう店内でたくさんの衝撃を受けました。

 

まずは価格の安さ。

 

一つ一つのパンの価格がメチャ安いのです。

 

カレーパン120円とか、エッグタルト80円とか。

 

ポルトガル並みにエッグタルトが安い。

しかもおいしい!

 

そしてこのお店の明太フランスが名物なのですが、

はじめて買って、そのおいしさに再び衝撃を受けました。

 

普通、明太フランスって、明太バターがほんの気持ち程度、

塗られている感じじゃないですか?

 

このお店の明太フランスは、バゲットの中に

これでもか!っていうくらい、たっぷり塗られているんですね。

 

焼きたての明太フランスを5本、6本と

買っていくお客様が居たのですが、

その理由も納得しました。

 

おそらく、家族一人1本食べるんでしょう。

 

たくさんのパンを買い込んで、

レジで精算をしている時も、

スタッフさんがとても愛想が良く、

お客様一人ひとりに気の利いた言葉を掛けていました。

 

そしてなんとなく、このお店のオーナーの思想が伝わってきたのです。

 

「わざわざ来てくださって、ありがとう。

ご家族でおいしいパンをお腹いっぱい、食べてくださいね。

そしてパンを選ぶ楽しみも是非、味わってください。

パンを購入してくれたお客様は、

コーヒーを無料でご提供しますから、

コーヒーを飲んで、あたたまって帰ってくださいね」

 

と、オーナーから言われたような錯覚を覚えました。

 

売り場から、スタッフさんから、

そのようなオーナーの気持ちが伝わってくる感じなのです。

 

地方都市における、商売の基本みたいなものを

このベーカリーから教えていただきました。

 

どれだけ商品がおいしくとも、

お店全体から感じられる優しさ、愛などがお客様に伝わり

それがファンをつくっていくのだと思います。

 

このことを理解できない経営者は、

商品を改良し、売り方を変えたりするのですが、

根本、まずお客様にどういう気持ち、どういう姿勢なのかが重要です。

 

良いお買い物をさせていただき、

商売のことまで教えていただける、

そんなベーカリーでした。


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