goo blog サービス終了のお知らせ 

光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

レイアウトに大空を!

2024-03-10 05:01:38 | レイアウト・竹取坂
 2023年のレイアウト改修ネタから。
 山塊を作り、夜景を組み込む作業はひと段落つきましたが、実はここまでで進捗率はまだ3分の2でした。

 かねてからの「第3の懸案」それは「レイアウトに空を付ける」というテーマです。
 最近は専門誌が毎回付録をつけるくらいにレイアウトや模型での背景の重要性は重視されつつありますが、わたし的にはそれでもまだ不満がありました。

 特に問題なのは製品としての背景画は一部を除いて小さすぎる、それも高さが低すぎる点でした。

 鉄道模型の場合、レイアウトでも車両でも「下から見上げるくらいのアングル」が最もリアルに見える物です。
 その時に背景が「部屋の上部の壁とか天井」というのは興醒めになりがちです。

 この点についてはレイアウトビルダーよりも特撮映画のミニチュアの方が遥かに切実な問題で黄金期の東宝では「プールに面した倉庫の壁一面をホリゾントに使い実物に負けないリアリティのある海を表現」していますし、大映の昭和ガメラ映画なんかは背景の低さを補うために「天井の背景の切れるポイントに高架橋をかぶせたアングルで撮影する」というテクニックを使っています。
 (今ならCGでいくらでも誤魔化せますが)

 そんな訳で以前から何か方法はないか検討を続けてきました。

 以前のレイアウトではNゲージ用でも天地が足りずHOゲージ用の背景を用いでどうにか見られるレベルに持っていった経緯があるのですが、今回は90センチ台の高さにレイアウトがセッティングされている上に部屋の真ん中に鎮座しているためにHO用でもまだ足りない状態だったのです。

 背景を付けたい、レイアウトに大空を付けたいと色々検討してきたのですが、そこで思い付いたのが「市販品のタペストリーで使えるものがないか?」でした。
 流石にレイアウト用に特化した代物はまだ製品化されていませんが、それでも品物をチェックしているうちに「一面が雲と青空」というのを見つけました。
 サイズは幅が200センチ、高さが150センチで天井近くに貼り付ければ上段のレイアウトに空の下端が近づくレベルとなります。
 元々が壁掛けなので上の方の雲の絵がやや不自然に大きいのですがそこは妥協せざるを得ません。

 これでもまだ幅が足りないので写真に撮るにはアングルが限定される弱みがあり、しかも布製なので巻き上げたり畳んだりするのが容易な反面、シワがつきやすい弱点もあります。

 ですがそれでもこれがレイアウトの背後につくだけで「レイアウトが大空を手にした」感動は大きなものがあります。
 昼景だけでなく夜景でもその効果は大きなものがありました。

鉄コレ第32弾からJR東日本キハE130

2024-03-09 05:59:57 | 車両・気動車
 今回は昨年入線させた鉄コレ第32弾から
 JR東日本のキハE130形をば。

 水郡線のキハ110の後釜として2007年に運用を開始した3扉の一般形気動車で、以前紹介した八戸線のキハE131はこの形式のバリエーションなのだそうです(片運転台仕様)

 モデルの方は見ての通り、第32弾のラインナップの中では断トツに派手な塗り分けですが、これは水郡線沿線の川の青と紅葉の黄色&オレンジをあしらったものだそうです。
 でも、他の季節ならいざ知らず実際の紅葉シーズンだったら保護色みたいに本物の紅葉の中に埋没してしまいそうな気もしますが(まあ、それを言ったら盛岡色だって雪の中では同じ事笑)

 そういえばこれの久留里線仕様もなかなかにカラフルですが、こうしてみると第32弾のE130系列の中では八戸線仕様が一番地味(と言うか普通の電車っぽい)ですね。

 でもこのカラフルさは逆に街の中でも結構映えそうな華やかさはあります。その意味では今回のラインナップではレイアウト映えする部類ではないでしょうか(単行でもかなり目立つカラーリングですし)

 とか言いつつわたしの場合はこれも動力化・N化はまだ先の事になりそうで早々と埋蔵金化している車両ではあります。

HOのレンタルレイアウトに出かける

2024-03-07 05:57:06 | 旅行・探訪・イベントなど
 今年に入り妙にHOづいている当鉄道ですが、今回もHO絡みのネタです。

 一昨年の移転、リニューアル以来お邪魔する機会を作れなかった鉄道喫茶のレンタルレイアウトを1年半ぶりくらいのタイミングで再訪する機会を得ました。

 前回はNゲージのレイアウトを使わせて頂いたのですが、今回は移転と共に新設されたHOのレイアウトの方を使わせて頂く算段。
 と、言いますのもコロナ禍以来新たに入線したHO・16番の車両を走らせる機会がなかなか作れないでいたからです。

 殊に元日以降に入線したET420とか昨年入線のユーロスターと言った編成物の試運転は自宅のお座敷エンドレスでは文字通り「試運転」しかできなかったのです。
 
 前回の訪問では工事途上だったHOのレイアウトは線路の敷設が終わり4列車の同時運転が可能な大レイアウトになっていました。
 やろうと思えば新幹線のフル編成でも行けそうなスケール感に圧倒されます。

 4つの線路はそれぞれ独立して運転可能ですし、勾配を設定せずにレベルの異なる線路を組み合わせる事で立体感を出す試みは成功していると思いました。
 (HOの場合、N以上に動力のばらつきが大きいので勾配が苦手なモデルは案外多いものです)

 早速ユーロスターやET420、コロナ禍のとっかかりの時期に編成を揃えたKATOのキハ58系などを走らせます。
 これらのモデルは走行性に問題はなく、かなりスムーズに走る事は確認していたのですが、お座敷の小エンドレスでちまちま走らせるのと大径カーブのエンドレスを走らせるのとでは大違い。
 試運転の時以上にのびのびとした走りを披露してくれたのは嬉しいものです。

 また、小さすぎて目立たない木曽森林のボールドウィンも広々としたレイアウトの中を懸命に走ってくれました(笑)
 考えてみたらこれほどの規模だったらNのナローなんかの線路がサブにあっても良いかもしれません。

 もうひとつ、サイズの大きなHOは流し撮りがNよりも容易にできるのも嬉しいポイントです。

 おかげで予約していた時間をフルに使って運転を堪能しました。

 シーナリィなどは未だ未製のところもありますが今後が楽しみなレイアウトです。

 ここの探訪が久しぶりだった事もあっていくつかお土産もあったのですが、それらについては次の機会にでも。

鉄道ミステリと鉄道模型のはなし38「森林鉄道みやま号」

2024-03-06 05:55:19 | 小説
 前回からだいぶ経っていますが今回は「鉄道ミステリと鉄道模型」のはなしから。

 今回はカッパノベルズの鉄道ミステリー傑作選の一編「見えない機関車」所収の井口泰子作「森林鉄道みやま号」をば。

 当時(昭和47年)廃止直前だった木曽森林鉄道を舞台にした短編。あの当時でも実在の軽便鉄道を題材にしたミステリは殆どなかったと思われますし、鉄道模型の世界でもナローブームが起きるのはこれより後ですから、ネタとしては斬新だったのではないかと思われます。

 三浦湖に向かう一日一便の森林鉄道旅客列車を舞台にそこに乗り合わせた観光客風のOLグループや謎の老紳士とその秘書、後から乗り込んできたSBCのTVクルーの人間模様を、一人旅風情の主人公のOL・津田英子が俯瞰してゆく内容です。

 本作の読みどころは何といっても森林鉄道の描写の楽しさ、車窓風景は勿論ですが如何にも廃止直前の軽便と言った風情の駅周辺の描写、或いは途中の路盤脆弱区間を列車を降りておっかなびっくり歩く様などが実に生き生きとしていて、下手な専門誌の紀行文よりも良いのではないかと思えるほどです。

 さて、ここまでのはなしで「あれっ?これは鉄道ミステリなんだよな??」と思った方も多いのではないでしょうか。

 実は本作では鉄道ミステリの定番である殺人事件も盗難事件も一切登場しません。
 津田英子がSBCのクルーに「連合赤軍事件に関連した死体の身元確認」という目的を告げ、クルーと共に探索に当たる描写、その中を縫って老紳士と秘書の謎の行動の絡みがあるのですが、実はこれすらもが一種のフェイクですし(ネタバレにはならない・・・ですよね)
 
 それでいて、普通なら読み流してしまうような人物描写や森林鉄道の沿革の説明の中に伏線が貼られており、ラストで津田英子の正体(これが探偵でも警官でもない)に呼応して真相が明らかになるという文法が本作のミステリたる所以なのでしょう。
 ラスト最後の一行を初読した時の「やられた」感はまさにミステリ的ですw

 他のミステリに比べて刺激に乏しい内容ですが、一種の紀行文としても読ませる内容でわたし的には良い読後感の一編として記憶されます。

 (写真のモデルは手持ちの車両からそれらしいのを並べただけですので実際の木曽森林鉄道とは関係ありません)

 実は本作はこのコーナーを始めた時から一度取り上げたかった題材なのですが、何といっても手持ちのモデルに木曽森林鉄道の車両がなかった為にこれまで書けなかったものです。
 つまり、今になってこのネタを出したという事は・・・

 つまり、そういう事です。
 つぼみ堂のボールドウィンは個人的に欲しかったモデルで、もしこれが手に入ったら本作のはなしを書こうと思っておりました(不純だな)
 実際に実現するまで8年待ちましたが(笑)

 本作に登場するのはDLの編成ですが、今ではこういうのが赤沢森林鉄道で保存運転がなされているのだそうです。

 その意味では本作で書かれていた事の一部が実現しているとはいえるかもしれません(どういう事なのかは「ぜひ本作をご一読してください」としか言えませんが汗)

2023年の年越し運転のはなし・その2

2024-03-05 05:49:48 | 旅行・探訪・イベントなど
 前回に引き続き、2023年の年越し運転のはなしから

 2023年最後の日没を眺め、年越し運転も夜の部突入です。

 下段のレイアウトには未だに電飾の類を組付けていないので、室内灯付きの列車を走らせると妙に浮いてしまうのがネックです。
 それでも日の明るいうちは、割合雰囲気の良い運転が楽しめるのが取り柄でしょうか。


 E259系なんかは10年以上前の入線モデルでありながらこの日のために室内灯を組付けた甲斐があったというものです。
 「四季島」は昨年の年越し運転のオオトリを取った編成ですが、当初から室内灯を装備した編成なだけに華やかさが段違いに違います。通電カプラーの威力か室内灯のちらつきが殆どないのが嬉しい。


 それに比べて上段のレイアウトは昼の部に引き続いて115系と73系が相も変わらず走り回るのですが、日が暮れてレイアウト上でも夜景が映える様になってくると同じ列車でも雰囲気が一変しました。
 レイアウトの灯りがシャンパンゴールドなのに対し車両の方は白色灯なので夜景の中でかなり目立つというのは発見でした。

 トラム線の方では小径カーブ対応で室内灯を装備した車両がテスト走行用のキハ120(及びそれに準拠したTOMIXモデル)位しかないのですが、その中から華やかさを取ってキハ100のポケモン仕様を投入。

 製作から15年近く開催中の状態の「同人誌即売会コスプレコーナー」の会場を背景に快走しました。この編成は年越し運転のフィナーレまで会場のぐるぐる回りを続けました。

 次回は年越しのクライマックス運転に突入です。

2月のひとり運転会・京成AE車の競演(汗)

2024-03-03 05:25:45 | 車両・私鉄/民鉄

 今年最初の一人運転会ネタでも。

 年越し運転という一大イベントを過ぎると当レイアウトも幾分手持ち無沙汰の体でしたが、先日入手のカラーブックスの影響もあって京成AE車の行き交う一人運転会を平日休の昼下がりに敢行しましたw

 前にも書きましたがAE車は田舎者のガキだったわたしに京成という私鉄の存在を印象付けた車両でもあります。
 なので20年くらい前に中古の出物を探し回っていた時期があり、結果マイクロとエンドウの2編成のAE車が在籍しています。

 ただ、どちらもここ10年くらい走らせていなかった(しかも後者は走りの問題が多い)のでスムーズな走りは期待できなかったのも確かです。

 21世紀になってから出たマイクロはともかくとして、それより20年前に出たエンドウのモデルでもヘッドタイトやヘッドマークがきちんと点灯するのは今回の運転では嬉しいポイント。

 ですが走らせてみるとエンドウによくある「トレーラー台車の抵抗が大き過ぎて5連でもM車が息を切らしてしまう」のは相変わらずでした。
 結局中間車を2両抜いた4連でどうにかエンドレスを回り切りましたがモデルの構造上台車のコンバートもままならないのがもどかしい(涙)

 対するマイクロの方も20年前のユニットだけあって完調とは言い難い物でしたが、エンドウよりは幾分ましな走りでした。ボディ造形だけ撮るならエンドウよりはるかに細密ですし。

 そんな走りの2連がエンドレスを行き交うだけの運転会でもやってみるとスカッとするのは不思議であると同時に、この趣味の楽しさを実感させてくれるものでした。

今年最初の新車から・KATOのE257系5500番台

2024-03-02 05:23:51 | 車輌・電車

 今年最初の新車になった元日入線のNゲージ車から
 この日のために丸半年以上溜め込んだ某ショップのポイントを初売りに注ぎ込んだモデルだったりします。

 2、3年前の事ですが夏の朝練を中央線沿線の某所で行った折、たまたま脇を通過していた列車の中にこの編成があり、独特のカラーリングが非常に印象に残っていました。

 元々E257系5500番台は「草津・四方・あかぎ」に用いる編成で本来ならこんな場所で見かける電車ではないらしいのですが、実際には波動運用、主に修学旅行列車として使われる事も多いのだそうで見かける事自体は珍しくはないのだそうです。

(なお「修学旅行」の行先表示シールは同じKATOのE257系でも9両編成の5000番台に付属しているのだそうで)

 実際、行先幕の中に「富士周遊」というのがあるのですが、こちらは元々3両編成が精々と言う富士急行の線内に5連の電車が乗り入れるので場所によっては「ホームから車両の一部がはみ出す」というまるで鉄道模型の小レイアウトみたいな光景が(笑)

 とはいえ「修学旅行列車」の響きにはわたしの琴線を刺激するものがあったのも確かでリリースの情報を聞いて以来、どうしようかと迷わせたアイテムでした。
 ベースとなったE257系はわたし個人は「あずさ・かいじ」の印象が強いのですが、専用カラーの緑の帯を纏っただけではなく前面の造形にも手を加えられ独特の表情を見せます。

 個人的には「かいじ」の頃よりも落ち着いた雰囲気があって悪くありません。

 帰宅後早速レイアウトの新年発走行に供したのですが、さすが今年最初の新車だけあって走行性はスムーズそのもの。
 これを眺めて「今年も春から縁起がいい」とか勝手に思ったりします。

 この編成も室内灯を組み込み、次回の年越し運転で走らせたいものです。