光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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「鉄道珍百景」

2020-01-11 06:26:47 | 書籍
先日の運転会の折、メンバーとの雑談の中でクラブの女性メンバーから紹介された一冊から。



山と渓谷社刊「鉄道珍百景」(坪内政美著)

タイトル通り鉄道にまつわる珍百景を紹介した一冊です。

私も運転会の隙を見てパラパラめくって見たのですがこれが結構面白い。


紹介されているのは変わった形の駅舎、車両をはじめ偶然が生んだ変わった情景とかが紹介されていましたが私の興味を惹いたのは「敷設上の必然性から変わった風景になった」珍風景でした。


考えてみれば博物館の展示ジオラマみたいな「実景を正確に縮尺したミニチュア」なんかを別として模型車両の運転を前提に制作されるレイアウトとかモジュールというのは基本的に「珍百景の塊」みたいなところがあります。

それらには最初から珍百景を狙って作られた物もあったりする(所謂「パイク」という奴の大半がそれに該当しますね)のですがそうでないもののほとんどは「レイアウトの製作条件の制約からやむなく珍百景化してしまった」というものだと思います。

 その目で見た場合、実景の中のそうした「必然性のある珍百景」というのは製作上のヒントやインスピレーションを得られやすいのではないかと思えます。

 本書で取り上げられている物件の殆どは一種微笑ましいものばかりですが、これをそのまま引き写さないまでも、レイアウトの中でトラックプランやベースの形状から風景創生が制約されてしまう場合のブレイクスルーのヒントを得るというのは結構使えると思います。



因みに私がそうした珍物件のヒントに使っていたのは以前紹介していた「都市、町の建築」とか「BOW!全書」なんかだったりするのですが鉄道物件に特化したこの手の本は読み物としても楽しめる分お得であると言えますw



 それにしてもこういうなんということのない雑談からも色々得られるところがあるのですから同好の士の集まりというのは有り難いと思います。