
今月の初めにTOMIXがC11を出してから早2週間。
と言いますかテツドウモケイの製品化ペースを考えると「たった2週間のインターバル」と言った方が良いでしょうか。
KATOのC11もフルリニューアルでリリースされました。
こちらも登場が待ち遠しかったですが「同じ月に同じ機関車の競合モデルを二機も買う」なんて事は私にとっては初めてなのでこれだけで驚異です(笑)
ただ、KATOの場合既にC56やC12をリリースしているのでTOMIXほどの驚きはなく「ああ、やっぱりな」という印象もあるにはあります。

造形は最近のKATOの例にもれず実にそつのない仕上がりです。
中でも目を引くのがデフレクター裏側にモールドがされ、デフ自体もNとしては薄手の造形になっている事。
以前のNの蒸機は強度の関係で厚手のパーツになりがち(ものによってはデフ裏に切欠きを作って見た目にデフを薄く見せるという奇策を使った例もあります)でしたが、実物の蒸機のデフは見た目にもぺナペナなくらいに薄っぺらく見える事が多いので、その意味ではより実物に近づいたとは言えます。
キャブ下の造形もTOMIXのそれに引けを取りません。また、キャブの窓が半開きになっている所がまた心憎い表現ですね(同形のモデルが2,3両並ぶと「どれも同じ窓の開き方」になってしまいますがw)

先輪のスポークの表現も見事ですが「TOMIXとうりふたつ」になってしまったのはある意味皮肉ではあります。こちらもTOMIX同様に先輪を集電に使っているらしいので尚更です。
(尤も、それがベストであるなら2社が同じ構造になるのは当然ではあります)

今回のモデルはTOMIXが「実物のプロトタイプがイベント運転用のスペシャル仕様」だったのに対し「国鉄時代の普通のタンクロコ」と言うスタンスに徹したモデル化がされている様です。ですのでよく言えば落ち着いた、悪く(?)言えばやや煤けた様な雰囲気で見た目に地味には見えます。

ですが実機も現役当時はこういう雰囲気の「偉大なる凡庸」的なロコでしたから、特にレイアウト上では「その佇まいを感じさせてくれる」だけでも大いに存在意義はあります。
肝心の走行性能を書くにはまた足りなくなってしまいましたのでそれについてはTOMIXなどとの比較を交えつつ次回に。
