
前回の続きです。
模型と工作の別冊は本の7割が車両工作記事でしたが、最後の方に組み立て式とシーナリィ付きの折りたたみ式レイアウトの製作記事が載っていました。
これが後に私のレイアウト志向の原点となった記事であります(笑)
田舎生まれの田舎育ちで鉄道模型自体がおじの作ったり購入したりしたものしかお目にかかれない環境でしたが、この本に紹介されているレイアウトのインパクトはとても大きいものがあったのです。
ミニカーにしろ飛行機にしろ(更に時代が下がってウルトラ怪獣のソフビ人形にしろ)モデルとして楽しむのはあくまで対象そのものに過ぎず「それらを取り巻く環境自体をモデル化して楽しむ」という鉄道模型の方向性は正に「夢の塊」として幼い私の心に深々と突き刺さる事となりました。
また、この本自体当時の小学生が読んでもある程度理解できる平易な文章だった事もありそれらの記事から発せられるオーラには参りっぱなしでした。

とはいえ、それだけにレイアウトを作る大変さも良く伝わってきました。
特に配線と山や川の製作・何よりスペース確保の苦労について初期の段階で思い知らされた事は今にしてみればいい収穫だったのですが、私が実際にレイアウトを着工するまでに40年近くかけてしまう結果にもなってしまいました。
本書のレイアウトの製作記事や運転会の記事が組み立て式や折りたたみ式中心だったのも昭和40年代直前の時期ですらレイアウトの常設スペースがいかに手に入れずらいものだったかを物語るものです。
それでもこの本は40年以上にわたって私にとっては聖典同様の存在であり続け(何しろ小学校就学前からのお付き合いです)今読み返しても教えられる所の多い本です。
そしてそれから10年後、第二のインパクトが来ます(笑)