高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

カンブリア宮殿

2009年08月14日 08時32分52秒 | ブログ

テレビ番組で、毎週必ず見ている番組がある。「たかじんのそこまで言って委員会」・「儲かりマンデー」・「ガイヤの夜明け」・「カンブリア宮殿」この四つは出張中でも、録画して見ている。

今週、先週と「カンブリア宮殿」で面白い特集をしていた。「消費者熱狂」というテーマで、

第1週目は首都圏で56店舗を展開するスーパーの「オーケー」。弁当290円、2リットルの水88円・・・と4割引5割引は当たり前の激安スーパーだ。

安い理由をき ちんと説明する「オネスト(正直)カード」を店頭に示し、正直に消費者に情報を伝える。この「正直さ」が消費者の信頼を生み、リピーターが通いつめる店に なり、ここ数年、既存店売上高を毎年10%伸ばしている。


物腰の低い丁寧な話し方をする社長さんだ。それに反して、第2週目の社長さんは、厭くの強い大きな声で話しまくる個性派である。最初は、ちょっと引いてしまう様なキャラクターである。

だが、言っている事・やっている事に共感する。


茨城県つくば市にある野菜直売所「みずほの村市場」の長谷川社長。
「みずほの村市場」で売っている野菜はスーパーの価格よりも2~3割高い。しか し、地元つくばだけでなく。東京や神奈川など県外からの客も多く、年間25万人が訪れる。開業から19年、右肩上がりで成長し、売上高は約6億円になる。

売れるワケは、味と新鮮さ。年間100種類ほどの野菜が並ぶが、そのすべてを試食できるようにしているため、客はその味を確認した上で買うことができる。その信頼感がリピーターを生み、1万3000人が会員となっている。

『野菜の価格を農家が決める』
みずほの特徴は、長谷川が決めた価格決定のルールだ。通常、農家は生産した野菜を農協に出荷し、市場の競りで価格が決まり手数料などが引かれた後、農家の取り分が決まる。赤字になってしまうことも多い。
しかし、みずほの村市場に並ぶ野菜の価格は、加盟農家が生産コストに自分の利益を加えて決めている。農家が暮らしていけるための価格設定をしているのだ。 高いだけでは売れないため、もちろん品質のいいものを提供するための努力は怠らない。安売り競争で損をするのは生産者・・・これまで虐げられてきた農家の 人々を自立させたいと望み、長谷川はみずほを立ち上げたのだ。

(青字は、番組案内から)

我々、物作りをする者にとっても、まったく同じ事が考えられる。
生産者がより良い物を作るため努力する、それがチャンと価格に反映し、生産者に戻ってくる。それを、表現するステージを用意して、生産者のモチベーションを高めている。面白かったのは、「後から同じ品物を出す生産者は、前に出ているものより高い値段を付けなくてはならない!」と云うルールである。

このルールは一見すると可笑しな感じがするが、後発の業者は、より良い物を作らなければ、前から出ている物に勝てない、価格の高い分、相当な成果を出さなくては太刀打ちできないのだ。

無用な、価格競争で価値を下げるのでなく、いい物を作って、全うな価格で販売し、生産者に還元する。この当たり前の事をしているのだ。私も、生産性の低い竹細工の業界にあって、正直に、いい物を全うな価格で販売し、職人に還元できるようなステージを作っていかなければならない!

竹工房オンセ

 

コメント
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