高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

天才料理人 新江さん

2007年09月10日 11時59分57秒 | 海外事業展開グループ

11月のミラノでの展示会のオープニングパーティーの内容を詰める為、ミラノの日本料理店「大阪」の料理長「新江」さんにメールを打った。返事が返って来たのだが、現在日本に戻って来ており由布院にいるそうだ。しかし、彼の弟子がミラノの店を切り盛りしているので、万全の体制でサポートしてくれる、と頼もしい返事を頂いた。

_015_6 由布院の彼のお店「秋桜・こすもす」を尋ねた。飄々とした方で肩肘を張ることなく、気さくに応じてくれる。オープニングレセプションの概要とスケジュール、予算など。事前のミラノでの日本人会、ミラノ日本料理組合、ジェトロミラノ、などへの広報の要請など彼の交友範囲でくまなく広げていただけるようお願いした。

話をしているうちに、日本人が考えるギャラリー個展の概念とミラノの概念に大きな食い違いがあることも出てきた。我々は初日の午後にマスコミ関係を主体としたオープニングをし、夕方から日本料理とワインなどを出しながらのレセプションに移行する予定である。しかし、「ミラノではほとんどが夜8時とか9時から始まるのが多く、そんな夕方の時間にお客様は来るのだろうか?」 「招待客も話し十分の一くらいで考えて居た方が良いでしょう。」と仰る。 以前、アントニオ猪木が来た時にイタリアのプロデューサーは200人のお客を呼んでいます。と言っていたそうだが、実際は6人しかお客様が来なくて大変だったそうだ。「あまり、期待はしないほうが良いですよ!」と彼は心配してくれている。

しかし、やってみないと判らない。失敗することも人生の肥やしになるのだから。我々が失敗したことを後に続く人たちの糧になれば、それはそれで良いことになる。

彼は世界に通用する多くの弟子を育てている。ただ単に料理が作れるのでなく、人として世界の何処に出しても恥ずかしくない人間作りをしている。今の料理人たちの置かれた境遇を変え、新しい自分の可能性に挑戦する人間作りを根底に置いている。考え方とそれを裏付ける確かな料理を持って、世界を舞台に活躍している、実にスケールの大きな人だ。ひょんなことでイタリアで知り合った世界的な料理人とこうやって由布院でお話をしているのも不思議なご縁である。

竹工房オンセ

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする