高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

一人でラジオを!

2007年09月24日 17時42分06秒 | 工房

原則的に私の工房は日曜、祭日は休みにしている。工房の横が私の住いであり、生活の場になっている。以前は日曜日にやってきて作業する人や、朝早く、7時くらいから作業する人がいたり、夜遅くまで残業している人もいた。朝起きて、妻がパジャマでいる時にもう誰かが家の裏にいたりしてびっくりする時がある。しかし、最近は私の個人の生活を守るため、原則として、朝8時半から18時まで、日曜祭日は休みにしている。

_008_9 昨日の日曜日、今日の休日と2日間誰もいない中で一人でラジオを聴きながら作業をした。20年前は毎日、毎日一人でラジオを聴きながら朝から晩まで篭を作っていた。それがいつの間にか、一人増え、二人増え、工房には絶えず誰か彼かがいるようになり、本当に一人で篭作りをする時間は久しぶりである。無心に竹を割って、ヒゴ取りをする。無駄なことはほとんど考えずに作業の効率だけを考えて、材料取り、編み、縁付け、籐飾り、染色。広い作業場でただ一人、妙に落ち着いた良い気持ちだ。やはり、材料を取ったり、編んだり、目に見えて篭が出来上がっていく、手を動かしているときは何故か落ち着くのだ。今日の編み方なども、普段催事場で実演として編んでいるのとでは、全然ペースも違うし、作り上げる意識が違うのだろうか?充実感がある。

_009_10 何故、休みの日に慌ててバッグを作っているのか?と言えば、今月末納品のバッグが出来上がったつもりでいた。注文伝票を良く見てみるとサイズが違う別注品であった。月末までにお客様の所に届けるには、輸送の日数と袋付け、漆の乾きを計算していくと2日間でバッグを染色まで持っていかないと間に合わない!

元はと言えば、自分の勘違いでサイズ違いを若い者に作らせ、慌てて一つだけ作っているという状況である。まー、そのおかげで二日間篭作りに没頭できた。最近は雑用ばかりが多くて、集中して篭作りをする時が無かったので、丁度良い時間を貰ったようなものだ。

竹工房オンセ

コメント
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