ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

アルゴ

2013-03-04 01:30:40 | つぶやき
昨年、中国でタイを舞台にしたコメディー映画が大ヒットしたらしく、その影響
で多くの中国人観光客がロケ地である、チェンマイを訪れていると現地の日経紙
が報じていた。

特に旧正月が凄かったらしい…。

そして、現地のタイ人らは相当うんざりしたという記事も。
一方通行の道路で逆行する。1室のツインルームに4~5人が泊まる。ゴミをい
たるところで捨てる。痰やツバはもちろん、子供にそこらへんでおしっこをさせ
るというのもあったな。

先週、滞在していたときは、それほど感じなかったが、それでも年々、中国人
観光客が増えているというのは、世界中どこも一緒かも。近い将来、北京や上
海などから直行便も飛ぶらしい。そうなれば、さらに増えるだろう。そうはい
っても、今やみやげ屋でお金を落とすのは中国人が一番なので、現地の人々も
微妙なはずだ。

それにしても映画の影響は絶大である。もう、十年以上も前だが、ディカプリオ
主演の「ザ・ビーチ」では、タイのピーピー島がロケ地となり、その後、この島
も大々的に開発され、多くの人が訪れるようになった。

帰国便ではめずらしく、映画を観た。

「アルゴ」

内容はイラン革命只中の1979年、イスラム過激派がテヘランのアメリカ大使館
を占拠したその日から映画は始まる。50人以上のアメリカ人外交官が人質に取
られたが、実は占拠される直前、別棟のビザセクションで働いていた6人のアメ
リカ人外交官だけは大使館から脱出し、カナダ大使公邸に匿われる。革命防衛
隊は逃げ出した6人の存在を知り、必死に探し出そうとする。そこで、CIAが6
人をイランから救出するため、「アルゴ」という架空のSF映画をでっち上げ、
6人をそのロケハンのスタッフに身分偽装させて出国させるというもの…。

政治的な見方を抜きにすれば、大変、面白かった。

20代の初めだったか、もうタイトルも忘れてしまったが、イランのアメリカ大使
館占拠について何かの本を読んだことがあった。本によると、その後、このアメ
リカ大使館は放置されたままになっていると記されていた。読んだ後、いつかイ
ランに行くことがあったら、アメリカ大使館跡に行き、削られても未だ残るアメ
リカの国章と記念写真を撮ろうと思っていた。

果たして、その4年後、ようやくイランを訪れた。テヘランでは真っ先にアメリカ
大使館跡に行き、誰も見ていないのを確認して、国章跡と共に記念写真をパチリ。

しかし、その2分後、1台の車がやってきて、いきなり手錠を掛けられ車に乗せら
れ連行された。その後、どこだかわからない建物の中の一室で取調べを受けるこ
とに…。後で知ることになるのだが、彼らはイランの秘密警察で国内治安維持な
どの活動を行なっている機関らしい。取調べは1時間にも及んだが、ただの観光客
とわかってフィルムは没収されたが無事に開放された。

しかし、写真は無事だった。

あの2分の間にたまたま取り終えたフィルムを交換しており、没収された
のは、新しいフィルムだったからだ。しかし、私はアンラッキーなのか、
その後もイランの地方都市で、2度もこの秘密警察に捕まった。いずれも
連行するときに手錠を掛けられるので、最初は泣きそうになるが、慣れ
ると「またかよ!」という感じになってくるから不思議である。

それはそうと、映画「アルゴ」はいくつかの賞を取った作品である。しかし、こち
らはさすがに、舞台となったテヘランまで行く人は少ないだろう。それにロケは、
イスタンブールとアメリカ国内で行なったそうである。(当然か!)

もっとも、この映画を観るとイランへは怖くて行きたくなくなるのだが…。

その辺は、さすがにアメリカだなと思った。

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