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《川瀬巴水展》・大阪高島屋

2014-03-08 20:59:51 | 芸 術

  旧暦2月大8日
 土曜日のせいか大勢の人で見づらいほどの賑わい

 川瀬巴水は明治16(1883)年、東京市芝区露月町(現在の港区新橋5丁目)の生まれ。幼い頃から絵を好み、画家を志したが本格的な修業の開始は遅く、鏑木清方への入門を果した後のこと。すでに27歳になっていた。
 転機が訪れたのは大正7(1918)年。同門の伊東深水が手がけた連作≪近江八景≫を見て木版画の魅力に打たれ、版元・渡邊庄三郎と組み、塩原に取材した三部作を翌年発表。写生に基づく温雅な下絵が清新な木版画となり、好評をもって迎えられた。以後旅にでてはスケッチをし、東京に戻っては版画を作るという暮らしを、病で世を去る昭和32(1957)年まで続けた。
 巴水の旅は日本全国に及び、名所旧跡も選び、多くはかつて日本のどこにでもあった風景。四季や時刻の表情を大切にし、またしばしば土地に暮らす人々を点景として織り交ぜながら、おぼろ月の、わきたつ入道雲の、そぼふる雨の、しんしん雪の降る風景を、あくことなく描き続けた。生涯に残した木版画は600点を超える。旅の印象を抒情的に描くその作風から、「昭和の広重」とも称えられた。
 本展は、渡邊庄三郎の孫である渡邊章一郎氏の全面的な協力を得て開催され、その良質な渡邊版を惜しみなくご出品、巴水の生の感興を伝える写生帖や原画類をあわせて展示し、 旅先での足取りや版画制作の過程も浮き彫りにした。

大阪展の後「京都高島屋グランドホール」で
 9月25日(木)~10月6日(月)開催される。

               
  
              会場外に展示されていた「木版画オリジナル額装品」
     ↓「木版画オリジナル額装品」の数点をコラージュとしてまとめる
    


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