はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

遠江33観音巡り2-3

2010-05-16 17:21:30 | 寺社遍路
遠江33ヶ所観音霊場巡り2-3回目        2010/05/12

   0.3k   4.5k    3.0k   10.1k   9.1k   5.8k
袋井-慈眼寺-観正寺-観音寺-清滝寺-蓮華寺-原田駅
   4     58     42    2:24   1:50   1:02 

 歩行距離     32.8k
 総時間      9時間12分
 歩行時間     7時間
 平均歩行時速   4.7k

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   9番 清滝寺へ(森町の産物)

 県道81号の下飯田橋を渡ると広い耕地になった。家も無ければ電柱も無い。だが道は碁盤の目のように何本も延びている。次の清滝寺は今歩いている県道を行けばよいと安心していたが、立っている標識は「停まれ」の標識だけで県道や行き先の表示が無い。
地図上では81号はこの耕地の途中で斜めに左折して進むようになっている。段々不安になって来たとき「古代の森 小国神社」の案内板があった。地図を見ると小国神社は真直ぐ前方の北の方角にある。次の札所はそれより大分左の西北の方角になる。なのに此処に案内板があると言うのは、県道81は左折するのだろう。標識も何も無いがそうに違いない。と思い切って左折した。
 この辺りはもろこしの産地なのだろうか、1m位に成長したもろこし畑が一面に広がっている。そのうち柿畑も出てきた。幹は太いが人間の背丈位の高さで収獲はしやすそうだが、実の数が少なくて収穫量が少なくなってしまわないか、梨の栽培のように杯作りに出来なのかなど余計な心配をしてしまった。森町は次郎柿の発祥の地なのだか、最近は浜北などの産地に押されているような気もする。頑張れ森町だ。

 それにしてもこの道で良いのだろうか? ズーと前の方には交通量の多い道が見える。また右手の山の方にも車が走っているのが見える。時々歩いている道を山手の方に変えているが納得できない。仕方ない北に道をとって、あの山手の車が走っている道に出てみよう。
もろこしや柿の販売所が所々にある県道279号に出た。さて此処を右に行くか左に行くか思案のしどころだが、その前に誰かいないか辺りを見回す。いたいた畑の草取りをしている人がいた。
「おはようございます。チョト教えてください。谷中の交差点に行きたいのですが---」
「あーそれならこっちに行けば次の信号が谷中ですよ」と右側を指す。
案の定行き過ぎてしまったのだ。気になって歩数計で図ってみたら700m位で谷中の交差点に着いた。地図で確認すると県道81から大分離れてしまっていて3角形の2辺どころか四角形の3辺を歩いてしまった感じだ。そしてショックだったのは、ここにも小国神社の案内板があったことだ。変な深読みをせず素直に歩いていれば良かったのに、お陰で2kは余計に歩いてしまった感じだ。再度気を取り直して県道81号を歩き出した。


 前の方に長い物が落ちている。何だろう?アッ動いた。ウァー蛇だ。結構大きな蛇が道を横断している。一人歩きや山道が好きなのに私は蛇が苦手だ。勿論触ることも出来ないし近づくのも嫌だ。蛇の後ろを大回りをしてやり過ごす。
これからの季節は山道で蛇と遭遇する事が良くあるが、遠くで気が付けばよいのだが、目の目で踏みそうになって気が付く時はゾーとする。特に草むらの道を歩くときは木の棒で前の方を叩きながら歩いたりする事もある。今日はもう蛇が出ませんようにと祈りたくなる。

          

 ゴルフ場を過ぎると地図上では区画整理されたように場所がある。何だろうと気になっていたが着いてみると、そこは大茶園だった。牧の原のように茶畑が広がっているが、ここの茶畑は斜面が多く牧の原より見た目が綺麗だ。遠くには粟ヶ岳らしき山も見えている。
今は茶摘のシーズンなのに茶摘姿は見えないが、時折エンジン音が聞こえてくるから乗用式の茶摘機で刈っているのだろう。それにしても森町にこんな大きな茶畑があるなんて知らなかった。今まで森町と言えば柿と森の石松くらいしか知らなかったが認識を新たにしないといけないな、森町でもお茶や唐もろこしが取れる事を。

          

 さて大分茶畑の上に来た。そろそろ左に曲らなければならないが何所を曲るのだろう?と思案を始めるとタイミングよくエンジン音が近くでした。覗き込むと茶摘機に乗った人がこちらに向かってくる。

          

「獅ヶ鼻公園に行きたいのですが」
「そこに石碑が見えるだろう。そこを左に曲ればすぐだよ」と教えてくれた。
だがその石碑が分からない。忙しそうにしている人にそれ以上聞けず歩き出した。
石碑?石碑なんかない。その替わりタンクのような物はあるが、これを石碑とは言わないだろう。変だなーと思いながら歩いて行くと右の方に小さな薮があった。覗き込んでみると石碑がありました。石碑には「自立自興」と彫ってあるようだ。銘は3代前の県知事だった山本敬三郎となっている。きっとこの茶園を開墾した記念碑だろうが、今は薮のようになった木に囲まれていて見る影もない。

          

 道を左に曲ると下り坂になった。そして再度登りになったと思ったら、突然広い道に出た。駐車場もあるし右の方には大きな鳥居もある。やっと獅ヶ鼻公園に到着。
近くの案内板に「蟻の戸渡り・八畳岩・鐘掛岩」など魅力的なことが書いてある。丁度方向が鳥居の方なので行ってみる事にした。鳥居は「新道修正派大元祠」となっている。新興宗教なのか?良く分からないが誰もいなかった。

          

では案内板にあった色々な岩は何所にあるだろうと次の案内板を探したが見当たらない、仕方ないさっきの場所に戻ろう。
何しろ次の清滝寺の場所がハッキリしていないのだ。都市地図にもインターネットの地図にも載っていない。分かっているのは此処より大分下で民家がある辺りらしいという事だけだ。兎も角寺を探さなければ。

 大きな駐車場があって、その奥に大きな案内板がある。近づいて見てみたが清滝寺はでていないし、岩の事も書いてない。駄目だコリャ!こんな役立たずの案内板なんか作りやがって!分からない人に分かるように書くのが案内板なのに最近はイラスト化ばかり凝りやがって!段々八つ当たりをしたくなってきた。

 それにしてもこの公園は大きな公園なのだろう。今は車は1台も停まっていないが駐車場が2面もある。次回来るときはPCで調べてから来てみよう。そうすれば蟻と戸渡りなど経験できるかもしれない。
駐車場の下には神社があった。そしてその下にお堂があって案内表示は「岩村廃寺跡観音堂」となっている。それによると岩村寺は弘法大師が建てた大寺院だったが、織田信長に焼尽くされたらしい。だが清滝寺のことは書いてない。
もう12時になる腹も減ってきたので此処で昼食にしよう。その前に弘法大師が建てたならお参りりをしなければと般若心経を。
風に吹かれて赤い幟がハタハタ揺れている。何の気なしに見ていると「三十三」の文字が入ってきた。近づいて見ると幟には「遠江三十三観音霊場」と印刷されていた。