はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

遠江33ヶ所1-2

2010-05-06 17:03:33 | 寺社遍路
 さて2番はと思い起こそうとするが全然記憶が無い。寺の名前も道順も全て記憶の彼方に飛んでしまっている。分かっているのは掛川駅から遠い順に3番、2番、1番にしたので、駅の方角に戻る事だけだった。
インターネットで購入したガイドブックの「光と風と観音様と」を出して寺付近の略図を見るが道の線ばかり書かれていて良く分からない。都市地図の掛川詳細図をみてようやく記憶が戻ってきた。
本来なら1番に向かうとき歩くはずの市役所横やNECの横を戻り、JRの踏み切りやガードを潜って線路の南側に出るコースだった。
更に詳細図を見ると、朝駅前通りを西に向かったが、これは駅前通りではなくJRの線路沿いの道を西に向かうのだった。
出発する時この詳細図を見れば無駄な気苦労をしないですんだのにと反省。

 詳細図で容易に2番常楽寺に到着。

1番結縁寺も詳細図で容易に分かる。東名沿いの太めの道を東に向かい掛川信用金庫の所で東名のガードを潜る。その先に掛川花鳥園があるので、それを通り過ぎれば右側に1番はあるはずだ。
想定通りの道順で花鳥園を過ぎると右側の奥に方形の屋根が見えてきた。
当たり!段々感が戻ってきたようだ。

 予定ではここから33番に行く事になっている。少し迷ったあと33番に向かったのだが何故こんなルートを考えてしまったのか後悔をしはじめた。
本来歩きたかった道順は1番から順番に8番まで行き、次に11番を打って遠江一宮駅で終わり、次回は一宮駅から9番、10番、12,13,14、掛川駅となるのだが、この区間は距離が長すぎて1日では歩けない。だが2日に分けると少なすぎる。そこで1日目を少なくして32.33を追加すれば丁度良くなると単純に追加してしまった。そのため1番の次が33番になってしまったのだ。
これが本来通り33番を打った後1番にお礼参りするコースにすれば申し分なかったのに。

 実は正直に言うと、こんなくだらないコース設定をした最大の理由は私の対抗心にある。その対抗心の相手とは-----
浜北市宮口の鈴木忠兵衛さんだ。この方が宮口を徒歩で出発して6日間で33ヶ所を打ち終わり宮口に帰ったらしい。全工程約200kを6日で歩いた計算だという。
よしそれなら私も全行程歩きで途中を端折らずに6日間で歩いてみよう。距離は駅までの無駄な歩きも発生するから200kにはなるだろう。と。

 だが私の考えは根本的におかしいのだ。鈴木さんは連続した6日間なのに私の場合は途切れ途切れの6日間。これでは最初から比較の対象にならないのに対抗心を燃やしたりして。
しかも鈴木さんが歩いたのは慶応3年、今から140年も前のことなのに対抗心を燃やすとは------
 こんな人間が遍路をして何になるのだ。いやこんな人間だから遍路をするのだ。

 県道38号を南下して子隣の交差点を左折して暫く進むと岩井寺(がんじょうじ)入口の案内があった。

 次の32番今福寺は県道249号を更に南下する。県道と川を挟んだ旧道は車が全然走っていなくて歩きやすい道が暫く続く。この辺りは掛川歩こう会の例会で歩いたのかもしれないが景色に見覚えが無い。今日のように一人で地図を見ながら歩いていると道を憶えるのだが歩こう会のように人の後ろを歩いているだけでは道は憶えられない。しかも掛川歩こう会のモットーは「より早く、より長く」なのだから、わき目をする余裕も無い。
そんな歩きも面白いし、今日のような一人歩きも楽しい。どちらもバランスよく楽しんでいこう。

 32番今福寺の入口で少し迷ったが、電柱の横に支柱の腐った案内板を見つけて迷わずにすんだ。そして32番を打ち終わって次の4番への道は----
どうしても思い出さない。距離は8.7kと書いてあるがどの道を通るのだろう。一番オーソドックスなルートは今来た道を戻り、小笠山入口で県道409を歩く、次に小笠山の近くを走る251号を進んで更に途中から森林果樹公園に向かう道だろう。だがその道なら1番の結縁時にも近い場所に出る。
アー!止めた!止めた! 今日のルートはご破算だ。もう一度1番に戻り2,3,4と順打ちにしよう。少し急げば予定通り6番まで打って袋井駅に着くだろう。

 決心すれば行動は早い、今歩いてきた岩井寺と小笠山入口の間に掛川方面と書かれた標識があった。都市地図でも白い道で載っている。これを北に向かうと1番結縁寺の近くに出れそうだ。
全く良くやるよ。自分でも感心するが、こんな私の行動を他人が見ればどう思うだろうか。きっと惚けが始まったと思うことだろう。さーそうならないようにお参りをしておこう。

          


 その道は県道なのか分からなかったが、新しく県道並みに広いが交通量は38号よりズーット少なく歩きやすかった。周りに茶畑が広がり薄緑になったお茶の新芽がさわやかに感じた。
 県道403号に出た。地図で見るとここを右に曲れば1番に行けるのだが、立体交差になった道は歩行者が入ってよいのか不安になった。歩行者や自転車禁止の標識は見えなかったが右折するのは止めて、その先の細い道を右折。
ジャジャジャン!ありました。あの1番結縁寺のこじんまりした方形の屋根が。

          


駅から1番までは後日歩くことにして、今日はここから2.3.4.5.6と歩くことにする。遍路日誌も2番へ向かうところから開始としよう。ここまで歩いた25kは遠江の準備運動とでも思っておくしかないか。