はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

富士山麓道一周ウォーク1-2

2010-11-30 09:10:26 | 富士山
「富士山麓道一周ウォーク」
 1回目-2  歩行日2010/10/13  距離40.0km  歩行時間8時間07分

富士宮駅 ― 浅間神社 ― 大石寺 ― 下馬桜 ― 白糸の滝 ― 田貫湖 ― 
 7:15      7:25       9:32      10:25      11:00     12:55
          0.7k       9.8k      13.1k     14.7k     21.4k

陣場の滝 ― 麓の家 ― 道の駅 ― 県境 ― 道の駅
 14:05     15:35     16:28     17:10    17:45
 26.2k     30.6k     34.6k     37.5k    40.0k



                      大石寺へ(迷い道)
              

浅間神社から大石寺への道は、浅間さんの西側を北上している県道414号を歩く事にした。更にこの道を500mほど行くと正面に神社あり、細い川沿いに西に向かう道がある。どうやらその道が車も少なく距離も短そうなので歩く予定にした。

                

正面に鳥居が見えてきた。神社の入口に謂れを書いた看板があった。読んでみると「ここ富知(ふくち)神社は不二神社ともいわれ、富士山を祀る神社であった。場所は現在の浅間神社の所にあったが、新たに浅間神社ができることになり当地に移された」と書かれていた。
なるほど時の権力者だった坂上田村麿が、日本武尊が祀ったといわれる山宮浅間神社を、清水が湧き出る富知神社のあった地に遷宮することに、邪魔になった富知神社をこの場所に移したのだろう。
一見乱暴のようにも見えるが、この富知神社を廃止しなかっただけでも救いがある。
神社自身はどこにでもあるような社殿で興味を引く様な者は無かった。

細い川の横に道は続いている。車も少なく細い川の割には水量が多く綺麗な水が勢いよく流れているので気持ちが良い。時折その流れに逆らうように鴨が泳いでいた。
地図を見るとこの川は浅間神社の方に流れているので、この流れが神社の横を流れている川に通じているのかもしれない等と考えながら歩いていた。
一つ太い通り越して二本目の太い通りに出た。川はこの太い通りを横断して西に続いている。当然私もそのまま横断する予定だったが丁度信号待ちをしている自転車の女子高生がいた。何となく道を聞く気になって自作の地図を見せながら
「この赤い道を歩きたいのですが、あの先の道でいいですか」と聞いてみた。
道が分からなくて聞いたのではなく「確認の為の質問」だったのだが。
「いえこの太い道です。この先にハックドラックがありますから、この道を行って下さい」と地図に載っている店の名前を言う。
如何にも自信ありげに言うので迷いながらも忠告に従い太い道を歩く事にした。

しかしおかしい。この先は北西の方に向かうはずなのに道は東に向かっている。
また女子高生がいた。地図を見せて確認すると「ハイこの道でいいですよ」と返事が返ってきた。仕方ない地元の人が言うのだから間違いないのだろう。と太い道を進む。

矢張り変だ!今度は男子の高校生に見せて確認すると「この先にハックドラックがあるから間違いありません」と返ってきた。更に歩みを進めたが、もう駄目!幾らなんでもおかしすぎる。こんなに東に向かっていたら十里木の方に行ってしまう。

もう高校生に聞くのはやめて都市地図を取り出して確認した。
さっき朝日町の交差点を越してきたら、ここは北町辺りらしい。最初の女学生に聞いた所には立正佼成会の建物があったから、すでに1kmは歩いてきてしまった。その立正佼成会の先を見ると自分の予定していた潤井川に向かっている。
何のことはないあのまま自分が思ったとおり太い道を横断して川沿いに行けばよかったのだ。チョビチョビ「確認の為の質問」などと気取って聞いたりするからこんな事になってしまった。
それと変に思ったら都市地図で確認すれば良かったのだ、そうすれば往復2kの無駄足をしないで済んだ。反省!!

あとで何故高校生が3組も間違えて教えてくれたの考えてみた。理由は自作の地図の縮尺が大きくて見ずらく、地図に記載されているハットドラックの店の名前に注目が行ってしまったようだ。更に高校生が注目したハットドラックは2軒あって地図に記載されていた店は高校生が思っていた店ではなかった。
それにしても何ともお粗末な出発になってしまったものだ。
(ルート図上の下の方で右に延びている赤い線が間違った所です)

また川沿いの道を歩く。もうこの川を最後まで歩こう。川の最後は都市地図では水源地のように池が幾つもある。その辺りで左を見れば潤井川が見えるはずだ。

            

ここは水が湧き出ているのだろうか。右にも左にも池があり綺麗な水が溜まっている。クレソンを栽培したり、魚の養殖をしているような池も見える。魚は富士宮だからきっと鱒の養殖なのだろう。その池越しに薄く富士山も見えた。
静岡県では水というと三島市と柿田川のある清水町が有名だが、中々どうして富士宮も水の都だ。綺麗な清流が水量多く流れているのを見るのは気持ちが良いものだ。

潤井川の橋を渡ると道は太いが交通量は余り多くない道をいく。段々畑と言うほどではないが一枚の田圃が終わると少し高くなって次の田圃になる。田圃の中に古い石仏がそのまま残っている田もある。先祖を大事にしているのか、祟りを恐れているのか、機械化された農作業ではやりにくいだろうな。
先ほど渡った潤井川の富丘桜橋は長い橋だったが、今渡る堺橋も潤井川の本流なのに随分小さくなってしまった。1時間程度しか歩いていないのに川幅が狭くなってしまったものだ。

大石寺に近づくと大きな駐車場が幾つかあるがどの駐車場も空っぽだ。大石寺のバスターミナルも乗場は広いがバスは1台も無く人っ子一人見えない。今日は平日なので人が少ないのは分るが、それにしても一人も居ないのは淋しすぎる。建物が大きいので余計寂れた感じがしてしまう。

 

総門を通り宿坊の通りにも人の姿は無い。今日は五重塔や御影堂に行くのは止めて、今まで通ったことのない土産物屋の通りを歩いてみた。案の定開いている店は無い。それどころか今日は休みといった感じではなく、既に廃業してしまった店も何軒かある。創価学会が大石寺を撤退してから大分経つが富士宮市は影響が大きいだろう。

富士山麓道一周ウォーク1-1

2010-11-29 10:21:54 | 富士山
「富士山麓道一周ウォーク」
 1回目-1  歩行日2010/10/13  距離40.0km  歩行時間8時間07分

富士宮駅 ― 浅間神社 ― 大石寺 ― 下馬桜 ― 白糸の滝 ― 田貫湖 ― 
 7:15      7:25       9:32      10:25      11:00     12:55
          0.7k       9.8k      13.1k     14.7k     21.4k

陣場の滝 ― 麓の家 ― 道の駅 ― 県境 ― 道の駅
 14:05     15:35     16:28     17:10    17:45
 26.2k     30.6k     34.6k     37.5k    40.0k


              

富士山の麓を歩いて一周してみたいと以前から考えていた。
昔このコースは富士五湖巡りといって、学校の遠足や会社の慰安旅行での定番コースだったので何度か行ったことがあり、途中の見所などは殆ど頭に入っている。
そこで先ず立ち寄り個所を決めてそれからコースの設定を行った。
これはいわばお遍路のコース設定と同じ要領で、立ち寄り個所を札所と考えれば、後はお手のものだから容易に計画のコースは出来上る予定だった。
しかしここは山梨県。静岡県と違って鉄道がない。駅から遍路なら駅にさえ戻れば何とかなったのだが、ここではバスで移動するしかない。そうなるとバス停の場所、名称、時刻と中々面倒な作業がでてくる。しかもバスの本数も少ないので色々の制約が重なってしまった。
そして完成したのが下記のコースだった。

1回目 富士宮駅-浅間神社-大石寺-下馬桜-白糸の滝-田貫湖-小田貫湿原-陣場の滝-麓の吊橋-朝霧道の駅 の33km

2回目 道の駅-県境-芝桜園-本栖湖-樹海-氷穴-紅葉台-足和田山-道の駅鳴沢 29km

3回目 道の駅-河口湖-金鳥居-浅間神社-忍野八海-花の都公園 26km

4回目 公園-大平山-裏山中湖-明神山-三国山-富士霊園-一杉 30km

5回目 一杉-富士霊園-御胎内公園-東富士演習場-須山浅間神社-忠ちゃん牧場-富士資料館-十里木 22km

6回目 十里木-子供の国-村山浅間神社-富士宮浅間神社-富士宮駅 18km

トータルで158kmなので6回なら1回平均27kmにしかならない。距離は想定していたより大分少なかったので、これなら無理なく踏破できるだろう。
ただ心配なのは4回目は距離は30kもあるのに太平山と三国山の2ヶ所の山越えがある事だ。しかも三国山から富士霊園の間は地図上に道が記載されていないので若干の心配は残っていた。

1回目に出かける前に歩こう会の仲間がツアーで行ったコースを見せてくれた。そのツアーでは1ヶ月に1度歩いて1年12回で完歩する予定になっており、1回の歩行距離も20k以下と非常に短い。
その中で私のコースと比べると大きな違いが4点あった。
1.足和田山.大平山に登らない。
2.山中湖から御殿場に抜けるのに篭坂峠を越える。(三国山経由ではない)
3.富士宮でで芝川地区に足を延ばしている。
4.御殿場から富士宮への道を十里木経由出なく三島.沼津経由になっている。

先ず1についてはツアーは脚力の分らない一般の人が集るので山道は避けているようだ。
だが私は足和田山(五湖台)から見る富士山や樹海、それに幾つか見える湖の景観を見てみたい。そこの道は東海自然歩道の一部なので標識があるだろう。
2.は山中湖の裏(北)側から湖越しに逆さ富士を見ることと、国道の篭坂峠越えが景色は良くなく、しかも国道のため交通量が多い歩道の無い道を歩かなければならない。それなら現段階では道がはっきりはしていないが、山中湖と富士山を見ながら登り。御殿場側では富士霊園の紅葉も見てみたい。そんな気持ちが強かった。
3.4.はツアーは12回で一周するため距離を延ばす必要があり、富士山麓道としては必要のない個所と判断した。
以上自分が計画したルートを変更する理由も無いので、そのまま計画通り歩く事にした。

                        浅間神社

              

紅葉にはまだ早いが富士宮の紅葉では盛りでも高が知れている、それなら朝霧高原のススキを見ようと1回目の富士山ウォークに10月13日に出発した。

出発駅の藤枝に着くとタイミングよく予定より早い電車に乗ることができた。
オット今日はついていると気を良くして座ることができた車内でウツラウツラしてしまった。フト気が着くと何やら大きそうな駅に電車が停まっている。ここはどこだろう?清水?いや清水は過ぎたはずだ。では富士?まさか富士川の鉄橋を渡る音を聞いていない。しかし大きな駅といえばこれしかないのだから、と腰を浮かしかけたときにドアが閉まり電車は出発した。
窓越しに見ているとホームの看板に「ふじ」と書いてある。ガク乗り越してしまった。下車駅の富士宮は身延線なので、ここ富士駅で乗り換えなければならなかったのだ。
何と初日からこんな事では先が思いやられる。次の吉原駅までが長かったこと。また吉原駅で下り電車を待つ間のイライラは抑えようが無かった。

何とか富士宮駅に下車。それが当初予定していたより10分も早く着いてしまった。何だコリャ、何をどう間違えたのか後で調べてみたら予定した東海道線の時間が全然違っていた。
ついていたのかついていないのか分らないがイライラしたことだけは確かだった。

               

駿河一宮の富士山本宮浅間神社。鳥居の横の大きな石碑には富士山本宮浅間大社と彫ってある。だが一般的には「浅間さん」とか「浅間神社」と呼んでいて浅間大社と言うのは聞いた事は無い。
この浅間神社は全国の浅間神社の本宮であり、富士山頂にある浅間神社はここの奥宮になる。今でも富士山の8合目から上は浅間神社の神域になっていて、静岡県でも山梨県でもないらしい。

鳥居の横には富士山が見えていたが余りはっきりしていない。今日1日富士山が見えますようにと浅間さんに祈りたくなる気分にもなる。
今日も出発にあたって天気予報を確認しているが富士山の見える確立を予報しているとこらはない。仕方ないので出発前の夜TVで降水確率が低ければ実行することした。
昨夜の予報も降水確率は10%だった。ただ今朝窓を開けるとき東の空を見たが富士山は見えなかった。
我家から富士山まで約100km。条件さえ良ければ2階から富士山を見ることができる。しかし我家から見えなくても地元からは見えることはざらにある。今日も我家からは見えなかったので一抹の不安を感じながら出発したのだが、このくらい見えているなら我慢の範囲内か。

              


ビブラム底

2010-11-19 16:45:46 | 低山歩き
先日朝の6時ごろまで大雨が降っていて、昼間も雨の天気予報が出ていた。
そんな日は当然歩きになど行く気にはならないが、その日は役目柄行かなければならず、仕方なく出発の準備をした。
その日の行き先は低山歩きが主だったので久し振りにキャラバンシューズで行く事にした。

このキャラバンシューズは購入したのは5年ほど前だが、使用した回数は4回ぐらいしかない。
最近は舗装のウォーキングが多く、こんな大仰な靴より軽さを売りにしたウォーキングシューズを専ら愛用している。
その軽さに慣れてしまって低山歩きでもキャラバンシューズは履かなくなっていた。

                 

集合場所の島田駅で歩いていると右足の感触がおかしい。何だろうと思い右足を見るが何ともない。
再度歩くとまだおかしい。そこで足を上げてみると----
オッ!なんだコリャ! 靴底がベロリ剥けて、辛うじて爪先の方で繋がっている。

                

ヤイヤイ またやってしまった。この靴の前のキャラバンシューズの時も埼玉県の両神山へ単独で行った時、両神神社の近くで突然靴がバァと音がして底が裂けてしまった。それこそ靴が爆発してしまったように感じだった。
その時は予備の靴紐で縛って山を下りる事ができたが憤懣やるかたなかった。
腹が立って家に帰りビブラム底をPCで検索してみると「ビブラムは経年劣化や使用後の手入れが悪いと破れる事がある」とでていた。
そう確かに山から帰ったあと靴の手入れなどしたことはない。よほど汚れていない限りそのままでしまっていた。これではメーカーに苦情を言うわけにはいかない。

そんな分けで今回のキャラバンシューズは、それなりに手入れをしたつもりだが-----

                

会の仲間から紐を貰って縛り付けて出発する事にした。
そして5mも歩かないうちに今度は左足が変だ。見ると右と同じようの靴底が剥けていた。
ヤイヤイ コレジャ今日は歩く気がしない。今日は止めようと思ったのだが、また仲間が紐をよこす。これじゃ止めるに止めれない。と仕方なく両方の靴を紐で縛って出発した。

その日の行程は25km。何とか紐がもって無事目的地に到着しました。

後日その靴を持って購入した店で靴底の張替えを頼んだら、何と「1万2千円ほどかかる」だって。新品の程度が良いのでも1万5千円で買えるのに、ビックリして張替えは中止した。

それにしても今後はキャラバンシューズはどうしよう。歩こう会や富士山程度なら充分ウォーキングシューズで構わないが、南アの北岳にも行きたい気持ちもある。登山の前に買うのでは足に合うか不安だし、かといって前に買うと今回のようにビブラム底が駄目になる可能性もある。
どうしよう??



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明日、最終回の富士麓道一周ウォークに行く予定です。
行程は 東富士演習場-須山-十里木-村山浅間神社-富士宮浅間神社ー富士に宮駅
の31kを歩いてきます。

降水確率は今時点では0%。富士山が見えますように。


富士山麓道

2010-11-17 09:43:22 | 富士山
4回目の富士山麓道に行ってきました。コースは

御殿場-朝日丘-登山口-明神山-三国山-ずな峠-富士霊園-御胎内-大野原-御殿場
(黒字がバスで赤字が歩いたコース)

の26.5kmでした。

写真の1枚目は

              

御殿場駅からの富士山です。先週は頂上付近がチョッピリ白くなっていただけなのが、今日はこの通り麓の方まで真っ白な雪景色でした。

そのせいかどうか先週紅葉真っ盛りだった山中湖は既に落葉した木々が多かった。
(私の話で、この週末富士五湖へ紅葉狩りに行った人はいますか?ラッキーでしたね)

 

湖は山中湖。富士山は雲の中。
三国山はその名の通り甲斐、駿河、相模の国の境。落葉の終ったブナの林が続く尾根道は静かな山道でした。

 

御殿場の富士霊園の紅葉は丁度見ごろで、今週末に紅葉狩りを予定している人は、ここ富士霊園と印野の御胎内の紅葉がお薦めです。

最後の最後。バスに乗る前になって顔を出してくれた富士山。
山頂付近の雪は大分消えていましたが、宝永山の砂走り辺りの雪は下まで残っていました。

後1度歩けば富士山麓道も終了。最終回は20日の土曜日を予定していたが、どうやら雨の予報。となると次はいつにしよう-----

遠州33観音7-5

2010-11-15 12:00:28 | 寺社遍路
「駅から遍路」
 遠州33観音7回目  遍路日2010/11/04 距離40.9km 歩行時間8時間02分

積志駅 ― 天竜川 ― 番外高平山 ― 32香勝寺 ― 33極楽寺 ― 小国神社 ― 
 7:00      8:03       11:15      12:25       13:40      14:40
          5.6k       19.2k      23.3k      28.4k      32.7k

2大洞院 ― 八形山 ― 1蓮華寺 ― 遠州森駅
 15:50     16:25     17:00      17:11
 37.2k     38.8k     39.7k      40.9k

 
                      1番蓮華寺(八形山)
              

2番札所大洞院の縁起には
「曹洞宗大本山総持寺五院列祖の第一大源派の派頭にして、実に末派3400余ヶ寺の総本寺として、曹洞宗屈指の名刹である」と書かれている。
遠州33観音の出発時蓮華寺で「大洞院はうちの末寺」と聞いたが、あれは聞き間違いだったのか? 
宗派は蓮華寺が天台宗で大洞院は曹洞宗。そして大洞院は3400もの寺の総本寺となると「うちの末寺」は簡単には信じられない。きっと私が聞き間違えたのだろう。
それと寺と院の関係も必ずしも寺の方が格式が高いという事はなさそうだ。ここ大洞院のように院でありながら総本寺になっているのだから。

それにしても末寺が3400とは凄い数だ、一つの寺で毎月1万円上納すれば3400万円。いや千円でも340万円が毎月入る事になる。
寺の雰囲気を見ると余りお金を掛けているようには見えないので、きっと内服が豊だろう。いや逆に末寺を支援しているので自分の寺に金を掛けれないのか------

お守りやお札の売店があったので呼鈴を押してご朱印をお願いした。出てきた老僧に蓮華寺に行く山道のことを尋ねると
「ある事はあるのだが、どこなのかなー。入口にお地蔵様でもあるかなー」だった。

諦めて寺の入口に立っていた観光地図を見る。イラスト化されて正確にはわからないが寺の所で二股になっている所から「歴史の散歩道・ハイキングコース」が出ている。
こうなったら歩いて探すしかない。と大洞院を出発した。

寺を出るとすぐ車道が二股になっていた。右に下る道は今歩いてきた道で、行き先に小国神社や蓮華寺の名前が書いてある。左の上り坂の道にはアクティー森とか森市街となっている。
これから行く蓮華寺は今歩いてきた右になっているが、ここまで歩いてきて車道の案内は出ていたがハイキングコースの入口の案内は無かった。ここの案内も車に対したもので歩きとは関係ないと決めて思い切って左の上り坂を進むことにした。
仮にハイキングコースの入口が無かったら、そのまま車道を行けば良い。陽も落ちかかっているので今更探すわけにもいかないだろうと。

               

上り坂を少し登ると右手に案内板が見えてきた。
大正解!ハイキングコースの入口だった。そこには「八形山・歴史の散歩道」と書かれていて、八形山で1.1k、蓮華寺まで2kとなっている。
山と言っても既に高度は高くなっているので下りが主となるだろう。と
今時間は4時半。急げば5時前後には蓮華寺に着く事ができるだろ。

それにしても入口にこんな立派な看板でなくてもよいから、あの寺の出口の分岐点に案内板の1本でもあれば随分助かるし利用者も増えるだろう。森町観光協会さんお願いします。

 

山道の入口は植林された森だったので急に暗くなり足は自然に速くなる。だが少し行くと道は一変した。高い木は無く低木とガレ場であらわれて何やら高山の雰囲気がある。高い木が無いので暗さも感じなくなった。
これはいい道だ。遠州33観音は車道ばかりでズート詰まらない道ばかりだったが最後の最後に来て嬉しい道に出合った。

 

道はしっかりしているし標識もあり不安は無い。こんな道が遍路道なら言う事はない。何度も何度もお遍路をしたくなってしまうだろ。

遠州33観音を歩きで計画している人は是非この道を歩くことをお薦めします。

自分のザックを背負った影が岩肌に映っていた。秋の日はつるべ落としというので日没も近いだろう。少し急ごう。

              

八形山には三角点があり浜松方面が見ることができた。微かにアクトタワーも見えていたが、今日もよく歩いたものだ。浜北の積志を出発して天竜川を越えて磐田台地に登り袋井の山梨に抜けた。更に一度森町に入り次に少し西に戻ってから北の山中に入る。そして今その山頂から浜松のアクトタワーを見ている。
ここまで38.8k 今日も40kmを越えるだろう。我ながら好きだなーと感心してしまう。

八形山(はっけいざん)とは八蓮山のことで蓮の八つの花弁が開いたことを意味するらしいが、別に形や景色が似ているからで無く宗教的意味合いでつけたのだろう。標高は198mだが、それ以上の高さを感じさせる山だった。

              

山を降りた所が蓮華寺だった。丁度5時だが寺の納経所の入口は閉まっていた。わざわざ呼び出すほどのことも無いのでお参りを済まして帰途に着く。

何故か常夜灯に灯が灯っていた。私の結願を祝ってくれているのか--------


遠州33観音7-4

2010-11-14 22:37:35 | 寺社遍路
「駅から遍路」
 遠州33観音7回目  遍路日2010/11/04 距離40.9km 歩行時間8時間02分

積志駅 ― 天竜川 ― 番外高平山 ― 32香勝寺 ― 33極楽寺 ― 小国神社 ― 
 7:00      8:03       11:15      12:25       13:40      14:40
          5.6k       19.2k      23.3k      28.4k      32.7k

2大洞院 ― 八形山 ― 1蓮華寺 ― 遠州森駅
 15:50     16:25     17:00      17:11
 37.2k     38.8k     39.7k      40.9k

 
                      2番大洞院(小国神社)
              

県道と別れた小国神社への道は車も少なく歩きやすい車道歩きになった。
次による小国神社は遠州の一宮で花菖蒲や紅葉で知られていが、今日は11月4日で暖国静岡では紅葉はまだまだ先にならないと見ることはできない。

一宮という神社は国(藩)の中の一番大きい神社だから一宮と呼び、一つの国に一つしか無いと以前は思っていた。それが遠州日坂の事任神社へお参りに行ったとき神社の人に
「本来ここが一宮だが一時事任神社が小国神社に疎開したことがある。その時以来、小国神社も一宮というようになった」と聞いた。
そんな事あるのかと思い調べてみると。「小国神社は古来より事任神社の固有の別名がある」とも書かれていた。それなら疎開の話は信憑性がある。

遠州の一宮も間違いなく小国神社と事任神社だったが、他にも一国に二つ一宮がある所が結構あった。お隣の山梨県などは浅間神社が三箇所も甲斐の一宮になっている。

では静岡県はというと遠州が小国神社に事任神社。駿河が富士宮の浅間神社。伊豆が三嶋大社になっていた。
更に神社の位でいくと官幣大社が三嶋大社と富士宮の浅間神社。國幣小社が小国神社となっている。だが事任神社は県社と一番ランクが低かった。
そうなると疎開して---云々の話は本当なのか、どうなのか怪しいなってきてしまった。

 

さすが遠州一宮の小国神社だけのことはある。大きな鳥居に参道を鬱蒼とさせる杉並木。大きな神社はこれだけでも参拝者に荘厳な感じをあたえる。
平日の今日でも参拝者はチラホラいて社務所では巫女がお札などの販売をしていた。

神社の参拝の仕方が良く分からない。一般的には「二拝二拍手一拝」らしいが神社によっては違うこともあるようだ。時々参拝の仕方を掲示してある神社があるが、全ての神社で掲示しておいとくれると良いのにと思うのは私だけだろうか。

ともかく参拝を終え次は最後の札所2番大洞院に向かう。
 

道は更に上り坂になり車は殆ど走っていなかった。まだ時間は3時というのに何となく夕方の気配を感じさせ気持ちを焦らせる。
今日は次の大洞院から1番に行く道を山道を予定しているので途中で暗くなったらどうしよう。一応懐中電灯は持っているがハッキリしてない道だと判断に困る。急がないと。

脇道の奥に鉄網の箱が見えた。何だろうと近づいて見ると猪用の罠だった。檻の中にはおが屑の山がある。その中に猪の好物でも隠してあるのだろう。
猪は鼻が良くて土中にいるミミズの臭いを嗅分けて土を掘るというから、こんなおが屑くらいは平気で中の物を嗅ぎ分けてしまうのだろう。

そう言えば来る途中で畑だけでなく田圃にも猪除けの電線が張ってあった。たまに"高圧危険"と書かれた札がぶる下がってもいた。この線を張るだけでも製品の単価は高くなるし労力も大変だ。しかもこの辺りの田畑は完全に一周線を張り巡らしてある。

ところで"高圧危険"と書かれているが本当のところどうなんだろう? 感電死することは無いだろうがどの位の痺れを感じるのだろう。ビリかビリビリか、それともドカッなのか。
触って試して見たい気もするがチョット恐い気もして触れなかった。

3時50分 33番札所大洞院に到着

 

大洞院で一番有名なのは清水の次郎長の子分、森の石松の墓がある事だ。大洞院は知らなくても森の石松の寺と言えば分る人も多いだろう。
だが森の石松は講談や浪曲が作った架空の人物なのに、恰ももっともらしく墓までもある事が面白い。しかもその墓の破片が勝負事に効果があって破片を取る人が多く、現在の墓は何代目かの墓だという。

生憎私は勝負事は性に合っていず破片は必要ないので写真を写しただけで通過した。

境内への参道は神社の橋の様に朱塗り橋だった。薄暗くなりかけた境内のその朱色が映えていた。

 






遠州33観音7-3

2010-11-13 11:00:38 | 寺社遍路
「駅から遍路」
 遠州33観音7回目  遍路日2010/11/04 距離40.9km 歩行時間8時間02分

積志駅 ― 天竜川 ― 番外高平山 ― 32香勝寺 ― 33極楽寺 ― 小国神社 ― 
 7:00      8:03       11:15      12:25       13:40      14:40
          5.6k       19.2k      23.3k      28.4k      32.7k

2大洞院 ― 八形山 ― 1蓮華寺 ― 遠州森駅
 15:50     16:25     17:00      17:11
 37.2k     38.8k     39.7k      40.9k

 
                      33番極楽寺(紫陽花)
              

桔梗寺を出て33番の紫陽花寺こと極楽寺に向かう。
桔梗寺の山門を出た所に桜がチラホラ咲いていた。狂い咲きにしては花の数が多いので、きっと四季桜とか不断桜という桜なのだろう。
ただこの時季に咲く桜は、桜本来の空も見えない位ビッシに花をつける事はなく、チラホラ咲くので私は余り好きではない。
矢張り桜と言うとドバッと咲いてハラハラと散る。そんな桜の方が良い。

             

第2東名の下を通り東名沿いに西に進む。ここはヘヤピンカーブになっていて、その付根を横断すればかなり距離が短くなる。
PCの地図にもその横断の道が載っているような、いないようなで明確さを欠いていた。

 

現地に来てみるとそこには細くて新しい階段が付いていた。途中にお墓があり階段は更に上に続き第2東名の方まで伸びている。ただお墓より上は草が生茂り階段を殆ど隠してしまっていた。
サーどうしよう、行くべきか行かざるべきか。

きっとこの元の道は第2東名で邪魔になり撤去されてしまい、代わりにこの新しい階段を作ったのだろうと勝手に解釈をして進む事にした。
階段が終わると後は写真のようなに草茫茫。ただ微かに踏み跡はある。そこを辿ると右手に第2東名の工事現場が現れた。まるで整備中のグラウンドのように広い工事現場だった。

第2東名は橋桁の下から見ると殆ど完成しているように見えるが、上から見るとまだ全然完成しそうも無いところが多い。そのくせ忙しく工事をやっているようにも見えない。一時騒がれた第2東名不要論のせいで予算が付かなくなっているのか?
素人の私から見ると、このように中途半端なことをしているほうがよっぽど無駄遣いのような気がする。せめて島田から沼津の区間を先行実施をして部分開通をしたほうがよっぽどメリットがあるし渋滞も緩和される。

高台に着き下を見ると茶畑の下の方に車道が見える。そこまでも茶畑の中の道が延びていた。これで大分距離は短くなっただろう。大正解だった。

茶畑を降りた道は春に遠江33観音で歩いた道だった。その道を今度は逆に西に向かって進む。
景色も代わり映えもしないし横には車も走っている楽しみの無い道だった。途中に小国神社に行く標識があったが、帰りはまたここまで同じ道を歩かなければならない。
コースの設定をもう少し検討すべきだったと反省をした。

若し次回歩くとしたら-----
初回は1番札所を最初に打って2番は除外。次に32番に行って3,4,5と打っていく。
最終日は28番-番外-33番-2番と廻り、最後にお礼参りで1番に行く。こうすればこのつまらない道を往復しなくてもすむ。
次回といってもいつになるか分からないが必ずこうしよう。

 

やっと極楽寺入口の標識がでてきた。標識どおり赤い旗の所を右折して山裾に向かう。暫くいくと舗装が途切れて田圃道になってしまった。
前方に道は続いているが何か淋しげな様子で、観光寺で有名な紫陽花寺がありそうな気配はない。標識には確か200mと書いてあったはずなのに、すでにそれ位は来ている。どうやら道が違うようだが、あの標識から間違えるような道は無かった。といってもこの先に観光寺がありそうも無いので引き返すしかない。

県道に出て改めて標識をを見るが間違いなく⇒だけで前方に行く線は無かった。しかし無い物は無い前に進むしかない。10mも歩いただろうか、そこにはあじさい寺の看板が立っていた。
こんな事ならあの標識は不要だ。わざわざ金を掛けて間違いを発生させているに過ぎないなんて全くどうかしている。腹が立ってきた。
寺の帰りに少し冷静になって標識を見上げたが矢張りおかしい。しかし車なら勢いがあるし左を走っているので、あじさい寺の看板が目に入るのかも知れないと思うことにした。
 
 

おっと、この寺は入口で入場規制をしているようだ。今は紫陽花は咲いていないので誰も居なくて自由に出入りできるが、花の時季はここで入場料を徴収するようだ。
紫陽花は本堂に向かう参道の両脇に植わっているが左程広くない。本堂の前に来ると左の建物は食堂か茶室か有料の施設のようだ。

ヤー観音巡りも最後の最後に来て変な札所になってしまった。若し花の時季にここに来たら入場料を払わなければならなかったろう。まさか歩き遍路は無料なる特権は無いだろうから一体幾ら払えばお参りできただろう。
(因みに調べてみたら絵馬付きで700円だった。たか!!)

一般的にいって花園は桜や紫陽花は無料な所が多く、静岡県でも下田市の下田公園や榛原の秋葉公園などが有名だ。でもそんな事をいっても仕方ないな。嫌なら来なければいいのだし、見たければ金を払えばいいだけのことだ。
お参りも金を払うのが嫌なら花の時季を避ければ済む事だ。割切り!割切り!

 

富士山麓道

2010-11-12 11:03:48 | 富士山
富士山麓道一周ウォークに行って来ました。

コースは予定より若干変わりましが以下の通りです。
1日目 県境-本栖湖-樹海-紅葉台-足和田山-浅間神社-金鳥居-河口湖駅 43.9km
2日目 浅間神社-忍野八海-花の都公園-山中湖 の26.7km 合計70.6kmでした。   

初めて歩いた山梨県の富士五湖の道は魅力的で、もう一度違う季節に歩きたくなりました。

早いと思っていた紅葉ですが、予想に反して今が真っ盛りという状態で、来週では遅すぎる感じです。
若し富士五湖へ紅葉狩りを予定している人は今週末がお薦めです。

 
紅葉台                          忍野八海

今回私が歩いた中での紅葉の一番は----
全然予想も知識も無かった山中湖の旭日丘公園でした。
大平山から下って山中湖の湖畔を旭日丘へ向かい、そろそろ到着かと思った時点から始った遊歩道。
そこの紅葉の見事さは、疲れが出始めていた事も忘れてしまう1k以上の道でした。

             
              山中湖-旭日丘公園

富士山麓道

2010-11-10 03:32:33 | 富士山
今日と明日2回目の富士山麓道一周ウォークに行って来ます。

今日は県境から本栖湖ー樹海ー足和田山ー河口湖
明日は河口湖ー忍野八海ー山中湖の予定です。

紅葉はまだ少し早そうですが今のうちに行っておかないと時機を逸してしまいそうです。
夜は道の駅で車中泊を予定しているので寒いと困るんだけど。
だけで放射冷却で澄んだ空に浮かぶ富士山も見たいし-----

行って来ます。

遠州33観音7-2

2010-11-09 10:09:15 | 寺社遍路
「駅から遍路」
 遠州33観音7回目  遍路日2010/11/04 距離40.9km 歩行時間8時間02分

積志駅 ― 天竜川 ― 番外高平山 ― 32香勝寺 ― 33極楽寺 ― 小国神社 ― 
 7:00      8:03       11:15      12:25       13:40      14:40
          5.6k       19.2k      23.3k      28.4k      32.7k

2大洞院 ― 八形山 ― 1蓮華寺 ― 遠州森駅
 15:50     16:25     17:00      17:11
 37.2k     38.8k     39.7k      40.9k

 
                      32番香勝寺(柿)
              

ここから22番札所に向かうには、大田川の川沿いに北東に向かい、途中で北の山に方向を変え、その山裾にある寺に向かう。
この札所はききょう寺として有名で花の時季には観光客が増えるそうだ。今は残念ながら桔梗の時季ではないので静かだろう。

森町は遠州の小京都名乗り1番が萩寺、32番桔梗寺、33番は紫陽花寺として宣伝している。
今回1番は萩の時季に行ったが花の拝観料は取らなかった。しかしこの桔梗寺はどうだろう?今は花が咲いていないので無料だろうが、花の時季はどうだろう。若し今日入場料を取るようなら参拝は止めようかな。
今まで遍路をしていた所で境内に入るのに入場料を取る寺は無かった。ただ秩父34観音で紅葉の時だけ入場料を取る札所があったが幸い行ったのが春だったので拝観料は払わないですんだ。
大体寺の境内に入るのに入場料を取るなんて間違っている---- 何て感じ始めたが、そんな事を言い出したら京都などの有名寺院には行く事が出来なくなってしまう。不特定多数の人に寺を見せるには、それなりの管理料を取らなければ維持していくのが大変なんだろう。

 

森町は次郎柿の原木があるとかで柿の栽培が盛んだ。実際あちこちに柿畑が見える。
そこの柿を見て気付いた事がある。普通柿と言うと高い梢の先に実がなっているのを思い浮かべるが、栽培用の柿の木は幹は太くて背が低くい。これは収獲を容易にするために選定しているのだろう。
柿畑の隣には直売所もあり地方発送もできると書いてある。今日は家に柿を土産に買っていく予定だが、まだここでは早すぎる。登りが終った1番から森駅までの間で買う積りだ。

大田川を離れ北の山に向かう。山の手前には第2東名の工事現場が見えているが、この道はあの工事現場の下を通れるだろうか。地図は真っ直ぐ桔梗寺まで続いている。
工事現場の下に誘導員がいたので通れるかどうか確認すると「通れる」との事だった。そのまま第2東名の下を潜り抜け工場の横を進んでいくと、天浜線の線路にぶつかった。だだ踏切がない。いや無いどころか通行止めの柵がしてある。でもその先には道が見えている。
前回と同じく有視界歩行で通過してしまおうと思うのだが、今日は生憎30mほど先に線路工事をしている人が4.5人線路内に立っている。さてどうしよう、強引に渡って注意されるのも嫌だが、今更迂回するのももっと嫌だ。サーどうしよう。

線路を越して出た道には桔梗寺入口の看板が立っていた。

 

本堂前の境内には石庭と名付けた庭や恋愛成就観音など人気を狙った物もある。
桔梗園は境内の横から入るようになっていて、そこから先が有料のようだ。マーこれなら境内には無料では入れるのでヨシとするか(何を偉そうに)
桔梗園を覗いてみると今は見る影もなく残骸ばかりだった。

 

大きな石灯籠や参道の入口には古い常夜灯も残っている。

 

客を呼ぶにはこんな物も作らないとならないだろう。
七福神に六地蔵。