はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

高山南峰のコアジサイ 2

2016-05-26 16:21:27 | 低山歩き
歩行記録                                                           H28-5-13(月)
歩行時間:6時間15分   休憩時間:1時間05分   延時間:7時間20分
出発時刻:9時00分     到着時刻:16時20分
歩  数: 24、132歩(推定距離17.1km)    GPS距離5.8km
行程表
 平山バス停 0:45> 旧道登山口 1:05> 穂積神社 0:50> 太陽光展望ヶ所 0:35> 高山 0:10> コアジサイ群生地
 1:00> 山原分岐  0:50> 大道山(山原中継所) 1:00> 山原バス停

 今回の山行には目的が三つあり、第1がコアジサイを見る事。第2が柏尾峠から山原中継所の道を確認する事。最後は則沢から
文殊岳の道を歩く事だったが、始発バスに乗り遅れたため最後の則沢~文殊岳の道は歩く事ができなくなってしまった。
変わりに穂積神社への旧道の上りを確認できて、仲間ウォークに使えそうだと分かったので良しとしよう。
 しかし残りの二つはどうだろう。果たして確認できるかどうか・・・・・

 
     高山山頂の壊れた案内板                           鉄塔下のお花畑?

 太陽光発電所を下り再度山道に入り出た所は、新しく林道が開通して山道が分断された所です。
そこに新しい道標が建ち竜爪方面を指して 「帆掛山・穂積神社」 となっている。ここに書かれた帆掛山は梶原山と柏尾峠の間にある
帆掛山(一本松公園)ではなく、穂積神社の北東にある848mのピークです。
一つのコースの中に同じ名前の山があるのは紛らわしいが、この標識が建ったので848mの帆掛山も徐々に認識されていくだろう。

 高山山頂は視界が効かず態々行く事も無いが逃げるのも嫌だし、前回鉄塔下を通る近道を見つけたので寄る事にした。
面白みのない山頂だが、今回始めて見た壊れた案内板の表記が気になった。
前回見つけたと思っていた鉄塔下の近道が、この案内板には既に書かれていたのを見ると以前はこの道が歩かれていたのだろう。
ただ分からないのが、その道が緑の太い道の間にある事で、こんな場所に林道は無いのでこの太い線はハイキングコースなのだろうか。
しかし高山山頂から左が清水は分かるが、鉄塔下の太い線が左を指して “平山” となっているのが分からない。
いや左でなくても、この先に平山に下る道があったのだろうか。あれば平山を起点とした周回コースができるのだが。

 鉄塔下のお花畑はどうなっているか確認に行ったが残念ながら雑草に負けていた。
多分中電でやったと思われるが、一体何の目的があったのだろう。鉄条網で周りを囲んでまでする目的を知りたい。

 ここに限らず鉄塔の下は太陽が当たり雑草が良く伸びる。夏になると人の背ほど伸びた雑草が道を隠し迷ってしまう事もる。
ここはまだそれほどでもないが踏み跡は隠れていた。
若しここを上から来た時は、鉄塔下部の脚の中央を目指して下れば林の手前に右に下る道がある。
下から来た時は、上に見える鉄条網の杭の右側から高い所を目指せば、例え道に出なくても山頂になる。

 サーいよいよコアジサイの群生地近づきました。
帆掛山周辺にもコアジサイは生えていたが、蕾は固くとても鑑賞する代物では無かった。ガクっときたが、いやあそこは標高が高い
からだと期待を先送りにした。次にコアジサイがあったのは高山の登り口で、そこのは蕾が大分大きくなり青みも帯びていた。
若しやここより標高が低ければ開花しているかもと強引に望みを継続した。

 

 で、その結果はこれでした。
残念なが妻の 「家のアジサイが咲いていないのに山で咲くわけがない」 の言が正しかった。
サー潔く諦めよう。
でもでもですよ。この斜面を埋めるようあるコアジサイが一斉に咲けば、青みがかった海のようになるのではないかな。
まだ見ぬ愛しき人を想うように未練は続きます。

   
             急な山道                            山原中継所への道(右)

 南峰への登りは長くきついので下りも覚悟してきた。だがその割には思ったより簡単に平坦な道になった。
最初この道を登った時は踏み跡も薄く目印も少なかったことから、ピークに登るときは良いが下りは道を見失う可能性も
感じて、下りにはこの道は利用すべきではないと思ってしまった。
 翌年2回目に登った時は目印こそ少なかったがしっかりしたした踏み跡があり、最近歩く人が増えたと思った。
それが今年歩いてみれば何の事はない、直登する道と登りやすくジグザクになった道があるのに気付いた。
3度歩いてそれがやっと分かるのだか情けない。

 やけにに簡単に下れたと思ったのは早とちりだった。平坦な道はまたもや急な下りになった。
矢張りこの道は上りでも下りでも一筋縄では行かなかった。

 この道から山原中継所のへの道は2本あるが、今日は最初の山原への分岐を見送り柏尾峠に近い道を歩く事にしている。
これはいつか梶原山から山原のコースを知人ウォークで歩きたいと思っているのでその下調べも兼ねたのです。

 
                                咲きだしていたコアジサイ

 山原に向かう道に入ると里山的雰囲気になり縦走路より歩きやすい感じになった。
道端には所々にコアジサイが咲きだしていた。南峰のコアジサイの群生地は標高が約800mで、ここは400m程度なので大分低く
なっている。そのため気温が高いので咲きだしているのだろう。

 どうですかこんな感じ、いやもっと青みがかった花が一面に咲いているのを想像したら行ってみたくなりません?
今年は時季の把握に失敗したが来年は是非見てみたい。
コアジサイの花は、この後も所々に咲いていました。

 
                                  アリドオシ(蟻通し・有り通し)

 見にくい写真ですが、丈が低く葉が地面の少し上に広がっていて、葉の影には鋭い小さな棘を持った植物です。
低い山で良く見かけるのですが名前を知りませんでした。
そこで今回調べてみたら 「アリドウシ」 という名前だった。葉だけを見ていると意味は分からないが、棘を見れば一目瞭然です。
地面のすぐ上にあたかも蟻を狙うが如し棘を持っているので 「蟻通し」 なのだそうです。
この植物には別の漢字を割り当て 「有り通し」 とも書くそうです。意味は 「千両、万両、有り通し」 からきているとか。
良く分からないがアリドオシと同じように、千両も万両も白い花が咲き、赤い実をつける事からの語呂合わせなのかな。
土地によってはこの3点を正月の縁起物として飾る所もあるそうです。

     
               根の横を行く登山道                       最初に合流した農道
   
 この道は上り下りの傾斜も緩くのんびり歩ける気持ちの良い道です。
木の根が半分剥きだしになった所にはご丁寧にロープも張ってくれてありました。

 分岐から30分ほどで最初の農道に合流したが、標識の杭はあるが標識は取れてしまったのか付いていない。でも大丈夫。
今は稜線近くを辿っているのだからと、登りの道を行けばすぐ次の標識が現れた。
この道で迷うのはここだけで後は標識があるので迷う事は無かった。

 
                  展望台                                  山原中継所が見えた

 手作りの展望台が放置茶畑の中にあった。上がってみようかと思ったが所詮今日は景色は見えないと止めにした。
でも今はそれは反省しています。観歩を提唱しながら疲れ始めるとすぐ逃げてしまう悪い癖が出てしまったと。
若しかしてあの展望台からは、高山が、新東名が、山原中継所が、そして富士山が見えたかもしれない。

 その山原中継所がやっと見えた。
スッキリした緑の中に建つアンテナ塔と、左下には清水の街並みと折戸湾が見ている。
写真は今一、今二だが、今日ここまでで一番の眺めだった。

 今日の三つの目的の二つは失敗したが、最後の柏尾峠から山原の道は確認できそうだし、こんな景色を見る事ができ満足だった。

 
               未整備の竹林                                  整備済みの竹林

 最近の里山は竹林が侵食してきて雑木林どころか植林された林の中にも竹が侵略してきている。
これだけ荒れてしまえばもう大々的に対処しなければどうにもならないだろうが、竹林の持ち主は整備した所で金にはならないので
放置し続けて、更に竹の猛威は広がっていく。

 竹林を整備すればすっきりとして清々しいが、この姿を留めるには更に手を加え続けなければならない。
そこでどうでしょう竹林に 「タケノコを自由にお取りください」 と貼り紙をしたら。
明らかに放置竹林と思っても、黙ってタケノコを掘る事は気が引けて中々できない。そこで竹林を開放したらタケノコ掘りをする人が
増え、竹林が荒れるのを少しでも遅らせる事ができるのはないかな。

 
                 高山と竜爪山                              新東名の新清水JCT

 中継所入口に延びる農道に合流したが、そこには標識が無く、始めて来ると迷ってしまう。
私も4年前に清水駅から山原中継所に登って、柏尾峠に向かおうとしたが道が分からず、丁度歩いていた地元の人に梅ケ谷経由で
柏尾峠に行く舗装路を案内された。本当は山道で行きたかったがその案内してくれた人が 「途中で分からなくなる」 と言ったので
諦めるしかなかった。
ところが今日山道を歩いてみれば、どちらかと云えばわかりやすい道だった。そうこの入口さえ分かればだが。
その入口は、下から来た農道の山側1車線が無くなり、谷側のガードレールが終わったモノラックのレールの開始点が入口です。
そのレールの横を下れば後はハッキリした道が柏尾峠に続いています。(写真を撮るのを忘れてしまった)

 農道を少し登った所に小屋の屋根らしい平らなコンクリの台があり、そこらの眺めが良かった。
先程歩いてきた高山南峰と鉄塔が見え、その左にかすかに高山が見えている。本来南峰より高山の方が標高は高いのだが、
ここでは逆転して見える。
更にその奥には双耳峰の薬師岳と文殊岳、その尾根を左に下れば若山が見えている。
左手前に見える稜線は今歩いてきたところだろう。

 一方視線を東に移せば、下にはこんな山の中には似合わない立体交差の道路が見えるが、ここが新東名の新清水JCTだ。
子供の日に毛無山に行った時は、東名から新清水JCTを経由して新東名に入ったのだから、あそこを走っている。
更に先週は愛鷹位牌岳に向かう時は藤枝ICkら新東名を走っているので下に見える本線も走っているのだ。
そう云えば新東名の左に見える山をピラミッド状、いや方墳状に削り、コンクリで固めた物を見て “何だ?” と思った覚えがある。

 ブログの 「黒ラブ賢と賢パパの薔薇と酒の日々・・・・たま~に山」 の賢パパさんは、 ここからの景色を時々紹介してくれる。
その中で雪景色をした富士山が雲海でうずまった上に聳えている景色が大好きです。
その景色を直接見てみたいが、家から距離もあり雲海がいつ発生するかも分からず、しかも早朝とときているので所詮は無理。
賢パパさんのブログを待つばかりです。

     
                     山原無線中継所                         旧ロープウェイの巻上機

 農道の突き当りにある山原中継所には施錠がしてあり中に入る事ができない。入口には何の看板もなくアンテナ台にも小さな
パラボラアンテナがあるだけで現在使っているのだろうか?
門の中の敷地は広く、しかもその半分以上は空地になっているのが勿体なく見えてしょうがない。
こんな事なら空地を開放して、左にある木を伐採すれば360度の展望台になるだろう。
清水市民、いや清水区民はおとなし過ぎる。市会議員でも動かして政治的に交渉すれば大会社ほど分かってくれるのではないか。
と、“乞食のお粥” だけの男は思うのです。

 この大道山山頂にある中継所は農道が開通する前はロープウェイで麓から通勤していたという。そのロープウェイの残骸が見えた。

  
            山原無線中継所                                    清水港

 茶畑の上に中継所が見えているが、その茶畑の大部分は放置茶畑で、5台あるアンテナ塔の4台は放置アンテナ塔だった。
一方下に見える清水港は貨物の陸揚げ用のクレーンが何台も見え、活発に見えるが、まさか放置クレーン? そんな事はないよな。
このクレーンの事を 「キリンが5頭見える」 と表現した人がいたが、確かにこうしてみるとキリンのように見える。
でもこのキリンは動く事ができるのかな? それとも繋がれ状態の固定式なのかしら。

 下に見える高架は東名(清水JCT)と新東名(新清水JCT)を結ぶ高速道路です。


                                 日本平と清水市街

 農道を外れた近道もあったが、下りならこの絶景を見ながら下る方が楽しいと下まで農道を歩きました。

     
           テイカカズラ

 このスクリューに似た花も良く見かけますよね。以前はこの花の名前を “スイカズラ” と思っていたが違っていた。
正式には 「テイカカズラ(定家葛)」 と呼ばれていて、この名前の謂れが結構面白いので紹介します。

 「都に来た旅の僧が、時雨が降ってきたので雨宿りをしていると、若い女人が現れ、ここは藤原定家が建てた屋敷だと教えました。
そして僧を、定家と人目を忍ぶ深い契りを結んだ、式子内親王の墓に案内します。
女は葛の絡んだ墓を見て、若くして死んだ定家の執心が、葛となって内親王の墓にまといつき、内親王の魂は安まることがないと
物語った。それを聞いた旅の僧は、内親王の成仏を願って墓の前で読経して内親王を弔いました。
その夜、内親王の霊が墓の中から現れ、成仏したことを喜び、報恩のためと舞を舞い、やがてもとの墓の中に帰り、再び定家葛に
まといつかれて姿を消しました。」
とさ。
でもまた葛にまといつかれたら休まるときがないのではないかな?

 「権現の泉」 の標識を見て覗いてみたが、何やら沢の水を樋で流している。あれじゃぁ汚そうだと他を探すと井戸のような物もあった。
これじゃ “泉” ではないと諦めた。
 道が平らになり、カーブを曲がった所がバスの停車場で、丁度ドアを開けたバスが停まっていた。
行先を確認すると “忠霊塔前” とかになっているが分からない。運転手に 「清水駅に停まりますか?」 と聞くと 「ハイ」 と答えた。
 「出るのは何時ですか」 と聞くと、今度は 「23分です」 と簡潔明瞭に答える。
 エッ! ここに着いたのが20分だったので腕時計を見ると4時22分だった。慌ててバスに乗るとドアは閉まり、座ると発車した。
清水駅まで歩く予定だったが余りにタイミング良くて勢いで乗ってしまった。 少々楽のしすぎかな。

 清水駅では良く通る声の、お経?ご詠歌? 分からないが、それを聞きながら乾杯をしました。

高山南峰のコアジサイ

2016-05-25 09:48:32 | 低山歩き
歩行記録                                                           H28-5-23(月)
歩行時間:6時間15分   休憩時間:1時間05分   延時間:7時間20分
出発時刻:9時00分     到着時刻:16時20分
歩  数: 24、132歩(推定距離17.1km)    GPS距離5.8km
行程表
 平山バス停 0:45> 旧道登山口 1:05> 穂積神社 0:50> 太陽光展望ヶ所 0:35> 高山 0:10> コアジサイ群生地
 1:00> 山原分岐  0:50> 大道山(山原中継所) 1:00> 山原バス停

 愛鷹位牌岳でコアジサイを見てから、高山南峰のコアジサイの事が気になってならなかった。
初めてコアジサイを見たのが一昨年5月24日の高草山だったので、そろそろ咲きだしても良さそうだ。
それに今年は暖かい日が続き、特にこの2・3日は30度に近い日が続いている。
そこで夕飯の時 「あした竜爪にヤマアジサイを見に行ってくる」 と妻に告げると
「庭のアジサイがまだ蕾なのだから、山の上じゃぁ まだ咲いてないじゃぁ ないの」 と一蹴されてしまった。
そこはそこ、山の事など何も知らない妻に言われたくない。と、我を貫く事に。

 静岡駅で竜爪山線のバスの時刻を見ると則沢行きが出たばかりだった。
そんな馬鹿なと昨夜調べたバスの時間を確認すると時刻表と同じ7時20分になっていた。
それなのに静岡7時22分着の電車で来るなんて?????  何を考えてこの電車にしたのだろう。分からなかった。
次の電車は幸い8時8分発があった。アー良かった。
でも出発が小1時間遅くなったなら今日の予定も再考しなければ。
予定はバス終点の則沢から道白山経由で薬師岳に登り、穂積神社から高山南峰のコアジサイを見てから山原中継所のある
大道山に行く予定だった。

 大まかで根拠のない時間割は、則沢-穂積神社4時間 穂積神社-山原中継所4時間 山原-清水2時間の計10時間で
山原中継所には遅くても4時頃には着きたいと思っていた。
それが出発が小1時間遅れたなら山原中継所に4時までには着けなくなってしまった。ではどうしよう?
そこで出発地を則沢から平山に変えて穂積神社に直接行けば、2時間程度で登れるだろう。なら逆に1時間は早まる事になる。
これなら薬師岳から長い階段を下らなくて済むと内心ほっとした。

 
          ハイキングコース案内                                 廃業した竜爪茶屋

 バス停を出るとトイレやハイキングコースの案内板があった。マイカー登山の前はバスを下りたハイカーは、ここ平山集落から
歩き出したのだろう。
コースもそれに合わせて平山から穂積神社に向かう2コースと、則沢から文殊岳に登るコースが紹介されている。
このコースを回れば周回できるので同じ所を歩かなくてもすむ私好みのコースだった。
それが今では登山道入口に駐車場ができたので、そこに車を置いての登山が主流になってしまい、則沢コースは歩く人が少なく
なってしまっている。そのため道は荒れだしてしまい余計に敬遠する人が増えているようだ。
せめて平山に駐車場があれば周回コースを歩く人が増えるのではないかな。

 現在は廃業している竜爪茶屋だが、昔はこの辺りまで自転車で来て、ここから登りだしたという。
今ではウォーキングすらしない妻も、高校の時の遠足では自転車を曳いてここまで来たと言う。

     
                    旧登山道入口                              旧垢離(こり)とり場標識

 登山道入口の駐車場には車が6台停まっていた。鳥居の左側の水場で数え切れない程のペットボトルに水を汲んでいた人がいた。
待っている訳にもいかず声を掛けて水を1杯組ませてもらった。序に案内板に書かれた新道が分かりにくかったので聞いてみると
 「林道を少し登った所に入口があり標識もある。だけどやっぱり旧道を歩いた方が断然面白いよ。」 と教えてくれた。

 実は則沢回りを止めたので、ここから旧道を歩くか新道を歩くか決めてなかったが、旧道は一昨年下った事があるが、新道は
まだ歩いた事が無い。なので何となく新道をと思っていたっが “断然旧道の方が面白い” と聞いた以上それを無視するわけにも
いかない。それじゃぁ旧道を登ってみるとするか・・・・

 案内板の “丁石” の最後は30丁目になっていたが、旧垢離とり場標識には 「従是竜爪山拝殿迄三十六丁」 となっている。
さてどちらが正しいか確認してみよう。

     
                   新道旧道合流部                             最後の丁石(三??丁)

 途中に “竜が横に走っているように見える” 竜走の滝が下に見えていた。傾斜のある岩の斜面を滑り落ちるような滝なので滑滝の
一種なのだろう。その上にはキン冷やしの滝もあるようだが、こちらの滝は登山道からは見る事ができなかった。
この金冷やしの滝を渡河した所に薬師岳の直登ルートがあるらしいが、川を渡るだけで大変そうで、覗いてみる気にもなれなかった。

 二十六丁目の所で新道と合流した。旧道はいかにも山道だが新道は幅も広く緩やかそうな感じだ。
水汲みの人が “旧道の方が断然面白い” と言った理由は途中にあった岩の階段やミニ岩場を指してだろう。
言い換えれば新道側は誰も不安なく歩ける道なのかもしれない。
 仲間との低山歩きで竜爪を考えたのだが、旧道の下りに不安を覚えたので実行していない。しかし今日歩いた限りでは登りなら
仲間でも大丈夫そうなので、帰りは新道を歩けば候補ルートにしても良さだそうだ。尤も一度新道を歩いてから決めるが。

 最後の丁石だろうかその先には神社の石碑が見えている。だが木製の丁石(丁木?)は下部が朽ちていて読む事ができない。
1分ほど前に目にした丁石は “三十三丁目” だったので、多分この朽ちた丁石は 「三十四丁目」 なのだろう。
とすると案内板の “三十丁” も垢離(こり)とり場標識の “三十六丁” もどちらも違う事になる。
ただ竜爪山の “拝殿” がどこにあるのか確認してないので確かな事は言えないが。

 私の歩いた時間では十六丁目辺りが丁度半分の所でした。

 
            竜爪山穂積神社の石碑                                手水鉢?

 いつもは見過ごしていた二点。
大きな石に 「竜爪山穂積神社」 と刻まれた石は、下流の長尾川から搬出してきたとある。高さ4m余もあるというから大したものだ。
そんなに大きな石があの大きくもない長尾川にあったとは俄かには信じがたい。
更にその石に刻まれている文字を揮毫したのは 「小松宮彰仁親王」 と書いてあるが、もちろん知らない人だ。
調べてみる佐賀の乱では征討総督、西南戦争でも旅団長として活躍した凄い人だった。
しかもこれを揮毫した明治8年頃は、この二つの乱があった頃なのに良く書いてくれたものだ。とこちらも信じがたかった。

 もう一点は手水鉢(多分)。現役の手水鉢も苔が生え古さを感じさせるが、こちらの鉢は側面に絵が彫られている。
上には鳥が、下には足のある動物が彫られているが、どちらも正面から書いてあるので判断は難しい。打も良く見れば鳥は鶴で、
足のある動物は亀のようにも見える。
鶴の長い首や亀の伸びた首も描かれていなのではっきり言えないが、他に彫られているのが松に竹の葉と梅の花のように見える。
なので “松竹梅” と“鶴亀” ではないかと判断した。
時間に余裕がるのもいいものだ。普段では見ない物もこうしてみる事ができる。正に “観歩” だ。

 ここまでで3人のハイカーとすれ違った。また神社の駐車場のには4台の車が停まっていた。
休日でもないのにやはり人気のある山だ。

     
                     高山・帆掛山入口                             888.8mへの標識

 平山集落からの林道がここまだ延びてきているが、2年程前にこの先で崩壊した後は修復しないのか今も全面通行止になっている。
1年も2年も通行止めでも左程支障のない道なのだろう。そんな道に金を掛ける事はない。

 次に行く帆掛山の道は、その林道を横断した所からから始まっている。
山道に入ると888.8mへの標識が付いていた。これは先月の竜爪縦走で紹介した立山の標高のことだが、今の立山の標高は
888.6mになっている。標高の見直しで20cm低くなったのだろうが一度流布されたことはなかなか直らないようだ。
かく言う私も、故郷金時山の標高を1213m、オッと違た1m低くなったのだから1212mと言い直す始末だ。
以前三角点の白い杭に標高も書けば、三角点にもっと愛着が湧くと書いたが、最近では一概にそうは思わなくなってしまった。

 
                ???                         帆掛山の杉林

 艶のある葉はランの葉のような斑点があり、何となく綺麗っぽい花が咲きそうだが何なのか分からない。
帆掛山周辺は平坦な杉林が広がっていたが、去年も今年も縦走で歩いた時は、霧に覆われていて辺りが見えなかった。
しかしこんなに広かったのだとあらためて認識した。

 トレランの若者に道を譲ると
 「どちらにいくのですか?」 と声を掛けられたので、一先ず 「柏尾峠に向かってます。」 と答えておいた。
 「まだ先は長いですねー、お気をつけてください。私はその先の梶原山から登って賎機山を目指してます。」
 「アーそのコースは先月歩いたけど、足が遅いので12時間も掛かってしまった。(本当は13時間だが鯖を読んだのは内緒です)」
 「そーこのコースは時間がかかりますよね。でも一番大変な高山の登りが済んだので、あと竜爪の階段が終われば下りだけです。」
 「ウーンでも足の短い私には新東名の階段が苦手で、登りでも下りでも嫌になってしまうな。」
 「そーあそこはみんな嫌いますよね。元の道に戻して欲しいと言う人もいますよ。」

 うん中々調子のよい青年だ。

 
               高山が見えた                      東の方角が開けているが富士山は見えなかった

 穂積神社から高山にかけての道が一番のんびり歩ける所です。
東の方角が開けた場所からは富士山が見えるはずですが私が来ると所詮はこんなもの。
今年になって21回の低山歩きをしているがその内富士山が清々見えてのはたったの3回きり。いや2回かな。
最初が大崩の初日の出で2回目が富士宮の毛無山だった。沼津アルプスでは麓では見えたが山に入ったら見えなくなってしまった。
心掛けが悪いのかどうか、もう雪のある富士山は秋まで見れそうもないな。

 この場所は猛禽類の渡りが見える場所とかで、大砲レンズのカメラを構えた愛鳥家を見る事があります。

     
                  太陽光発電のネット                             ネット予定場所(頂点)

 展望が開けた場所の横には林道が走っているので太陽光発電の場所を歩くのが嫌な人は林道に下れば良い。
山道を行けばそこからホンの5分ほどで太陽光発電のネットの場所に着く。
ネットの横は藪になっているがこんな場所は僅かです。4月に歩いた時は殆ど踏まれた跡はなかったが、今日は結構木が横に
なっているのがあったので歩いている人はいるようです。
現在ネットを敷設してある場所は上の方のパネルの所だが、徐々にネットを増やしていくようだ。
右の写真の場所はパネルの横にネットを敷設するようなので、歩く場所は下の林の横になるのだろうか。

 何故そんなにしてまでこの場所を歩きたいかって? 
下の写真を見てください。2枚に分割してあるけどこの景色が一望の元に見え、静岡の街や安倍川も見ることができるのですよ。
今日は霞んでいてはっきりしない景色だが諦めるには惜しい場所です。


                              梶原山から高山の稜線(縦走路)



                              薬師岳から賎機山の稜線(縦走路)


 
           ネット予定場所(頂点)                             唯一咲いていたヤマツツジ

 ここにもネットを敷設するらしいが、ここなら林側を歩けば何とかなる。
今日唯一咲いていたヤマツツジだが、丁度ネットの予定地にあるので切られてしまいそうだ。

位牌岳の愛鷹ツツジ2

2016-05-19 17:12:48 | 低山歩き
歩行記録                                                           H28-5-14(土)
歩行時間:5時間00分   休憩時間:1時間50分   延時間:6時間50分
出発時刻:6時25分     到着時刻:13時15分
歩  数: 16、842歩(推定距離11.6km)    GPS距離9.3km
行程表
 水神社駐車場 0:18> 林道ゲート 0:07> 登山口(桃沢橋) 0:50> つるべ落としの滝 0:35> 池の平稜線合流 0:15> 主稜線合流
 0:20> 位牌岳  0:20> 池の平稜線合流(滝分岐) 1:35> 池の平 0:30> 林道ゲート 0:10> 水神社駐車場

       
             位牌岳山頂                               鋸岳の傾向板

 位牌岳の頂上は視界は効かなかったが、広い草地には男女の無線愛好家と若い男性の3人が休憩していた。
私が鋸岳方面に建っている 警告 平成10年秋の長雨により、これより鋸岳の縦走路は崩壊したところが多く非常に危険です。
立入りはご遠慮ください」
の標識を読んでいると
 「鋸岳は怖いでよ」 と若い男性が話しかけてきた。
 「今、鋸から来たのですが怖かった。鎖はあるけど錆びていて切れるか抜けるかしそうで力を入れれなかった。岩も脆くボロボロして
いたので戻ろうかと思った。」
多分私が未練たらしく鋸の方を見ていたので心配になって声を掛けてくれたのだろう。
 私が鋸の刃渡りをしてきたのか巻道を歩いたのか聞くと、巻道なんて無かったと言う。
更に怖かったのは3枚目かと聞くと 「ウーン鋸岳を過ぎてからの垂直の登りが一番怖かった。」と言う。
私の (半世紀以上の前の) 記憶では鋸で一番怖かったのは、3枚目から4枚目に渡る下りの岩場だったが、下にある巻道を
歩けば左程怖くなかった。
高校に入学した春にクラスの仲間と越前から愛鷹を縦走した事がある。その時は女生徒もいて全員が山の素人だったが鋸岳が
怖い記憶より、愛鷹山からの下りが長く疲れた記憶しかない。
それが今では山慣れした格好の若者が 「怖い」 と言うのだから変わったものだ。ロートルの私にはもう縁の無い山となってしまった。

       
          位牌岳西側の噴火口跡                           北東の須山方面

 位牌岳から来た道を袴腰岳に戻りだすと大きな崩壊部分が見えていた。崩壊部分は丁度ご夫婦に接待してもらったあたりだ。
愛鷹山の古くは富士山のような美しい成層火山で、標高も2000m以上はあったらしい。それが今から5万年ほど前に位牌岳と鋸岳の
西側が噴火して、山頂部分が吹き飛んでしまったとか。
それが証拠に愛鷹連峰を西や東側から見ると、越前岳と愛鷹山の間がへこんだように見えている。特に位牌岳から越前岳にかけてが
へこんで見えるが、ここが噴火して山頂部分が吹き飛んだのだろう。
そう思って愛鷹山と越前岳の左右の稜線を延ばして見れば、その頃の山容が想像できる。
愛鷹連峰の最高点、越前岳の標高は1504m。それなら古愛鷹山が2000m以上あったという説も十分頷ける。

 

 つるべ落としの滝との分岐点から、帰りは池の平経由の稜線下りのコースとした。広々として気持ち良い尾根道を下って行くと
前方が開けて須山方面の集落と東富士演習場の大野原(おおのっぱら)が見える場所に出た。辺りにはツツジがあちこちに咲いている。
どうやら沢筋のコースよりこちらの方がツツジは多そうだ。
位牌岳の山頂にもツツジが咲いていたので、写真を写していると近くで無線をやっていた人が
 「それはトウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)で愛鷹ツツジじゃないよ」 と声を掛けてきた。
 「 愛鷹ツツジはおしべが7本で、それ以上はトウゴクミツバツツジだよ」 と教えてくれた。
実は私も愛鷹連峰には愛鷹ツツジとトウゴクツツジが混生していて判断が付きにくいと読んでいたので、ネットで調べたそれぞれの
特徴をメモしてきていた。
だが折角教えてくれたのでそれを出すわけにもいかず、おしべを数えてみたら10本ある。とするとこのツツジは愛鷹ツツジではない。

 
          山頂のツツジ(おしべは10本)                        山頂のツツジ(葉は3枚)

 私が事前に調べて行った愛鷹ツツジとトウゴクツツジの決定的違いは葉の枚数が違う事で
 愛鷹ツツジ=5枚  トウゴクミツバツツジ=3枚 と云う事だった。
因みに山頂で無線の方に教えてもらったおしべの数は植物辞典でどちらも10本になっていた。
故に山頂で咲いていたツツジはトウゴクミツバツツジだと思える。

では葉が5枚の愛鷹ツツジはどうかというと、つるべ落としの滝を出て最初に現れたツツジの葉が5枚だった。

 
                          葉が5枚でおしべは10本なので 愛鷹ツツジか

 他にも愛鷹ツツジの特徴は、花は小振りで沢山の花が付き、花径は3センチくらいで、花冠が5つに裂けている。
一方トウゴクミツバツツジは、花径は4~5cmくらいと愛鷹ツツジより大きかった。
とは言え花が沢山咲く咲かないは木によっても違うし、花弁はどちらも5つ裂けているので違いは分からなかった。
更に判断の苦しむツツジがが咲いていた。

 
                 小振りな花で葉が5枚、しかしおしべが7本ある。何ツツジだろう

 尾根道の下りの最後に見たツツジは、小振りの花だったが花数は少なく葉が5枚でおしべは7本だった。
さてさてこのツツジはミツバツツジではないが、おしべの数が少ないので愛鷹ツツジとも言えない。果たして何ツツジなのだろう。

 結局この日に見たツツジの多くは、葉が3枚の物が多かったのでトウゴクミツバツツジがメインだったのだろう。
見分け方は今でも分からないが、素人には葉が5枚の物を愛鷹ツツジと判断するしかなさそうです。
そう云えば愛鷹ツツジは絶滅危惧種に登録されているそうなので、その数は少なく、見るチャンスも減るのでしょう。

                      
                   定点観測木(NO1)                        定点観測木(NO4)

 時折ブナの木に 「ブナ 定点観測木 2000.6.24 長泉町」 の標識を付けた木があった。観測を始めてから既に15年以上経って
いるのでNO1観測木のように枯れてしまった木もある。
面白い試みだが観測した時の幹の太さなどを記入してくれればもっと興味が湧くだろう。
NO1木の下に見える緑は東富貴演習場の荒野だと思われる。

 
                  アサビ                                     コアジサイ

 尾根筋にアセビ(馬酔木)の木が多くなってきた。アセビは私の好きな木の一つで、くねくねと荒々しい樹形も、光沢がある新芽が
色別れするさまも、鈴蘭のような花も気に入っている。だが今は花期は終ったのか花は咲いていなかった。

 数は少ないがコアジサイが蕾を付けていた。その蕾は20日前に見た竜爪・高山の群落と同じようだったのは何故だろう。
あの群落に花の時期に行ってみたいと思っていて、もうそろそろ出かけようと思っていたが早すぎるのかな?
花の時期を見極めるのは難しい。

            
                   サルノコシカケ(猿の腰掛)                            サルノコシカケ(猿の腰掛)

 サルノコシカケの種類は非常に多いらしい。このキノコがサルノコシカケかどうか定かではないが、半円状であたかも椅子状に
見えるので多分サルノコシカケの仲間だと思う。
触ってみたら見たら固くて食べれそうもないが食用になるのもあるとか、以前には癌の薬になると聞いた事もある。

       
              竹藪の道                                 竹藪の道

 ツツジの花が見えなくなると道の傾斜は強くなり時折竹藪の中の道になった。竹と云っても最初は笹と云っても良いほどの丈の低い
竹だったが、下がるにつれて高く太い竹になってきた。
急斜面の所はこの竹に掴まりながら下るので、スピ-ドを殺す事ができ苦も無く歩く事ができた。

 
                池の平上の入口                                池の平

 位牌岳山頂から2時間弱で池の平に到着。
下から来た登山者を見ると、アレー稜線でお接待を受けたご夫婦だ。お互い顔を見合わせ 「アレーどちらに行くのですか?」 となった。
話を聞くと池の平に向かって下ってきたが、いつの間にか農道に入ってしまい、次に池の平の標識を見つけて登ってきたと言う。
どうやら途中にあった 「農道50m」 の標識を見て農道を下ってしまったようだ。
タイミングよくあった案内板の地図で道を説明すると納得して戻る事にした。ついでに位牌岳の山頂に来なかった理由を聞くと
 「エッ! だってあそこに最高点の標識があったので、そこが頂上と思った。」 そうです。
奥さんは急に心配になったのか 「もっと調べてから来なければ遭難してしまう。」 とご主人に言っていた。

 池の平はベンチや展望台もある広々とした気持ちの良い広場です。

 
                愛鷹山と袴腰岳                             駿河湾と伊豆半島

 愛鷹山や袴腰岳も見え、ぼやけているが伊豆半島や沼津アルプスも見えていた。
池の平には展望台と三等三角点がある筈なのにどちらも確認しないままになってしまった。
展望台はご夫婦と話がながら歩いてしまい、三角点は道沿い無いのか見過ごしてしまった。
ここの三角点の設置場所が “長泉町東野字愛鷹山52” と字名が愛鷹山になっていた。
また、池の平の地名から近くに池でもあるかと思ったが見当たらない。しかし数十年前までは、公園の東側一帯に池があったとの事。
現在では長雨の時に湿地帯となるとの事でした。

 
                池の平下の入口                              駐車場への遊歩道

 池の平には色々な色をしたアセビのが植えられていて、まだ5月なのに紅葉しているような色の物もあった。
下の入口から駐車場のある長泉森林公園には、写真のように駿河湾をを見下ろしながら下る、広々とた遊歩道が続いていた。

       
            急勾配の道                              急勾配の道の分岐

 しかし水神社へは、遊歩道の途中から “近道・急勾配” と書かれた標識を見つけたので入ってみた。
成程確かに勾配が急だ。直線の防火帯の中に作った道なので、若干のジグザクはあるがほぼ直線に道が付いていて、下りも
大変だが登りは更に大変そうに思える。今回のコースでここを下りにしたのは成功だったとニヤニヤしながら下った。
そうそうこの急勾配の道は地理院の地図にも表示されていて、最初は何だろうと思った道だ。

       
            水神社への農道                            水神社駐車場

 急勾配の道が合流した林道は、落葉が多く最近はあまり車は走っていないたたずまいだった。
最初のカーナビ設定では、この道を走る事になっていたので再設定し直して本当に良かった。もしあのまま来たら水神社の駐車場に
着くのが1時間は遅くなってしまっただろう。

 駐車場に1時15分着。朝は2台だった車は16台に増えていた。
しかし今日私が山で会ったのは私を追い抜いて行ったご夫婦と、主稜の縦走路ですれ違った1人。それと帰りでは3人の単独行の
人とすれ違っただけだった。それに山頂にいた3人は水神社から来たのではなかったので、後の人は仮に位牌岳に登ったなら、全員
沢筋の道を登ったことになる。
今日このコースを歩いてみて感じたのは、同じ道をピストンするのは愚の骨頂だが、若し周回するならやはり沢筋の道を登った方が
楽だし楽しそうだ。
来週も位牌岳のツツジは見ごろなので、行かれる方はこのコースがお勧めです。

       
                参道                               水神社

 「水神社」 と聞けば誰でも鳥居のある神社だと思うだろう。だがこの参道には鳥居は無く建っているのは 「南無八大竜王」
幟ばかり。桃沢川に架けられている橋の名前は 「潜龍橋」 。どうやら龍を祀ったお寺らしい。
入口にあった 「水神社愛鷹教会の由来」 を読むと 「明治初年修行僧が桃沢川をたどりこの地に着き、水神竜王を霊感してこの地で
修験の行に励む。明治36年本堂建立、その後、昭和50年日蓮宗々教法人愛鷹教会となり法華経の道場として現在に至る。」

要は日蓮宗の修験道場なのだろう。建物は3階建ての中々どっしりた感じだが寺院と言うより旅館的風情がある。

       
                     不動明王                                    桃沢川

 桃沢川の落差のある流れの横には不動明王が祀られている。お不動さんと云えば昨年秋に藤枝の四不動巡りをしたが、いずれの
お不動さんも水に縁のある場所にあった。波切不動の名前もある事から水に縁があるのだろうがその理由は良く分からない。
しかし何となく動きのある滝に荒らしい像容の不動尊はよく似合うように感じる。

 「なうまくさんまんだ ばざらだんせんだん まかろしや そわたや うんたらたがんまん」 と、分けの分からない不動尊の真言を唱えた。


                              国道1号から愛鷹連峰

 帰りは時間も早い事から国1で帰り、その途中で原の辺りで信号待ちをしている時の愛鷹連峰を写した。
鋸岳を真ん中に右に位牌岳、左に呼子岳と越前岳が見えていた。

位牌岳の愛鷹ツツジ

2016-05-16 17:01:35 | 低山歩き
歩行記録                                                           H28-5-14(土)
歩行時間:5時間00分   休憩時間:1時間50分   延時間:6時間50分
出発時刻:6時25分     到着時刻:13時15分
歩  数: 16、842歩(推定距離11.6km)    GPS距離9.3km
行程表
 水神社駐車場 0:18> 林道ゲート 0:07> 登山口(桃沢橋) 0:50> つるべ落としの滝 0:35> 池の平稜線合流 0:15> 主稜線合流
 0:20> 位牌岳  0:20> 池の平稜線合流(滝分岐) 1:35> 池の平 0:30> 林道ゲート 0:10> 水神社駐車場

                                    位牌岳のツツジ
     


                                    コース概略図
         
                                駐車場の地図

 愛鷹・位牌岳に愛鷹ツツジの群落があると昨年ブログで読み、一度は見てみたいと思っていた。するとタイミング良くあやさんが
位牌岳の周回コースを紹介してくれたので、そのコースを歩き事にしました。
ただ向きはあやさんと逆コースにして、沢筋の道を登り尾根道をのんびり下るコースにしました。

 出発点の水神社の駐車場は初めて行く場所なので、事前にネットで場所とルートを調べてから前日にカーナビをセットした。
私のカーナビには水神社は表示されないので、途中にあった 「沼津国際カントリークラブ」 を更に北に遡った辺りをゴール地点に
しておいた。
いつもならこれで完了だが、ネットで見た新東名の沼津長泉ICを出た後が分かりにくかった。
そこで一応カーナビも一応確認してみると、ネットのルートとは明らかにIC付近のルートが違う。ゴルフ場の道もネットでは
ゴルフ場の西側を走っていたのに、カーナビは東側を走っている。何度やり直しても同じルートが表示された。
仕方なくゴール地点をゴルフ場にすると、今度はネットと同じルートになった。
後でネットで確認すると東側からも道は通じていたが、随分遠回りな道で矢張り西側の道が正解だろう。

 
            水神社駐車場と農道                                  ゲート

 右側に見えていたゴルフコースが終わると擦れ違いに困るような道になったが、それも長く続かず水神社の駐車場に着いた。
駐車場は車20台は停まれそうな空地で、既に1台の車が停まっていて登る準備をしていた。
 先に水神社にお参りする予定だったが、参道が駐車場の右隅で、登山口は左の高台になっていたので帰りに寄る事にした。
だがチョッと待った。登山コースはゴルフ場から続いている道の延長だが、その道は鎖で封鎖されいる。
これでは逆コースでは駐車場まで来ることはできない。良かったな~ 再確認をして。

 封鎖している杭には 「愛鷹山つるべ落としの滝登山口」 と表示されていた 
 「この駐車場を利用する時は、ルートが沼津国際カントリークラブの西側の道である事を確認しましょう。」

 駐車場から20分も掛からずゲートに着いた。今回はつるべ落としの滝経由の沢コースを登るので、このゲートを越すが
池の平経由に尾根コースは更にこの林道を右に進む。ゲートの左右にはそれぞれの標識が建っています。

 
               登山道入口                                    案内板

 登山道入口には長泉町の建てた案内板があり、水神社からつるべ落としの滝まで65分で、滝から位牌岳までが90分とあった。
私の凡その予定は登り4時間、下り3時間とみていたが、案内板の時間はそれより大分短くなっている。
以前なら案内板の表示時間より早く歩いていたが、最近では逆に大分遅くなってきている。淋しいもんですな。

 
                千畳岩                                    ヤマアジサイ

 「千畳岩:大きな一枚岩を千畳岩といいます。所々に窪みがあり一年中水が溜まり、鹿などの動物の水飲み場になっています。」
話し半分? いや話一割 くらいかな。
 近くに 「板状節理:溶岩が冷却に伴う収縮により 板状に割れ目の入ったもの」 の案内板もあったが規模が小さく写真に写したが
判然としなかった。
この板状節理は昨年知多半島の遍路で見かけたが、まるで帽子の庇のように平らな岩が突き出していた。
これと同じような物に、海岸や川辺でよく見かける 「板状節理」 もあるが、どちらも溶岩が冷却に伴う収縮により出来た物らしい。
何故水平と垂直に分かれるのだろう?

 ヤマアジサイと思われる額の部分が白いアジサイが所々に咲いていたが、この沢ルートは花が少なかった。
尾根道と違い陽の射す時間が短いからか。

 
              沢の滝入口の標識                             上の滝入口の標識

 大きな石がゴロゴロした沢に 「つるべ落としの滝入口」 の標識のあるの見つけ、喜び勇んで沢を遡った。
特に道らしい場所も無く適当に登ったが、上りは楽でも下りはチョッと手こずりそうな場所だと感じながら登っていった。

 結論を言ってしまえば “滝入口” の標識は、そこが滝入口ではなく、滝入口が先にある事を示した標識だった。
お陰で帰りは沢を下らずに巻道で登山道に戻る事ができた。                         

  
                                 つるべ落としの滝

 つるべ落としの滝と聞けば、滝口から落ちた水は途中の岩に触れることなく一気に滝壺に注ぎ込んでいると思いますよね。
でもここの滝は途中何カ所か岩にぶつかりながら落ちている。これではつるべは壊れてしまう。
つるべの水汲みは少し要領がいて、つるべをそっと落とすと木製のつるべは水面に浮かんで水が入らない。
そのためつるべの向きを下に向けて勢いよく落とすとつるべの中に水が入る。
この滝のように井戸の周りに当てながら落とすような事はしない。“つるべ落とし” なら矢張り豪快に滝壺に落込んでいなければ。

      
                   最初のツツジ                                  文人風ツツジ

 昨年見たブログには 「つるべ落としの滝から位牌岳でツツジが満開だった」 とあったので、いよいよ愛鷹をツツジを見る事が
できると期待していたのだが、滝から30分も歩いてもただの一輪も出てこない。それに道にはツツジの花カスすら落ちていない。
早すぎたのかそれとも遅すぎたのか?
ブログは昨年の5月17日の記録だったので、今年は去年より暖かいので少し早く咲くだろうと3日早い今日(14日)にしたのに。
なんか騙されたような感じだった。登山者も車が1台停まっていただけで、そのあと私を追い越していく人もいない。
変だ、変だと思いながら歩いて、滝から50分の所でようやく1本のツツジの木を見つけた。

 
                 真っ盛り                                  殆どが蕾

 その後も登山道から離れた所にチラホラ咲いているだけで素晴らしいとはとても云えない状態が続いていた。
それでも稜線が近くに見えだし、傾斜も緩くなってきた辺りからあちらこちらにツツジが見えだした。
今を盛りと咲いている木もあれば、殆どが蕾状態の木もある。これなら今週より来週あたりが見ごろかもしれない。
ツツジはこれで一応満足。

 花を見ながら歩いていると男女のパーティーに抜かれた。抜かれたのはこれが最初で最後だった。

 
              池の平からの稜線合流                            主陵縦走路合流

 池の平からの稜線に合流すると傾斜が緩くなり、広くなった所に出ると踏み跡が分散して分かりにくくなっている所があった。
初めて歩く人は、歩きやすい所をと道を選んでいると分からなくなるので、少々歩きにくくても黒くハッキリした所を歩くと良いでしょう。
 (これはさっき追い抜かれた人が後で会ったとき 「分かりにくかった」 と言っていたので)

 
               富士方面                                    沼津方面

 縦走路と合流すると視界は開けたがスッキリしない感じで海岸線はぼやけていた。
富士山は近くにあるのだが富士山の前に越前岳が聳えているので所詮は見えないだろうと思う。
例え見たとしても朝、高速を走っている時も富士山は見えなかったので諦めはつく。

 右側の写真は稜線伝いに行った突き当りが袴腰岳で、そこから左に向きを変えた先が愛鷹山のようです。

  
         長泉町最高点                  イワカガミ                   ???

 縦走路の横に 「長泉町標高最高地点1399m」 の標石が建っていた。位牌岳の標高は1458mなのでまだ山頂ではない。
と云う事は位牌岳の山頂は東側が裾野市で西側が富士市で、この標石の場所は長泉町と裾野市、富士市の3市の境界になる。
更に縦走路に合流した地点から愛鷹山に向かい少し南に行った所が沼津市との境界なっている。
この辺りの境界は複雑で沼津国際ゴルフ場や水神社の駐車場は沼津市で、川を渡った水神社は長泉町になっていた。

 見晴らしの良い場所にさっき追い抜いて行った2人が休憩をしていた。
30代位の気さくなご夫婦で 「甘いもので疲れを癒してください」 と栗饅頭と一口羊羹の接待を受けた。
四国ではたびたびご接待を受けたが山では初めての経験んで嬉しかった。
貰った以上すぐサヨウナラでは気が引けるので少し話をした。
ご夫婦は地元沼津の人で、山歩きをは今年になって始め、ここが2回目の山だという。
最初は沼津アルプスの大平山に登ったそうで、他にどんな山が良いか聞かれたので、伊豆3山の城山、葛城山、発端丈山や
達磨山、金冠山などの山を挙げておいた。

 
                位牌岳山名表示                              三等三角点

 10時丁度に位牌岳山頂に到着。水神社から3時間35分かかっているが花を見ながらなので自分の歩きとしては妥当な時間だろう。
登山口にあった案内板の155分(2時間35分)よりジャスト1時間余計になってしまったが・・・・・・

 三等三角点の名称は 「大沢入」 となっていたが、確か黒岳下の林道は 「大沢入林道」 で、そこを割石峠に続く沢が “大沢” なので、
その名前を採用したのだろう。でもこれでは分かりづらいのに何故素直に “位牌岳” にしなかったのか?

毛無山

2016-05-06 19:00:20 | 低山歩き
歩行記録                                                           H28-5-5(木)
歩行時間:6時間20分   休憩時間:1時間35分   延時間:12時間40分
出発時刻:5時05分     到着時刻:12時15分
歩  数: 14、984歩(推定距離10.6km)    GPS距離3.3km
行程表
 毛無山駐車場 0:35> 不動の滝見晴台 0:35> レスキュウポイント 0:10> 5合目 0:35> 7合目 0:35> 富士山展望台
 0:10> 分岐  0:15> 毛無山(9:35着) 0:30> 7合目 0:30> 5合目 0:40> 不動の滝見晴台 0:30> 駐車場 

 初めての山だと所要時間とルートを考える事から始まる。
今回の毛無山ではヤマレコの2例とブログ友達のあやさんの山行記録を参考にした。
ヤマレコ1  駐車場 ~ 山頂 3:35  合計 7:55
ヤマレコ2  駐車場 ~ 山頂 3:20  合計 7:20
あやさん   駐車場 ~ 山頂 3:25  合計 6:15
これを元にして
はぐれ    駐車場 ~ 山頂 4:00  合計 8:30  程度と判断祖した。

 ルートは山頂に向かい2本あり、1本は直接山頂に向かう傾斜きつそうな道と、もう1本は沢伝いに峠に出て、峠から稜線を山頂に
向かうルートだった。
峠の途中には金山の採掘跡もあり、峠の名前も “地蔵峠” と私好みの名前だったので、当然地蔵峠経由のコースを考えた。
だがたまたまかどうか、参考にした3例の全てがその逆コースだった。
理由は分からないが、ここは初めての山でもあるので先輩の顔を立てる事にして、直接山頂に向かう道を登る事にした。

 帰りの到着時間は遅くても4時とすると、スタートは7時30分になる。、我家からかこまで約100km、一部高速を使えば2時間
程度で来れるだろう。と、なると5時半頃に家を出ればよいとした。

 出発準備がスムースに進み、家を出たのが4時55分。高速は新東名の藤枝岡部ICから新富士ICの予定でだったが、最近開通
したばかりの “東名 大井川焼津藤枝スマートIC ” の事を思い出し早速利用してみた。
家から1.5km先に出来たICなのですぐ高速に乗れて快調そのものだった。東名はゴールデンウィーク真っ最中の子供の日なのに
ガラガラ状態で、新東名の新清水JCTまでその状態は続いた。
だが新東名に合流すると突然交通量は増え渋滞にはなっていないが相当の混みようだ。当初は団子状態の中に入ったのかと
思ったが、途中のSAの混雑状況表示は “混雑” となっていた。

 新富士で新東名を下り西富士宮道路に入ると、またガラガラ状態で毛無山駐車場までは快調に走る事ができた。
お陰で駐車場に着いたのが6時10分で予定より1時間は早くなった。これも高速のおかげだが1900円の高速料金は痛い。

 
                 毛無山                                   毛無山駐車場

 駐車場には既に5台の車が停まっていてナンバーを見ると4台は県外車だった。百名山の山かと思ったが二百名山にもなってなく
一体何が人気の山だろう?

 この駐車場は山中とはいえ駐車料が500円と割高だった。ただ料金の徴収法がユニークで、置かれていた封筒に車のナンバーを
書き、500円と共にポストに入れておくと帰りには袋に領収印を押してワイパーに挟んであった。
帰りに他の車の状態を見ると多くの車には領収袋は挟まれていなかった。どうなっているのだろう?
そうそう無人なので釣銭を貰えません。駐車するときは釣銭がいらない様に500円を支度しましょう。

 
              登山道入口(林道)                             金鉱石破砕機
                 
 登山道入口は車道を少し戻った左側にある。大きな案内板と右側には 「毛無山入口」 の標識もあるので見落とすことはない。
大きな案内に 「手無山まで160分 地蔵峠まで140分 不動の滝まで40分」 とある。160分では参考にした3例に比べ随分短いが
休憩時間を含んでいないかな?
イエそんな事より、その大きな看板の横にこんな事が書いてあった。
 「! 『 地蔵峠~麓 』 登下山道は 荒天時は出水増水するため通行できなくなります。天候確認を充分おこなってから入山して
ください。静岡県山岳遭難防止対山岳協議会」


 エッ!チョッと待った。一昨日の夜にかなり強い雨が降っていたが大丈夫だろうか? 急に心配になってしまった。
ヤマレコの記録には、地蔵等がから下で何回か沢の渡渉を繰り返したあったが・・・・・ ウーン困った。
兎も角今は登って山頂で他の登山者の様子を見る事にしよう。

 入ってすぐの神社の横の空地に 「金山精錬所跡」 の看板があり、鉄製の赤錆た機械が置いてあった。
その看板には 「金鉱石破砕機」 とあったが、ここの金山は大正や明治よりズート古く、駿河と甲斐が戦っていた時代の金山だと
思っていたがどうやら違うようだ。だがその話は金山跡を見てからにしよう。
 
      
                     登山道入口                                 石畳状の川床

 林道の登山道入口はすぐ分かったが、正直そこからが分かりにくかった。破砕機を過ぎると林道が分かれていて、左の先に
標識が見えたので行ってみると、登山道は左になっていて、そこに入ると元の林道に戻ってしまった。
更に林道を進むと左に登山道の案内があり、ホッとして入ったが余り歩かれているようには見えなかった。
その道もすぐに先程とは違う細めの林道と合流すと、左にある川は音を立てて水が流れていた。
これじゃとても渡渉などできない。帰りは地蔵峠は諦めてピストンをするしかないと腹を決める。

 道はまた最初の林道に合流した所で、火の用心の看板に 「毛無山入口」 と掛かれた標識が付いてた。
この標識からは稜線までは1本道で迷う所はなった。ここまでも最初の入口から林道をそのまま来れば分かりやすい。

 入口を入るとすぐ沢を渡るのだが、何故かこちらの沢には水が一滴も流れていなかった。写真の石垣が見える所は水は勢いよく
流れている。理由は分からないが靴を濡らさないで済んでホッとした。
写真の川床を見てください。大きな岩で石畳を敷いたように整然と組んである。合流地点から下もこの石畳状は続いていたが
自然にしては余りにも整然とし過ぎているし、人工としてはこんな山奥に手間暇を掛けすぎだと思っていた。
しかしここに来て川床だけでなく両岸も石垣になっているのを見て、人の手によるものだと理解した。
それにしても川床に石を並べるだけでも大変なのに、平らな面を揃えるなんて、ここの石は平らな石が多いのかな。

 
              地蔵峠の分岐                                  分岐の案内

 ここまで見学したり迷ったりしながら来て12分。だがここの案内は毛無山までが140分と20分も減っていた。
20分の所は12分で来たのだから140分とあっても100分程度行けるのかしら? 良く分からない。

 地蔵峠への道は水の流れていた沢の方向に向かっていた。矢張り諦めるべきかなと、さっき腹を括ったのにまた悩みだす。

                 
                   はさみ石                          不動の滝

 はさみ石を過ぎた辺りから登山道に石が多くなり傾斜もきつい本格な登りになってきた。。
滝の見晴台で休憩していた高年夫婦が 「今日はいつもより水量が多い」 と話をしていた。
そんな話も帰りの沢の渡渉に結びづけてしまう諦めの悪い私です。
ようは地蔵峠には行ってみたいが増水した沢の渡渉は嫌だ(怖い)。でも地蔵峠には行きたの繰り返しです。

 
              レスキューポイント                               五合目

 遭難時に救助用ヘリコプターが着陸する場所で、看板にはヘリコプターの絵と 「119」 と書かれていた。

 5合目の古いホーロー看板に 「みんなで楽しむハイキングコース 朝霧高原から身延温泉へコース」 とある。
こんな山の中にホーローの看板も珍しいが、この急な山道を歩いて身延温泉に昔の人は行ったのだろうか? 例え行ったとしても
地蔵峠越えをしただろうに、なぜここにこの看板があるのか?
広告元はマツダランプで最近話題になった東芝電気だが、あのような大会社が費用対効果も考えず看板を出したのだろうか。
それとも実際にこの道を歩く人が多かったのか? 次々疑問は湧いてくる。

  
                                      登山道

 はさみ岩を過ぎてからは傾斜のきつい石の多い道になったが、怖さは全然感じないで登れた。岩には出っ張りが多く、また木の根も
適当にあって足場やホールドに困る事は無い。必要な場所にはロープもあるが余り利用せずにすんだ。

 大きな岩が前方に覆い被さっている。湖西連峰ではこのような大岩が物見台になっていたが、と思ったら、ここも矢張りそうだった。

 
              富士山展望台より                             どれが長者か天子か

 ここまでも富士山は樹幹の間から顔を覗かしていたが、清々して見えたのはここが最初だった。
昨年春に登った天子岳や長者岳も見えてはいるのだろうが、どれがそうなのかは分からない。

 
              ふもとっぱらのテント村                             ????
 
 駐車場に来る途中にあった 「ふもっとぱら」 のテント村が見えていた。
あの道は今までに3回歩いているがテントがあっても2張か3張だった。それが今日は数え切れないほどあるのを見て驚いたが、
この山の上からもテントが点々と見えていた。
大自然での野外活動を求めてやって来ただろうが、あれでは隣の家に気を使う団地生活と代わりはない。いやもっと気づまりだろう。
もっとも最近の風潮は、キャンプと云っても至れり尽くせりのキャンプ場で、車で荷物を運び込めるため、何もかもが豪華で便利に
なっている。そうでないとキャンプなどしないのだから、何がキャンプだ、大自然に親しむだ、と苦言を呈したくなる。

 展望台の岩の下、約5mほどの所にピンク色が見えたので望遠で写してみた。なんていう花なのか?

    
                      分岐                                 北アルプス展望台

 富士山展望台を過ぎると傾斜の緩い所もでてきてコバイケイソウ(小梅草)が姿を現しだした。
それにしても傾斜がきつい山だった。前回歩いた竜爪縦走で “高山の登りがきつい” とか “若山の下りが厳しい” なんて書いて
しまったが、あれは私の認識不足だったとしみじみ感じた。今まで歩いた山の中でこれほどきつい登りが続いた山はあっただろうか。
色々考えたが思い出せなかった。
 この山の標高は1945mで麓の駐車場が約868m。その差約1000mを一気に登るのだからきついわけだ。
だがきつい割には登り甲斐がある山で、雑木の疎林の明るい道は景色は見えなくても高度が上がっていくのは実感できる。
そんな事を考えながら歩いていたら地蔵峠と山頂に向かう分岐に着いた。ここにもマツダランプのホーローの看板があった。

 分岐から少し山頂に向かった所の岩に 「北アルプス展望台」 の標識があった。
怖ければ敬遠するのだが傾斜が柔かったので登ってみた。

 
                           名前は分からないが南アルプスの山々

 標識を見ても何も感じなく、岩の上ではどれが聖か赤石か、などと分かりもしない山を探していた。
それが山頂で休憩していると、近くで食事をしていたアベックの女性が 「北アルプスが見えた所からは・・・・・・」 と話していた。
勘違いか言い違いか、ここから北アルプスが見えるわけはないと思っていた。。
帰りに岩の下を通ったとき、何気なく標識を見ると 「北アルプス」 と書いてある。
これは明らかな間違いなのに新しくもない標識は訂正もされていない。何か目鯨を立てて苦情を言うよりニヤニヤしたくなってくる。
殆どの人は間違いに気づいているがそれを許している。いや標識を建てた人はわざと “北” としたのかもしれないな。


 標識は明らかに “南アルプス” の間違いだと思っていたのですが、気象条件が良ければ白馬岳はじめ後立山連峰を眺める事が
できるそうです。抹消してお詫びします。御免なさい。

 
                 謎の文字                             コバイケイソウ(小梅草)

 道の横の岩に文字を印刷したタイルが埋め込んであった。写真以外にも 「+」 の文字も。
何でしょうね、想像もつかなった。

 
                山頂標識                                    一等三角点

 山頂に9時35分に到着。駐車場から3時間15分で歩いた計算になる。
アレーそんな馬鹿な、これでは当初参考にしていた3例よりも早い事になってしまう。???
正直理由は分りません。歩いていて追い抜いたの不動の滝にいた高年夫婦だけ。追い抜かれたの5人いた。
ヤマレコの参考例は兎も角としても、足の速いあやさんより早いわけがない。何かの間違いだと思ったが、そこで思い出した事がある。
以前あやさんの山行記録に “足の遅い連れと歩いた” と書いたものがあった。そうだその時の記録がここ毛無山だったのだろう。
 195分も掛かったているので、登山口入口に書いてあった 「毛無山まで160分」 には及びもつかないが、十分満足するタイムでした。

 今年は一等三角点付いています。湖西連峰の神石山を最初に、高根山・竜爪と続き、今回の毛無山ときている。
選んで登っているわけではないので偶然に過ぎないが、この調子だと天城や八高山にも行く事があるかもしれないな。
天城はシャクナゲ、八高山は氷瀑。おっと氷瀑は来年でなければ無理だ。

 実は三角点の方向を調べるために方位磁石を標石の上に置いて写真を写したのだが、それをそのまま忘れてしまった。
家で写真を見ていて標石の上のある磁石を見て、慌てて確認したが方位磁石は無かった。
誰か毛無山山頂で方位磁石を拾ったら、それは私の物ですから返してくださいね。100円ショップで買った大事な磁石ですので。

 
               毛無山山頂                                    毛無山山頂

 富士山方向が開けていて富士山を正面に見る事ができる。
ただ長者や天子岳でも感じたが、この山域から見る富士山はあまり好きになれない。理由は邪魔物が無い富士山だけがドカンと
あるからかと思ったが、御殿場や愛鷹越前から見る障害物の無い富士山は嫌いではない。
では、山頂が平らでなく剣が峰の部分が尖っているからか、それとも書面に大沢崩れの崩壊部分が見えるからか。
ハッキリした理由は分からないが、富士山好きな私があまり好きになれない富士山です。
そうそう家に帰って読んだ新聞に、一昨日の雨で大沢崩れでは大規模な崩壊が起こったと載っていた。
遠い将来、大沢崩れが原因んで富士山の姿が変わってしまうなんてことは無いのだろうか。

 
                ツツジ                                   満杯状態の駐車場。

 帰りの分岐ではまた地蔵峠に回るか悩んでしまった。登っている途中で3人の下山者がいたので地蔵峠を通ったか確認したが
全員同じ道のピストンだった。ただ3人のうち2人は地蔵峠経由で下ろうと思ったが増水が心配で止めたと言っていた。
だが登山道入口にあった増水注意の看板が、ここの分岐にも建っていたので決断した “年寄りの冷や水” は飲まないと。
それにしても優柔不断な男で、一日中悩むなんて情けない話だ。
情けなないついでにもう一つ。山頂には15人前後の人がいたのに、帰りは駐車場まで誰一人抜かれる事はなかった。
多分途中で抜かれると思っていたのだが。若しかして全員地蔵峠経由で下ったのかしら。

 富士山展望台にいた女性を含む4人組が 「今日はここまで1号目あたりを15分刻みで来ているの順調だ」 と話をしていた。
何々、それでは山頂まで150分で歩く事になる。そうなると案内板の160分は無理なタイムではないようだ。

 案内板には帰りは 「140分」 とあったが、私は2時間15分で145分掛かっていた。
ウーンあの案内板は正しくて、参考にした山行記録が遅すぎたのだろうか。

仲間ウォーク:大札山

2016-05-02 16:13:25 | ウォーキング
                       仲間ウォーク大札山のアカヤシオ

 
           アカヤシオではなくミツバツツジ                         アカヤシオ

 案内の標高の1374mを見てビビったのか、今回の参加者は私も入れて3人だけ。
予定では8時半頃、肩登山口を出て大札山まで30分。その後はハナヤシオを眺めながら北尾根を歩いて農道までが1時間。
車を置いた肩の登山口までが30分で歩行時間の合計は約2時間。休憩を入れても11時にはゴール地点に着いてしまう。
こんな時間だと出発を遅くしろとか、昼飯はいらないなどの文句が出そうなので、案内には 「駐車場が混雑するため」 とか
 「ゴール予定12時半ころ」 としておいた。


例年だと登山道が山頂と北尾根への分岐辺りから、アカヤシオが見えてくるのだが残念ながら見えていない。
目につく花は紫色のツツジばかり。葉を見ると3枚だったのでミツバツツジだろう。
仕方ないと直接山頂に向かうルートを取った。

 

 山頂から昨年歩いた南尾根方面を見るが、霞がかかっていて遠くはハッキリしない。冷たい風が強くシャツにチョキだけでだと
寒くなってくる。だがたかだか2時間程度の歩きとバカにして、ジャンパーを持って来なかったことを早速後悔。

 大札山の二等三角点の向きは南を向いていて標石も新しいように見える。しかもそこに彫られた文字は、正面に 「二等 三角点」
左側面に 「国地院」 とある。
多くの標石には “二等 三角点” の文字しかなく “国地院” とあるのは珍しい。更に一般的には “二等” の文字も、右から書かれて
いるのに対し、ここは左から書かれている。
多分新しい標石だろうと、最近覚えた地理院の 「点の記」 を調べてみた。すると 「設置平成22年」 となっていた。

 
                                    アカヤシオ(赤八汐)

 仲間の一人が 「ヤシオの意味を調べたら、染物の時、何度も染めて色を濃く鮮やかにするってあった」 と言った。
色が濃い?? アカヤシオって上品な桃色が魅力なのにな~
案の定、仲間は 「これはこれでいいけど 思っていたのとは違った」 と言った。

 彼の言った “染の回数” に疑問を持ち調べたが間違いなかった。
 「 “しお” とは、染物を染料入れる回数の事で、 “ひとしお” は1回浸すことを意味する。
また、2回浸すことは “ふたしお” 、何回も色濃く染めることは “やしお” と云った。」
とある。
でも “ひとしお” には “とっても” とか “一層” などの意味があるが、これも強調語だ。
するとアカヤシオは “とっても赤い” 花なのか? 日本語は分からない。

 今年のアカヤシオは来た時期が遅く落花した木が多く、咲いていても色が褪せていた。
一昨年は5月2日に来てアカヤシオや満開で馬酔木も白い花を見せていたが、シロヤシオやイワカガミは咲いていなかった。
それが昨年は5月6日だったがアカヤシオは全滅で、ツツジとアセビは大分咲いていた。シロヤシオも花を広げたものが少し
あったが、それよりなにより北尾根にはイワカガミが沢山咲いていた。

 それが今年は5月1日に来たがアカヤシオは遅すぎ、馬酔木は1輪も見ることはできず、シロヤシオとイワカガミは早すぎた。
ミツバツツジはあちこちで見かけたので今が丁度よい時期なのだろう。
それでも一応アカヤシオも3本ほどは見る事ができ、イワカガミは小さいながら何輪か確認できた。
まだ開き切ってはいないがシロヤシオも見る事ができたのでヨシとしよう。

      
         シロヤシオ(白八汐)                            三ツ星天文台

 あさ肩登山口に着いた時は奥の駐車場は満車だったがトイレの前はまだ空いていた。それが帰ってきたときは駐車場の
上の林道の路肩にも停めてある車が何台もあった。
おかげでベンチは占領され昼飯を食べる場所が無いので、おろくぼの三ツ星天文台で食べる事にした。
ここには以前長いアスレチックがあって、孫を連れてきたことがあるが、そのアスレチックは設備の老朽化で廃止されている。
今は訪れる人もいないだろうと思ったら間違いだった。ベンチで昼飯を食べていると横浜ナンバーの車が2台来て
 「夕べ天文台に来たら素晴らしかったので、明るい時に確認に来た。」 と言っていた。
随分小さな天文台で何が素晴らしいのだろうかとHPを見ると
 「日本で2番目に星空の綺麗な場所で天文愛好家には とても支持を頂いている施設です。」 とあった。
営業は毎週金曜日・土曜日・日曜日。(曇天・雨天休館)で日没時間により開始時間が変わるそうです。
天文台の後ろに見える赤い屋根の建物は、川根本町の町営宿泊施設 「ウッドハウスおろくぼ」 です。


 参考にもならないだろうが一応工程記録を書いておきます。

歩行時間:1時間55分   休憩時間:1時間35分   延時間:2時間30分
出発時刻:8時30分     到着時刻:11時00分
歩  数: 6、180歩(推定距離4.5km)    GPS距離3.4km
行程表
 肩登山口(駐車場) 0:40> 大札山 0:50> 北尾根登山口 0:25> 肩登山口(駐車場)

 今日は先週の22k、11時間とは比較にもならない、たったの4k・2時間足らずの低山歩きだったがそれなりに疲れた。
どうも私は歩きの前日には精神的に翌日への準備が始まっていて、朝には肉体も準備を開始しているようだ。
それでなければこれだけの距離で疲れるはずもない。
実は心密かに早い到着だったら、近くの三ツ星山に足を延ばそうと提案する積りだったが、提案前に本人が嫌になっていた。