はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

富士箱根トレイル②-5

2011-11-21 10:43:41 | 低山歩き
富士箱根トレイル2回目―4                    歩行月日2011/11/13

         富士箱根トレイル2回目歩コース


     歩行タイム
駿河小山駅-1:10-誓いの丘-0:30-足柄峠-1:20-金時山-0:40-乙女峠-0:35-丸岳-0:25-長尾峠-0:40-富士見ヶ丘公園-0:40-湖尻峠-1:30-岩波駅


 合計歩行時間 7時間30分  休憩時間等 45分      合計 8時間15分
  (短時間休憩含む)
 駿河小山駅出発 8時     岩波到着16時15分   経過時間 8時間15分

感想:
・富士山や箱根のビュウポイントが何ヶ所もあり、楽しく歩けるコースです。
・小山駅から足柄峠まではトレイルではない滝沢林道を歩いた。そのため1時間以上時間が短縮でき、余裕を持って岩波駅に到着できた。日照時間の短い時期に岩波駅まで行くなら、トレイルでなく滝沢林道の方がベターと思われる。

・富士箱根トレイルに拘らないのなら、下記のコースがお薦めです
 足柄駅-金時山-乙女峠-長尾峠-湖尻峠-岩波駅
 一般的には乙女峠からまで出終わる場合が多いが、乙女峠から続く丸岳、富士見ヶ丘公園の大パノラマは是非見てほしい。そのためには湖尻峠まで頑張りたい。
  
 -------------・------------------・-----------------

 3回目の富士箱根トレイルは週末の19・20日を狙っていたが雨のため中止。次は23日の祭日狙いだが予報が芳しくない。それでは何時にしようか------------------

富士箱根トレイル②-4

2011-11-20 10:22:31 | 低山歩き
富士箱根トレイル2回目―4                    歩行月日2011/11/13

                 丸岳から岩波駅へ

      

 丸岳を過ぎて下りになると道は仙石原に向けて下って行く。折角稼いだ高度が見る見る下がってしまうのが残念だ。道の周りの低木が背丈の低い箱根笹になり、明るい尾根道になり、その道の先には芦ノ湖も見えている。
丸岳から15分も歩いた所に「富士見台」書かれた展望台があった。そこには更に「富士山と芦ノ湖が見えるのは ここだけ」とも書いてある。

      

 折角だからと展望台に上った景色は

 

 こんな感じだった。
景色はともかく「ここだけ」が気になる。確かに一ヶ所に立ち同時に富士山と芦ノ湖が見える場所は少ないが、今日歩いてきた金時山の山頂だって富士山と芦ノ湖は見えていた。少し誇大表示かな?

  

 丸岳の西側斜面には竜胆(りんどう)の花が目に付くようになった。花にも好みの土地があるのか、この斜面の道には紫色の竜胆の花があちこちで咲いている。だが前回不老山で見たトリカブトはここでは一株も見ていない。逆に竜胆は不老山では見かけなかった。

 その竜胆の花の横には箱根町が設置した歩道管理標の杭も立っている。この歩道管理標はハイカーが緊急時、携帯電話で警察などにで連絡する時の位置確認に利用するのだそうだ。
今年の春、東海道の畑宿を歩いているとき、箱根町の職員がこの杭を立てているのに出会い、理由を聞いたのだから間違いはない。この杭を50m間隔に立てるのだから、かなり大変な作業だったろう。ご苦労様でした。
 
 ただ少々気になる事がある(また始まった)。それはここが尾根道で神奈川県と静岡県の県境だという事だ。ここで携帯電話を掛けたらどちらの県の警察につながるだうか。若し静岡県側につながった時は、この歩道管理番号は利用する事ができるのかな?チョット不安が残る。
この様な県境などの境界地は境界を接している自治体が協力して事業を起せば良いのにと感じる。

 車の音が近くに聞こえてくるころ長尾峠の標識があった。この標識には仙石原へ抜ける道はあるが御殿場に行く道の表示はない。不思議に思いながら進んでいくと今度は御殿場側に「長尾駐車場5分」の標識が出て来た。
今回の縦走をここ長尾峠で止めるなら、この駐車場に向かい県道を御殿場まで下る積りだった。しかし時間はまだ1時半前、まだ日暮れまでは充分時間はある。湖尻峠を目指そう。

      
       箱根スカイラインの料金所

 駐車場の標識を過ぎると道の右側が開けてきて、その先に車道が見えた。そして車道側に出てみると箱根スカイラインの料金所が建っていた。このスカイラインはここから箱根峠まで延びているので次回歩くコースとほぼ並行に続く事になる。山道の近くに車道。しかも有料のスカイラインがあるのは、初めての道なので安心感はあるが、実際に歩き始めれば煩く感じもするだろな。
 道の真ん中に三等三角点の標石があるが山名の標識などは見当たらない。地図で確認すると1045mのピ-クになっている。芦ノ湖があんなに近く見えるのにまだ標高が1000m以上もあるが、この後はきっと下りだけになるだろうと判断して下り始めると、残念でした。開けた先にはまだピ-クがあり登りは続くようだ。

 富士山側の右側が芝生になっていて「富士見ヶ丘公園 標高1015m」の杭がたっている。しかしそこからの眺めは特段良くない。それより前方の高台に笹を刈った広場が見える。あれは何だろう?下にはスカイラインの駐車場も見えるので展望台なのか。しかしここの公園のように眺めは悪いのか?
 5分ほどでその広場に着くと、そこには「富士見ヶ丘公園 標高1022m」とある。さっきの公園と同じ名前だ。で眺めの方も同じかというと


 富士見ヶ丘公園

 イエイエ大パノラマが待っていました。右から愛鷹山、富士山、スカイラインのトンネルの横のピークはさっきの三角点か。更に奥には丸岳のアンテナが見えている。その丸岳からは尾根伝いに続く山道も見える。更に右奥には金時山も見えている。今日はあの金時山から尾根伝いにここまで歩いてきたのかと思うと満足感で嬉しくなる。いつまで経っても見飽きない景色だった。
矢張り富士箱根トレイルは金時山で終了しては駄目だ。この景色を見なくて何が富士箱根トレイルだと再度強く思う。
 金時山からここまで休憩らしい休憩はしていなかったので、芝生の上に座り込み残っている握飯などを食べる。時間は2時前、充分余裕はある。
 そうだ富士山の雪の話をしていなかった。前回11月3日に歩いたときは富士山に雪はなかった。それが11日に雪が降って八合目より上が白くなった。翌12日は天気が良く富士山の雪は大分解けてしまったが、13日の今日も少し残った状態だ。マー雪が無いよりマシかという程度の雪で、写真技術の拙い私が写すと判断できないかもしれないが。
去年に比べ雪が遅く感じるがこれも地球温暖化のせいなのか。次回のトレイルを歩くときは是非私でも写せるくらい雪が積って欲しいものだ。
 満足感一杯で景色を眺めていたので15分以上も休憩してしまった。そろそろ先に進もう。

      
 
 富士見ヶ丘公園のピークを過ぎると道は芦ノ湖に向って延びている。今度こそ登りは終りかと思ったが、そんな甘いものではなかった。またもや下りきった所から次のピークへの上りが見えてきた。その一番鞍部には駐車場もあり観光客の姿も見えている。

      
       箱根芦ノ湖展望公園



 そこは箱根スカイラインの箱根芦ノ湖展望公園の看板があり、スカイラインを走る車の展望台になっていた。眼下には芦ノ湖、目を上げれば神山や大涌谷がみえる。その右手には今まで見えなかった駒ケ岳のケーブルも見えてきた。芦ノ湖の先に見える山は大観山とか鞍掛山とある。となると熱海と箱根の間にある十国峠はこの山々の後方にあるのだろう。本当なら富士箱根トレイルは箱根峠を越えて十国峠の先の熱海の海を最終地にしたいのだが、箱根峠から十国峠までの山道が見当たらない。あるのは県道の熱海箱根峠線だけなので、さすがの私も観光道路の脇を歩くのは気が進まない。マーこれも現地に行ってからの話だ。

      
       湖尻峠       

最後のピークを越すと今度こそ間違いなく登りは終りだ。下にはスカイラインの湖尻峠の十字路が見えていた。丸岳からここまで何度もアップダウンあったが、どこもたいして登りは続かず下りがメインだったので楽に歩く事ができた。

      
       湖尻峠の下り坂

 急な下り坂になる。そうだ長尾山から乙女峠の下りは、こんな下り坂でもっと巾が広く、所々に土が顔を出していたっけ。その道が今や林の中の道になっていた。林の小道が登山者が増え、道が広がり草原の道になるなら理解ができるが、箱根登山道の銀座コースでもある金時・乙女間の道が登山者が少ないとは思えない。何か保護施策でもとって林の道になったのか興味がある。
今屋久島などでは登山者が増え、山道以外にも登山者が入り込み自然破壊が起きているという。そのため入山規制や入山料の徴収を検討しているらしいが、それはそれで結構だが、この尾根の再生方法は参考にならないだろうかと。真面目に思う。

 
 猪の食事後?                マツムシソウ

 草原の尾根の所々に土を掘り返したところがある。これは猪が好物のミミヅを捕まえる為に掘り返した跡だという。見たことが無いので真意の程は分らないが、何度も聞いたことがあるので本当と思っている。
その近くには草原に咲くマツムシソウが咲いていた。マツムシソウの花期は初秋らしいが、山の上で11月に見かけるのは珍しい事なのだろうか。

 2時45分湖尻峠到着。ここから先は舗装された県道を歩くだけ。道はハッキリしているが今度は車を注意しなければならない。芦ノ湖側に下れば桃源台のバス停が近くにあるようだが、そこから先の三島までに時間と金が掛かるようだ。仕方ない余り気が進まないが車道を歩こう。

     
      おまけ

 時季外れのマツムシソウを見ることができたせいか、県道にも時期が少し遅い物が現れた。事前に気付いたので除けて通ったので恐ろしくはなかったが、通り過ぎたあと車が後から来た。アッ!と思い後を振り返ると「ピシャ ピシャ」と前輪と後輪で蛇は轢かれてしまった。轢かれた蛇の血が掛かってくるようで、思わず顔をしかめ声を出してしまった私を見て、車の人は怪訝そうな顔をして通り過ぎて行った。

 全て下りの舗装された県道を歩いていると着地の衝撃で足が痛くなる。脛の骨にヒビが入ってしまうのではないかと心配になる程だ。スピードを落としたり、車の走っていない時には斜めに歩いたりして誤魔化していた。
そのうちに右足を着地するたびに「ブス-」と空気が洩れるような音がしてきた。はてなんだろう?特に右足が痛くなってきたわけでもない。ユックリ着地しても、軽く着地してもその音はがやむ事はない。それではと爪先だけ着地してみると音は鳴らなかった。
アッ!そうだ。今履いている靴は靴底に空気の管が入っていてクッションの代わりをしている。その管が----- 慌てて靴を脱いで調べると、案の定靴底の空気の管は磨り減って穴が開いていた。確かこの靴の説明書には「穴が開いたら履かないでください」と注意書きがあった。しかしこの靴は今年の6月から履き始めたので、まだ5ヶ月しか経っていない。そんな馬鹿なーの思いが強い。
今は歩いていてもブスーの音と、注意深く観察すると着地のさい若干右足が沈む程度だ。これなら今日は勿論だが、まだもったないので当分はこの靴を履くしかないだろう。

      
       御殿場線の踏切から    

 辺りが少し暗くなってきたころ岩波駅に到着。まだ富士山が見えている。今日は一日中顔を出していてくれた事に感謝!

      
       JR岩波駅

 岩波駅には4時15分到着。湖尻峠から県道を歩き出して1時間30分経っている。山と高原では2時間5分とあったので30分短縮した事になる。だが次回は岩波駅から湖尻峠まで同じ道を歩かなければならないと思うとゾッとする。しかも登りと思うと余計にファイトは失せてしまう。
とはいっても今日のコースは最高だった。富士山や箱根の景観を余すことなく見ることができたので、感謝を込めて乾杯をしたい。では酒屋をと探したが-------無かった。 

富士箱根トレイル②-3

2011-11-18 15:57:52 | 低山歩き
富士箱根トレイル2回目―3                    歩行月日2011/11/13

               金時山から丸岳へ

 山頂では握飯を二つ食べ、混雑している山頂を乙女峠に向けて出発。
下り道の左にある沢は、仙石原に落込むように急な下りになっている。昔はこの沢を下った所にある岩壁で、岩登りの練習をしたことがあるが、今はどうなっているのだろうか。こんな混雑した山頂の下では、何が落ちてくるか分らず落着いて練習も出来ないだろう。尤も岩登り、と言っても誤解しないでください。私のはほんの真似事で、高所恐怖症の気もあるのか、高い所から真下を見るとゾクゾクとして○○が縮み上がってしまいます。そのせいか岩から体を離す事ができず、足場を見つけられないので一番下手だったような気がします。

      

 前方にこれから行く長尾山(手前)や丸岳(中央山で山頂にアンテナ)が見えている。その奥に見えるのは次回歩く予定の三国山なのだろう。オットこの三国山は前回登って三国山(甲斐、駿河、相模)とは違い、箱根の三国山ですが、その国名が定かではない。きっと相模、駿河、伊豆なのだろうが、伊豆と駿河の境界が理解できない。現地に行けば何か説明があるのを期待している。

      
       長尾山・丸岳・三国山
     
 乙女峠に向かう尾根道も混雑している。登りの下りの人で待たされたり、急かされたりでマイペースでは歩く事が出来ない。気の利いたアンカーのいる団体は抜かさせてくれるのだが、全然後を気にしない団体もいる。静かな山に慣れている私には休日の金時山は少々賑やか過ぎだ。
 長尾山の登りでまた思い出した事がある。確かこのピークの富士山側には岩棚があり、富士山の眺めが良かったはずだ。昔その岩棚の入口に印を付けたりしたのだが------ 50年も前のことだから当然印もなく踏み跡も分らなかった。当時はその岩棚の上に座り富士山を見ながら紫煙をくゆらしたものだが(高校生のくせに)それも懐かしい想い出だ。

 長尾山山頂から後を振り返ると木の間に岩棚が見えていた。記憶は間違いではなかったのだ。
さて木間の尾根道もここで終り、ここから乙女峠までは開けた広い尾根道で、長い下り坂だったはずだ。
また昔の話で恐縮だが、この馬鹿尾根ではキスリングに砂袋を詰め、重荷の歩行訓練もしたことがある。そんな事を思い出し下り始めたのだが、一向に開けた尾根が出てこない。相変わらず道の両側には低木があり景色も見えない。変だなー 変だなーと思っているうちに乙女峠に着いてしまった。

 
乙女峠の展望台                   展望台からの富士山

 エッ!ここが乙女峠? 数え切れないほど来た事のある乙女峠だが、そこは記憶にある乙女峠ではなかった。
私の記憶する乙女峠は茶屋のベンチが富士山側に並び、富士山を見ながら休憩ができるような開けた峠だった。それが現在の乙女峠は箱根側も富士山川も木が生茂り、景色は何も見えない。茶屋のベンチは富士山側でなく正面になっていた。しかも直接富士山が見えないので木製の展望台があり、そこから富士山を見るようになっていた。

 御殿場市の立てた案内板にもビックリした。そこには乙女峠の標高が1005mと書いてある。私の記憶では999mで後1mで1000mになると思っていた。それが6mも高くなったとは、私の勘違いか?でも金時山の標高は1213mで記憶と合っている。因みに国土地理院の地図には1005mとなっているので矢張り私の記憶違いなのだろうか-------

案内板には乙女峠のいわれも紹介してあった。
「仙石原の娘が、父親の病気を治そうと峠の先の地蔵堂に日参し、満願の日に雪に埋もれて死んでしまったことから乙女峠になった」とある。これも私の記憶と少し違っていて、私の記憶は「御厨(御殿場)の乙女が仙石原の青年に恋をし、毎夜峠を越えて会いに行っていた。そして雪の夜も峠に行った娘は、雪に埋もれて死んでしまった」と思いこんでいた。それがなんと情熱的娘がいつしか孝行娘になっていたのだが、この私の記憶には少々自信が無い。高校時代の私は孝行娘より情熱的娘に憧れて、勝手に記憶を改竄してしまった可能性がある。

 乙女峠から丸岳に向う道へは誰も登っていかない。殆どのハイカーは箱根側を下り、時折御殿場側に行く人がいるくらいだった。そんな中一人私は登り坂を歩き始める。
嘘のように静かになった道は、待つ事も急く事もなくマイペースで歩く事が出来る。山はこーでなくちゃーな、余裕ができたのか両側にある木も目に入ってきた。

      
       残っていた紅葉

 今まで気付かなかったモミジの紅葉が残っていた。木の種類も増えてきてブナやヒメシャラ、犬ツゲ、アシビなどもある。時折山桜の木もあるので春には桜を見ることもできるだろう。

 
 丸岳の山道                      金時山

 快適な山道を歩きながら後ろを振り返ると金時山が見えていた。特徴のある二つのトンガリが見えている。あのような形状の山は双耳峰なのだろうか。金時山が双耳峰だとはあまり聞いた事はないが。
静岡県にある竜爪山や高草山は双耳峰といわれているが、それに比べよっぽど金時山の方のが双つの耳のように見える。ならきっと金時山は双耳峰だろう。

         
          丸岳最後の上り

 丸岳の標高は1156mで乙女峠からは標高差は150m程度だ。この山を越せば湖尻峠までは多少のアップダウンが続くだけだと思うと元気が湧く。乙女峠からまだ一人のハイカーとも会っていない。

       
       丸岳山頂の富士山トアンテナ                  
 
 山頂に大きなアンテナが建っている丸岳は、何所から見てもすぐ分かる。尾根道をアンテナの方に行くと笹や薮を刈り取り広場になっている。そこからは富士山が清々見えるようになっていた。アンテナを設置してある山頂でこんな事をしてくれている所は珍しい。普通は一番の展望地をアンテナが占め、その周りはフェンスで囲いをして立入禁止になっている。登山者はフェンスの隅から景色を盗み見をするようにして見ることが多い。山頂が私有地なのか公有地なのか分らないが、麓から歩いてくる登山者にも、その景観を分けて欲しい。その点ここ丸岳のアンテナは申し分なかった。

 尾根を更に進むと今度は箱根側が開け、仙石原や神山(かみやま)、そして芦ノ湖が一望に見える。ゴルフ場もコースの区切りまで手に取るように見える。神山の裾野に白い噴煙が上がっているが、あれは大涌谷だろう。金時山から眺めるより間近に見える分余計迫力がある。この景色を入れないで何が富士箱根トレイルだと思う。


 丸岳からの絶景

 丸岳に到着が12時45分。金時山から1時間20分で来たことになる。山と高原のタイムは1時間25分なので殆ど同じだ。ならばここから岩波駅までは4時間10分となっているので、5時には到着しそうだ。ヨシ!今日は湖尻峠まで行って岩波駅に下ろう。


富士箱根トレイル②-2

2011-11-17 09:33:25 | 低山歩き
富士箱根トレイル2回目―2                    歩行月日2011/11/13

               足柄峠から金時山へ

      
       足柄峠展望台

 石垣の上は富士山展望広場になっていたので、富士山を眺めながらの休憩タイム。
気になっていた時間を見ると9時40分。とすると駿河小山駅から1時間40分で足柄峠に来たことになる。これで予定時間より50分早くなった。
でもチョット変だ! こんなに早く着くとはとトレイルのパンフレットと睨めっこ。どうやらトレイルは私の歩いてきた道とは完全に違う道で、途中から神奈川県境に出て尾根伝いに足柄峠まで来る道のようだった。道理でトレイルの道標が無かったわけだ。

 そうだ前回駅前の案内所でトレイルのパンフレットと一緒に、金時山のハイキングマップも貰ったはずだと、ザックの中から取り出した。それを見ると私の歩いた道は「滝沢林道」で足柄峠までの所要時間は1時間30分になっている。ナニ!1時間30分! 今結構忙しく歩いて来たのに1時間40分掛かっている。ウーンなんて遅い足なんだ。
トレイルの道も確認したが途中まではでていたが県境に行く道は無かった。ハイキングには向かない道なのかな? 

 さて出発だ。ここからトレイルを歩く事になるのだから道標もしっかりしているだろう。と辺りを見回すが道標は無い。今登ってきた階段は避けて東屋の横から延びている山道に入る。県道を跨ぐ橋があり、下ではバスから降りるハイカーの団体が見える。その上には金時山のとんがりも見えている。
そのまま橋を渡り先に進むと道が左に曲り下がっていく。なんか変だ。金時山は右に見えたし、まだこれからも登りになるはずだ。急に不安になり慌てて広場に戻ってきた。そして再度階段を下り、県道を少し行くと案内板がありました。

 金時山へは、県道の峠から出ている林道がハイキングコースで、さっきの道は万葉公園とか関所跡などに行く道のようだった。そちらも行ってみたいが、今日はまだ先が長い。来年当たり足柄街道を歩くとき見学する事にしよう。

      
       吹笙之石(笛吹石)

 源八幡太郎義家の弟の新羅三郎義光が笙の秘曲を伝授したとき腰掛けた石だそうです。そうだ思い出した、子供の頃は足柄峠などと呼ばず「しょうでんさん」と呼んでいたのだ。確か「しょうでんさんの笛祭り」とも言ったはずだ。ではしょうでんさんとは一体なんだろう?
しょうでんさんとは足柄山聖天堂のことで、本尊は大聖歓喜双身通称歓喜天というらしい。
では歓喜天とは
「象頭人身の単身像と立像で、抱擁している象頭人身の双身像の2つの姿の形像が多いが、稀に人頭人身の形像も見られる。秘仏として一般に公開される事は少ない」
だそうです。俄然興味が湧いてきた。歓喜、抱擁、秘仏ときて象があれば東南アジアの寺院の彫刻を思い浮かべる------オット先走ってはいけない、ここの歓喜天も秘仏で一般公開はしていないそうだから。

 足柄の聖天堂は開運、縁結びの仏様で、日本三大聖天堂の一つだそうです。そのため子供時代は訳も分らず「しょうでんさん」と呼んでいたのだな。

 平坦な林道が続く、その道が広くなっている所には車が停まっている。9割以上が湘南ナンバーだ。車は林道を進みにつれ増えていく。きっと金時山に登るハイカーの車だろう。今日は日曜日、湘南ガールならぬ山ガールにお目にかかれそうな予感がする。

     
      金時山

 金時山のトンガリが間近に見えてきた。林道はまだほぼ平坦の道が続いている。あのトンガリの付根からは急登が待っていると嬉しくなってくる。
もう下ってくる人もいる。まだ10時半なのに随分早いな。

        
     
 足柄駅から山道の合流部に鳥居が建っている。その先からは突然の急坂な山道になっていて梯子らしき物も見えている。

      

 オー!やっぱり梯子だ。この登山道は子供時代に何回となく登ったが、当時は梯子などは無かった。一番最近は子供が小学生の頃、初日の出に連れてきたのだが、それからも30年は過ぎているだろうか、その時も梯子は無かった。随分イメージが変わったものだ。

 登山者が徐々に増えてくる。登る人、下る人で階段が渋滞してしまう。階段以外道は無いので待つしかない。そうか!朝早い出発は、この渋滞を避けるためなのか。
それでも今はまだ良い方だろう。これが遅くなればなるほど渋滞はひどくなるだろう。

 山頂の小屋が見え出した。アレー小屋と小屋の間がやけに狭い。昔は足柄側と箱根側の小屋はかなり離れていたのに何なんだろう。イヤー!人で一杯だ。足柄側の小屋には金時娘こと小宮山妙子さんが居るのだが、その前は行列になっている。
それより何より山頂は人で一杯だ。雑踏の中を掻き分けるように見晴らしの良い所に行こうとするのだが、立って写真を写している人、座って食事をしている人で大混雑だ。富士山富士吉田口も混んでいたが、こんな無秩序な混みようではなかった。ともかく証拠写真を撮ろうとするが人の頭が入ってしまう。それでも何とか写す事ができた。

      
       金時山山頂から富士山

 あの「天下の秀峰 金時山」の看板はいつからあるのだろう?昔は看板でなく日の丸がが立っていたはずだが。それに金時山にルビが振ってあって「きんときやま」となっている。そうか最近「金時ざん」のことを「金時やま」と呼ぶ人が多いと思ったらこれが原因なのか。
子供の時から「金時ざん」と呼んでいる私にとっては「金時やま」と聞くと何故か一段低い山のように聞こえてしまう。同じ「山」でも「さん」や「ざん」なら高山で「やま」だと里山のように感じるのは私だけだろうか。
しかしその本体の山頂の看板に「きんときやま」と書いてあるのでは反論のしようがない。

          
       金時山山頂から仙国原

 箱根の神山から富士山まで一連の写真を写したかったが、人の頭ばかり入ってしまい諦めた。でも今考えれば、どうせ下はカットするのだから写せばよかったと反省している。
 何とか見つけた岩に腰掛け握飯を食べる。周りはラジュースを使い料理している組が多く、私のように握飯だけをノツノツ食べているのは少ない。

 気になっているタイムを確認すると、足柄峠から金時山まで1時間20分掛かっている。トレイルのタイムは100分、ハイキングマップは95分。そして山と高原では90分となっていた。そこを80分で歩いたのだからマー普通だろうな。
 富士箱根トレイルはこの金時山で終りだが、なんか中途半端な気がする。ここで終わりといってもバスがあるわけでもない。後は他県や他市になるので勝手に好きな道を歩けという事なのだろうが、チョット無責任だ。
それに富士箱根と銘うっているのだから、もっと箱根の山道も歩けるようでないと面白くない。小山町の折角の取組みもこれでは仏造って魂入れずになってしまう。一つの自治体で完結するのではなく、複数の自治体が協力すれば、より良いトレイルが出来上がるのだが。仕方ないここから先は「はぐれ版富士箱根トレイル」ということにして先に進もう。

 帰りがけに金時娘の顔でも見ていこうと小屋の中に入るが、食事をしている人、待っている人、行列している人で一杯だった。それでも炊事場の奥に金時娘の顔を見ることが出来た。

 この金時山には高校時代に何度も登っている。当時は金時娘とも顔見知りになり名前も覚えていくれたが、すでにあれから50年は過ぎている。
あるとき夜一人で金時山に登っったとき、帰りを心配した金時娘が小屋に泊まらせてくれた。私は高校生で17才、金時娘は私より年上で当時25・6才位だったろうか。女性と同じ部屋に寝るなど経験の無かった私は、最初はドキドキしていたが、いつの間にか寝入ってしまい何事もなく朝を迎えてしまった(残念)
あれから50年なら金時娘は75歳を過ぎているのだろうが、チラリと見たその顔は当時の金時娘の面影を残した丸顔だった。

 山頂直下で小屋の間が狭く感じたのは、小屋の間に立派な公衆トイレが出来ていたからだった。チップ製のトイレだったが行列が出来ていた。
こんな混んでいる所にいつまでも居たくないと早々に山頂を後にした。

富士箱根トレイル②-1

2011-11-16 09:27:14 | 低山歩き
富士箱根トレイル2回目―1                    歩行月日2011/11/13

            駿河小山駅から足柄峠へ

 天気予報は朝から夜まで雲ひとつ無い快晴、降水確率も0%と願ってもない天気となった。電車の車窓から見える富士山に早くも心は躍っていた。

 今日の予定は、駿河小山駅から足柄峠を通り金時山までは富士箱根トレイルを歩き、そこから先は長尾峠で止めるか、湖尻峠まで頑張るかまだ決めてない。
何しろトレイルの予定時間だと、駅から金時山まで4時間10分とある。その先の乙女峠から長尾峠、湖尻峠を抜けて岩波駅までは、山と高原地図の予定時間では5時間35分となっているので合計9時間45分掛かる計算になる。
となると始発電車で行っても駿河小山駅の出発は8時だから、岩波駅到着は休憩時間を無視して17時40分と日没を1時間も過ぎてしまう。
だからと言って長尾峠でやめても、そこから御殿場駅までの距離は11kも県道や国道を歩かなければならない。途中でバスに乗れば7k強にはなるようだが。

トレイルと山と高原コースタイム
小山駅-2:30-足柄峠-1:40-金時山-0:50-乙女峠-1:05-長尾峠-1:35-湖尻峠-2:05-岩波駅

 机上でいくら悩んでも始まらない、ともかく現地を歩き、その状況により最終地を長尾か湖尻かに決める事にした。勿論今回は懐中電灯は忘れずに持参しました。

     
      小山駅前の観光マップ

 金太郎生誕の地と謳う小山町の駅前の観光マップには、矢張り熊に跨った金太郎の絵があった。
ところで足柄山の金太郎は、ご存知ですよね。熊に跨ったり相撲を取ったりしていた金太郎ですが、金太郎が有名になったきっかけは、足柄峠にさしかかった源頼光との出会いからです。金太郎は頼光にその力量を認められて家来となり、名前も坂田金時(きんとき)と改名しました。頼光に従い京にのぼった金太郎は、丹波の国の鬼の頭領 酒呑童子(しゅてんどうじ)を退治し「頼光四天王」と呼ばれるようになったそうです。

     
      観光協会の金太郎像

 マーこれが一般的な金太郎像ですが、金時というと金時豆とか薩摩の金時を思い浮かべるように赤い種類が多い。これは金太郎の肌色のが赤かった事からきているようです。諺にも酒を飲んで真っ赤になった人の事を「金時の火事見舞い」と言いますね。
しかし小山町の観光マップの金太郎も、観光協会の前にある金太郎像も赤くはなかった。いや像の方は赤いどころか真っ白だった。

 もう一つネットでこんな話も見つけた。
キンピラゴボウの金平は坂田金時の息子の金平(きんぴら)から名付けられたという。江戸時代はゴボウは精の付く食べ物と考えられていたため、強力の伝説で知られていた金平にあやかったて付けたらしい。

 雑談が長くなってしまった。早く出発しないと到着が暗くなってしまう。
小山駅を背に左に行くとすぐ交差点あった。その交差点の中に道標が立っている。近づいて見ると直進がトレイル経由で足柄峠、右に鋭角に曲る登りの道には「足柄峠へ最短距離6.6k」と書いてある。それを見て即座に予定変更、今日は1分でも早くゴールしたい。それなら少しでも距離は短いほうが良い。
トレイルで足柄峠まで2時間30分となっているが、この最短距離は6.6k。それなら2時間以内で足柄峠に着くだろう。とその道を歩き出したが早速交差点があった。1本は歩いて来た道の延長で西に延びていて、もう1本は南に向かう川沿いの直線の登り道だ。その上には東名高速上り線の高架が走っている。
さて困った。駅から近いのにここはすでに人家も少なく人気も無い。前回貰ったトレイルのパンフレットを取り出し調べてみると、トレイルの横に足柄峠に向かう道が薄く書かれている。その道は東名高速を横切って南に延びている。ヨシこの川の横の道を行こうと決断し進み始める。川の反対岸には人家はあるのだが道側には無い。オットタイミングよく人が立っている「すみません足柄峠に行く道はこの道でいいですか?」と聞くと頷いてくれた。これで安心だ。

      
       大沢林道

 東名下り線の高架を潜った辺りから道は細くなり、轍の間には杉ッ葉が積もっている。その上を歩くと、ふんわりして足への衝撃が少なく歩きやすい。車は全然通らないのでズート道の真中を歩いて行けた。

 太い道と合流すると、そこの案標識には「駿河小山45分 足柄峠60分」書いてある。ここまで駅を出てから50分、それが後60分で足柄峠に着ければ1時間50分で着く事になる。トレイルの予定では2時間30分だから40分も早くなる。ラッキー!

 出合った道は県道365号線の「金太郎富士見ライン」だった。ここからは時折湘南ナンバーの車が走っていた。カーブの先が明るく開けている。富士見ラインなら富士山が見えるかな、と思ったら



 ウワー!素晴らしい。富士山の絶景が待っていた。左には愛鷹連峰、その横に山頂部分が白くなっている富士山。そしてその斜面を下ってきた所から始まる三国山稜。あれが歩き始めた籠坂等が、一番高い場所が大洞山で、そこをズート右に行った所が三国山。その右奥には明神山も見える。あの低い山は不老山名のだろうか、その横には丹沢山塊の山々が連なっている。
視界は180度、いや200度以上あるだろう。まさに絶景だった。

 絶景の富士山展望地を過ぎ次に現れたのが誓いの丘。

      
       誓いの丘の新田次郎文学碑

 広場になっていて車を停めて富士山を眺めるようになっている。最近観光地でよく見かける鐘もぶら下がっている。その横には
「恋をしている若者たちの 眼に映る富士山は バラ色に輝いて 見えるであろう 新田次郎」
と刻まれた新田次郎の文学碑が建っている。案内板には
「新田次郎の小山町に係わる作品には「強力伝」「怒れる富士」などがあり、これらの執筆にあたり町内各地を取材されました。(中略)本町はもとより富士東麓地域を全国に紹介してくれたことに深甚なる敬意と感謝をあらわすため、富士山眺望日本一を誇るこの地「誓いの丘」に文学碑を建立しました」 
 新田次郎と小山町とは、特にこれと言った関係は無さそうだ。これなら隣の御殿場の富士山測候所に勤めていた事もあるので、文学碑は御殿場市にあった方のがピンと来る。それに富士山眺望日本一と謳っているが、先ほど県道から見た200度の景観の方が素晴らしかった。と隣の御殿場出身の私は思うのでありました。

 誓いの丘から県道を行くのだが、何故か走っている車は湘南ナンバーばかり目に付く。神奈川県民が富士山を見に来る場所は足柄峠なのだろうか、静岡県なら乙女峠か長尾峠になるのだが。
それと車は何台も通り抜けるが、登山者には朝から一人も会っていない。この小山から足柄峠への道は地元の人しか歩かないのだろう、一般的には小山駅でなく足柄駅から足柄峠とか金時山の道が知られているから。

      
       金時山

 金時山が間近に迫ってきた。この二つの頂を地元から見ると猪の鼻のように見える事から昔は猪鼻嶽(いのはなだけ)と呼んでいたのだが、金太郎が有名になった江戸時代末期に金時山と改名したらしい。
では足柄山はどの山を指すのか、猪鼻嶽と呼ぶ前には足柄山と呼んだのか?しかしそんな記述は見当たらない。中にこんなのがあった。
鎌倉時代の和歌で「とまるべき せきやはうちもあらわにて 嵐ははげし あしがらの山」とある。足柄山と足柄の山は同じか?いや足柄の山とは一つの山を指すのではなく、足柄付近の山といっているのではないか。ようは金時山=足柄山ではなく、足柄峠付近全体を足柄の山と呼んでいたのではないか。
また例により勝手に疑問を感じて勝手に解釈する癖が始まった。

 
  足柄峠の六地蔵
 
 足柄峠に近づくと六地蔵が安置されていた。この足柄街道の歴史は古く東海道の箱根路が開通するまでは、この足柄街道が西国と東国を結ぶ官道であったという。その西国と東国の境が足柄峠で、坂の東は所謂「坂東」という事になる。
では何故東海道が箱根路に移ったのかというと
「富士山の延暦噴火(800年)の際に、駿河側の足柄街道が通れなくなったため、箱根を通る街道が整備された。再び足柄街道が通行可能となった後は箱根路と共に東海道の一部を構成した。だが江戸時代になると険しいが距離が短い箱根路が東海道の主要街道として整備され、足柄峠は脇街道となった」
成程これで足柄街道から箱根路に東海道が移った原因が分った。
 
 またこの足柄峠にはこんな言い伝えもあるようだ。「日本武尊が相模灘で嵐にあい、妻を亡くしてしまった。その帰路に足柄峠から東の相模灘の方角を見て「吾妻(あづま)」と妻を偲んでから足柄峠から東を「東(あづま)」と呼ぶようになった。またそのあと立寄った御殿場に吾妻神社を建立した」

 古道を歩くと楽しくなる。次から次へと想像が湧き上がり長い道を歩くのも苦ではなくなる。どうやら足柄峠に着いたようだ。石垣の上に大きな石碑が見えている。

        

ミカン狩りウオーク

2011-11-14 15:07:02 | ウォーキング
 12日の日曜日は JA清水主催の「アグリ・ウォーキングしみず2011」12kmに孫と二人で参加してきました。

 集合場所のJA清水本店(庵原)から「港の見える蜜柑園から新東名を望む!」新丹谷ビューポイントにのぼると、スタッフから冷たいペットボトルのお接待を受けました。その冷たいお茶で喉を潤しながら、清水市街や駿河湾、伊豆半島、日本平などの景観を眺める事が出来ました。また眼下では新東名庵原ICの工事を、目の当たりに見ることも出来ました。

 

 帰りはコースの途中にあるミカン畑でミカン狩りをします。網の袋と鋏を受け取り、自分でミカンを木から切り取る事が出来ます。その袋一杯は無料でお土産として持ち帰ることが出来ます。また、その会場では、すでに摘み取ったミカンが置いてあり、そのミカンは食べ放題で食べられます。

 このイベントはJAが主催なので、ミカンのお土産付きなのに会費は無料です。初めてミカン狩りをした孫は「来年も来よう」と張り切っています。
いつも自分一人で歩いているあなた! たまには家族孝行も必要ですよ。

来年の実施はJA清水のHPで確認してください。


    --------------・---------------・---------------------

 13日は2回目の「富士箱根トレイル」を歩いてきました。
昨日に引続いての好天に恵まれ、まさしく富士箱根トレイルに相応しいコースでした。


富士箱根トレイル①-4

2011-11-11 10:17:42 | 低山歩き
富士箱根トレイル1回目―4                    歩行月日2011/11/3

     富士箱根トレイル1回目歩コート



     歩行タイム
籠坂峠-0:40-立山・富士展望地-0:20-アザミ平-0:30-大洞山-0:35-ズナ峠-0:10-三国山-0:30-明神山-0:30-三国山東登山口-0:15-明神峠-0:30-湯船山-1:00-世附峠-0:35-不老山-0:35-生土分岐-0:20-神縄断層-0:20-246バイパス-0:30-駿河小山駅

 合計歩行時間 7時間20分  休憩時間等 25分      合計 7時間45分
  (短時間休憩含む)
 籠坂峠出発 9時       駿河小山到着16時45分   経過時間 7時間45分

感想:
・このコースを逆コースで歩くより出発点の標高の高い籠坂峠側からのが楽に歩けます
・日照時間の短い季節は明神山を含めると忙しくなります。
・富士箱根トレイルに拘らないのなら、下記のコースがお薦めです

籠坂峠-0:40-立山・富士展望地-0:20-アザミ平-0:30-大洞山-0:35-ズナ峠-0:10-三国山-0:30-明神山-0:30-パノラマ台-0:30-山中も交流プラザ-0:40-旭ヶ丘-0:40-籠坂峠

 このコースは山中湖の旭ヶ丘が紅葉のころ歩けば必ず感激すると思います。
車で行っても籠坂の墓地公園に駐車スペースがあります。帰りの旭ヶ丘から籠坂峠はバスもありますが2.3km程度ですので歩いてもしれています。

 -------------・------------------・-----------------

 2回目の富士箱根トレイルは13日(日)を予定しているのですが天候次第です。その時のコースは、駿河小山駅を出て足柄峠―金時山―乙女峠―長尾峠―湖尻峠を想定しているのですが、山と高原地図の歩行時間を合計すると10時間30分になってしまいます。
朝は始発に乗っても駿河小山駅の出発は8時になってしまうので果たしてどうなる事やら。現地を歩いて乙女峠か長尾峠で止める事も考えなければならないと思っています。
だがそうなると3回目が長くなりすぎ箱根峠まで行けないかも-----頭が痛くなりそうだ。

 今朝の朝刊に「明神峠で行方不明」の記事が掲載されていた。内容は地元の70代の男性が車で一人明神峠に行き行方不明になっているとあった。車は明神峠にあったらしいがどうしたのだろう。あの山の山道では特に危険な所は無かったが。早く見つかると良い。

富士箱根トレイル①-3

2011-11-10 11:33:28 | 低山歩き
富士箱根トレイル1回目―3                    歩行月日2011/11/3

 思惑通りなら4時50分には小山駅に着くだろう。
その時刻なら日没時間は過ぎているが、まだ明るさは残っているはずだとか、今日の距離は短く、明るい時しか歩かないと思い、懐中電灯を持ってきていない。だが若し山道で暗くなってしまったらと弱気の虫も湧いてくる。
尾根を行くか林道にすべきか。思案六筒、下手な考え休むに似たり だが。


 エ―イ!尾根伝いの不老山経由で小山駅に行こう。
湧きあがる不安を抑えて不老山に向かう事にした。時間は13時だった。

 明神山で食事中の親子連れに会ってから誰とも擦れ違わなかった。これから先も人には会いそうもない。きっとまた貸切の山に戻ってしまうのだろう。
山ガールなんて本当にいるのかな? マスコミで創った虚像ではなか、それとも山ガールの好みは、こんなローカルの山でなく百名山のような有名な山を好むのか。

     
      山中諏訪神社奥宮

 明神峠の上に小さな社が鎮座していた。台座の文字を見ると「山中諏訪神社奥宮」と刻まれている。まてよさっき明神山の山頂にあった社にも同じように「山中諏訪神社奥宮」と書いてあった。
一つの神社に奥宮が二つある事もあるのか?良く分らないが山中諏訪神社とは山中湖の畔にある神社で、そこのHPを見ると奥宮は明神山山頂となっていた。

 湯船山に着いた。ここの山頂には三角点が設置されていたが、雑木林に囲まれていて景色は余り良くない。山の名前が湯船なら以前はこのあたりに鉱泉でも湧いていたのだろうか。それとも山容が湯船に似ていたのか? 岩田さんの標識を見てもその事には触れてなかった。

  

 白くらの頭を通り過ぎたあたりから動物の糞のようなものを見かけるようになった。黒豆のような色や形で大きさもその位か。でも果実では無さそうだし熊や猪や鹿などの大型動物の糞ではない。では兎か栗鼠の糞か? 尾根の道の所々に固まって落ちていた。

 明神峠あたりから時折青紫色のトリカブトの花が咲いていた。この花は良く見ると確かに兜のような形をしている。それも日本の兜より西洋の騎士が被る縦長の兜に似ている。本来は烏帽子の形や鳥の鶏冠に似ているからトリカブトと名付けたようだが----。
トリカブトは昔は、その根の毒を鏃(やじり)に塗って毒矢として利用したようだが、最近では保険金殺人の毒薬として使われた事もある。全く嫌な世の中になったものだ。

     
      サンショウバラ(山椒薔薇)

 トレイルの標識では「サンショウバラの丘」岩田さんの標識では「樹下の二人」とロマンチックに命名してあるサンショウバラの群生地に着く。ここからの眺めは良く、これでサンショウバラの花が咲いていれば、さぞ気分が良くなるだろうと思える場所だ。花は6月頃咲くとあるので、その時季にもう一度来ても良さそうだ。
ただ今は11月。棘のある木が群生しているだけだった。

 世附(よずく)峠に2時30分に着く。5時までにあと2時間30分あるが、この峠がコースのどの辺りに位置するのかよく分らないが、標識では最後の山「不老山 1.3km」となっている。
この峠から林道で小山に下れるのだが、その林道の入口にはロープが張ってあり「通行止 台風9号の影響により通行できません」となっていた。エツ台風9号? 12号や15号ではないか。チョット驚いた。でも最近の小山町は集中豪雨とか自然災害が多く、昨年富士山一周で歩いたときも橋が崩壊して通行止めになっていた。

     
      道標と神奈川県の貼紙

 峠の反対側の神奈川県側にも「丹沢湖方面登山道通行止 9月の台風により吊橋が流出し、林道も崩壊のため 当分のあいだ通行できません」となっていた。こちらは神奈川県の貼紙だが9月の台風なら12号か15号だ。
 貼紙の中に「丹沢湖」の文字にひっかった。まさかこの辺りから丹沢湖に抜けられるとは思ってもいなかった。家に帰り地図を確認すると間違いなく丹沢湖に抜ける道だった。しかも標識には峠から2・2kmでダムの上流の浅瀬となっている。
同じ標識で駿河小山駅は8.4kmと書いてあるのに比べ何という近さだろう。なんか歩いてみたくなってしまった。
次回サンショウバラの丘から丹沢湖に抜けるコースも面白そうだな。

 不老山の上りは世附峠から標高差が200m近くあり、結構きつかったが距離が短かったので30分も掛からず着いてしまった。

     
      不老山山頂(静岡側)より

 不老山は双耳峰になっていて、トレイルのコースは静岡側の山頂を通っている。ここからの富士山は格好良く見えていた。
標高928mの不老山の山頂は神奈川県側にあり、コース上の山頂より更に200mほど東に行った所にある。若しかしたら、そちらから丹沢湖や丹沢山塊の景色が見えるかなと思い行ってみた。すると途中にトリカブトが集中して生えていたが、花の咲いている株は二輪しかなかった。
何故かこの不老山にはトリカブトが沢山ある。「不老山に猛毒のトリカブト」一見不釣合いだが----- 
アッ!そうだ。若しかすると不老とは不老不死の不老で「おいず」となる。すると老いる前に死んでしまえば不老である。ならばこの付近の昔の人は、年老いて一人前に働けなくなると、この山に入り、猛毒のトリカブトで自らの命を絶ったのではないだろうか。姥捨山の駿河版だ。
勝手な解釈を思いつき興奮してしまった。家に帰り不老山の謂れを探したが出てこなかった。代わりこんな説を見つけた。
「富士山の名の由来は山麓に自生しているトリカブト(附子(ぶし))からとする説もある」と、ヘートリカブトが富士山の名前の由来とは始めて聞いた。確か富士山は「不二」とも書いたはずだが、それでは不老山と富士山を合わせれば「不老不死」となる。それなら、このトレイルは「不老不死トレイル」と名付けてもよい。

     
      不老山山頂(神奈川)      
 
 神奈川側の山頂はベンチのある開けた山頂があるだけだったが、ここからも丹沢湖側への下山道があった。
さて、この後の道は下りだけのはずだ。山頂の道標には小山駅まで6.3kmとある。今時刻は3時10分。残りは2時間をきったが何とかなるだろう。しかし気を緩めず頑張って下ろう。

 急な下りをズカズカと下っていく。途中金時公園に向う分岐もあったが、この道も通行禁止のはずだ。更に尾根道を30分ほど下ると生土(いきど)分岐に着いた。確かここが最後の分岐で、ここを下れば途中に神縄断層があり途中から林道になっているはずだ。
時刻は3時45分だが今日は曇り空のせいか少し暗くなってきた。岩田さんの標識は盛んに尾根道を誘っているが、ここは一番考えなければ。

ウーン懐中電灯も無いし余り無理をするのは止めよう。と断層に向かう道を下り始めた。ほんの20mも下っただろうか、すぐ林道に合流した。未舗装の林道だが、これで道の心配は無くなった。安心したのか歩くスピードが落ちてきた。駄目駄目ここで暗くなったら足元が見えず困った事になる。気分を高めようとしたが一旦緩んだ気持ちは中々盛り上がらなかった。

 
無名の滝                   神縄断層

 林道の横に小さな滝があった。まだ握飯が一つ残っているので滝を見ながら食べようかとも思ったが、すでに4時を過ぎている。腹は減っているが我慢しよう。

 神縄断層に出た。この断層は案内板にこんな風に紹介してあった。
「神縄断層(伊豆半島衝突の現場) 約1万5千万年前 伊豆半島は島でした。それから少しづつ北上して約100万年~50万年前 本州と衝突しました。垂直に走る1本の断層線を挟んで左が本州側(凝灰岩)で右が伊豆半島(礫層)です」とあった。
断層を見ると確かに右は固い岩で、左は砂利含みの泥の層だった。
 ここが伊豆半島の衝突の現場なら海側の衝突現場はどの辺りになるのだろうか、丹沢が本州側とすると南は小田原あたり。西は富士山や愛鷹山も本州なら沼津辺りから箱根外輪山に沿って、この神縄断層まで続いているのだろうか。興味を感じたので調べてみたが分からなかった。

     
      国道246のバイパス

 中々人家が出てこない。林道は相変わらず未舗装のままだ。やっと見えたと思ったら作業小屋でガッカリしたりしたが、ようやく電線の張ってある所まで来た。オヤ前方上に高架の道路が見える。新東名か?いずれにしても集落は近いだろう。

 高架の下に近づくと民家が突然と言うように見え出した。普通なら沢伝いにポツリポツリと家がが出てくるのに、ここは高架より山側には家が無く、まるで私をからかっているようだった。
高架下に来ると上から車の騒音が聞こえてくる。前方遠くには交通量の多い東名らしき道が見えるので、この高架は国道246号のバイパスだと分かった。

     
      246バイパス橋脚の道標

 バイパスの橋桁には富士箱根トレイルの案内板が何枚も立っている。どうやら生土分岐の尾根道を来ると、ここに出てくるようだ。今時間は4時25分。尾根道を歩いてきたら、もっと遅くなっていただろう。神縄断層も見たし林道を来て正解だった。そう思おう。

     
      旧246からの富士山

 すぐに旧国道246に出た。駅に行くには右なのか左なのか分らない。誰かに聞きたくても道を歩いている人はいない。さて困った。小山駅は確か国道と並行に流れている川を渡った所にあるから橋を渡らなければならない。仕方ない、と明神峠から直接小山駅まで歩くため作った資料を取り出して確認をする。中途半端な資料で渡る橋より西側の地図しか印刷してなかったが、だがようは西に行けば橋はあり、それを渡ればよいのだから西に向かって歩けばよい。
 川の横に出て上流(西)を見ると橋が見えた。正解だ。橋を渡ると踏切があった。小山駅はその踏切を渡り左折して東に戻った所にあった。
 
 ほぼ想定通り4時45分駿河小山駅に到着。アッ下り(沼津方面)に電車が出発する。ヤイヤイ御殿場線は電車の本数が少ないでがっかりだ。次の電車を確認すると案の定1時間後の5時40分だった。
イエイエこのお陰で氷結も買えたし、おまけのワンカップまで買ってしまった。残った握飯も食べて、駅前にある小山町の観光案内所で富士箱根トレイルや次回歩く金時山のパンフレットも手に入れることが出来た。乗り遅れて儲かった気分だ。

 そうそう岩田さんの標識に書いてあった時間と比べてみます。
標識には81才の岩田さんは、小山駅まで5時間20分で歩き、67才の私は
16:45-11:00=5時間45分 ですが私は明神山に登っているので、その分30分を引くと5時間15分になります。
よって5時間20分≒5時間15分となり、私の歩行速度は81才の人や中高年の女性の速度となんら変わらない事になります。 


 こまかいコースタイム等は次回紹介します。

富士箱根トレイル①-2

2011-11-08 17:18:33 | 低山歩き
富士箱根トレイル1回目-2                    歩行月日2011/11/3

 三国山からの急な坂を下る事12分、県道の三国峠に到着。

     
      県道の三国峠

 三国峠といいながらも峠に建っていたのは神奈川と山梨の県境の標識だけで静岡県のは無かった。去年来た時それに疑問に感じたが、三国山の山頂の案内図を見て納得した。その案内図では三国山山頂で三国の甲斐、相模、駿河が接していたのだ。尤も旧国名でなく県名だったが。
 普通なら話はここまでだが、東海道を歩いていて知ったことがある。それは静岡県の御殿場や小山は江戸時代小田原領だったということだ。それならここは三国ではなく二国峠ではないのか?いつから三国山と呼ぶようになったのだろう?調べたが分らなかった。
県境の標識の下には「静岡県境まで1.6km」と表示してあった。

 峠から明神山への登りも自然と早足になってしまう。岩田さんの標識の5時間20分が気になって仕方ないのだ。結局明神山の山頂まで30分で着いてしまったのだが、頂上にあった道標を見て驚いた。そこには三国山まで35分となっている。どちらかと言えば三国山に行く方が上りがきつく時間が掛かりそうなのに、それでも35分なら、三国山から明神山なら30分で当然だ。何も速くない。
ただ山と高原地図の時間だと三国山までが50分で、明神山までは45分となっていた。

     
      明神山の道標

 明神山はススキだけが生えている禿山で、そのため視界が開けている。正面に山中湖、その横にはデンと富士山が居座っている。三国山に来てこの風景を見ないのは損だ。
というか秋の紅葉の頃なら、ここから山中湖に下り旭ヶ丘公園の紅葉の中を歩くのがお薦めだ。距離も差ほどではなくきっと満足してもらえると思う。

お薦めルート
籠坂峠―立山―大洞山―三国山―明神山―パノラマ台―交流プラザ―公園―旭ヶ丘


    
     明神山から

 明神山には家族連れが昼食を摂っていた。ここでもラジュースでラーメンや汁を作っている。羨ましくても、こちらは冷たい握飯を食べるしかない。
昼休みもソコソコにして三国峠に戻る為に出発した。下りは右側から明神峠に抜ける道がないか注意して歩いたがそのような道は無かった。

 アッ!これはなんだ! 白い綿毛に様なものがフワフワ浮かんでいる。良く見ると真っ黒な頭のようなものも見える。
そうだ! 雪虫だ! 子供のころ風の無い寒い日に飛んでいた虫で確か雪虫とかシロッコとか呼んでいた。

  

 暖かい静岡市に移ってから見たことは無いので、かれこれ50年振りの再会になる。懐かしいなー。
写真に写そうとカメラを近づけるとスーと横に逃げてしまう。それでも何とか撮れたのが上の写真です。
雪虫を知らない? それなら井上靖の「しろばんば」はご存知ですか、伊豆湯ヶ島では雪虫のことをしろばんばと呼ぶのですね。同じ静岡県でも全然呼名が違うんですね。


 県道からの紅葉

 三国峠に着くと今度は県道を東に向かって下り始める。急な下り坂で折角稼いだ高度がズンズン下がってしまう。そのせいか辺りに紅葉した木が見え出した。

     
      県道から丹沢山塊の山

 左を見ると明神山の山稜と三国山の山稜の間は大きく離れていて深い谷になっている。これでは明神山から明神峠への抜け道など無いはずだ。この山稜の谷の部分が神奈川県になるのだろう。ここを見て三国山で3県が接している理由を完全に納得できた。

     
      三国山東登山口

 ここからまたトレイルの山道に戻る。三国山から明神山行ってここまで1時間。直接三国山からトレイルを歩けば30分。差し引き30分余計に掛かった事になるが、果たして不老山経由で明るいうちに小山駅まで歩けるか。明神峠で詳しく検討しよう。

 
トレイルから箱根連山                 愛鷹山

 トレイルの尾根道に入ると右側が開けていて景色が見えるようになった。東の方には丹沢山塊の山々。正面は箱根連山が連なって見えている。その山並が終ったあたりが沼津の海だろう。更に右に行くと愛鷹連峰が浮かんだように見ている。

     

 更に後を見れば今日歩いてきた立山や大洞山に隠れるようの富士山が頭だけ見せている。
今日はどんよりした曇り空だが晴れた日ならもっとすっきりと景色を見ることが出来そうだ。

     
      明神峠
 
 明神峠は登山バスの終点でもあるから、もっと開けた所かと想像していたが予想外だった。それでもここで疑問が一つ解消した。それは一つの山を越すのに何故三国峠と明神峠の二つの峠があるのか分らなかったのだが、その理由がわかった。
三国峠は山梨県と静岡(神奈川)を結ぶ峠道で、明神峠は静岡県と神奈川県の山北町を結ぶ峠だった。その道は写真の未舗装の道で、この道を行くと先ほど県道から見た谷に下り山北に抜けるようだ。アースッキリした。

 サーここでこのまま県道を下って小山駅に行くか、それとも次回に予定していた湯船山や不老山に登ってから小山駅に行くか決定しなければならない。
今時刻は1時丁度。岩田さんの標識を見たのが11時だったので2時間経っている。標識から小山駅まで5時間20分となっていたので残りは3時間20分になる。だが明神山で30分余計に掛かっているのであと3時間50分あれば小山駅に着く計算なる。となると単純に現在の1時に3時間50分足すと4時50分に小山駅に着けることになる。

 だがこの明神峠を過ぎると途中で小山駅に抜ける道が2本あるのだが、その道は台風15号の影響で通行止めになっている。となるとここを歩き出したら最後尾根伝いに山道を行くしかなくなるのだ。
正直迷ったが次回小山駅からバスでここまで来るのもつまらない気がする。それに今日頑張れば旅費は1回分助かることにもなる。ウーン考えれば不老山経由の方はメリットばかりだ。だが、しかし。

よし決めた!


富士箱根トレイル①-1

2011-11-07 15:50:14 | 低山歩き
富士箱根トレイル1回目-1                    歩行月日2011/11/3
                          

                                     小山町HPより

 富士箱根トレイルとは静岡県小山町が制定した富士山須走口5合目から静岡県と山梨県、神奈川県の県境の三国山稜・湯船山・不老山を経て、足柄山系の金時山までを縦走する総延長約43kmのハイキングコースです。このトレイルの詳しい情報は小山町のHPに掲載されているので参考にして下さい。

 今年の夏は富士山に2回登り山頂から下界の眺めを堪能したので、次は下界から富士山を見てみようと思い立ち、最初に計画したのが「富士箱根トレイル」です。この他にも伊豆の沼津アルプス、発端丈山などまだ歩いていない低山も行こうかと考えています。

 今日の想定しているコースは、富士山と三国山稜と境を接している籠坂峠を出発し、尾根のトレイルに出たら金時山までそのトレイルを歩きます。トレイルは金時山で終りますが更に静岡県と神奈川県境の足柄山系の尾根を箱根峠まで歩いてみようと思っています。
回数は4回を予定し1回目は籠坂峠~明神峠。2回目は明神峠~足柄峠。3回目は足柄峠~湖尻峠。4回目が湖尻峠~箱根峠を予定しています。
湖尻峠までは下調べは済んでいますが湖尻峠から先は未調査で何とも言えません。歩行時期は今年一杯には終りたいと思っていますが、どうなる事やら分りません。

  ------------・----------------・------------------・--------------------・-----
 
 御殿場駅から河口湖行きの8時10分の始発バスに乗り籠坂峠に8時50分に到着。国道を横断してバス停横から墓地公園への舗装路に入ります。墓地の駐車場には車が3台停まっていましたが人影が見えないところをみるとハイカーの車かもしれません。
今日は久し振りの休日の低山歩きです。休日は行事が多く個人歩きは少なかったのですが、このコースは休日に来る必要があったのです。
それというのは旅費の問題で、通常藤枝~御殿場JRは1620円、帰りの駿河小山~藤枝1890円で計3510円になります。それを土休日のみ有効の「休日乗り放題切符」を利用すると2600円で静岡県内のJRが乗り放題になり、差し引き910円の徳になるからです。
他にも最近ブームといわれている「山ガール」の格好も見てみたいな、といった邪な気持ちもあったのですが。

 今日の予定コースは
 籠坂峠―立山―アザミ平―大洞山―三国山―明神山―明神峠―駿河小山駅
歩行時間はトレイルHPや山と高原地図から算出し、休憩無しで7時間40分位だと予定している。これに1時間20分程度の休憩を加えると9時間程度になり、駅到着は暗くなった18時になってしまう。しかし明神峠からの2時間20分は舗装された県道だから日が落ちても不安は無いだろうと思っている。

     
     墓地の駐車場から籠坂峠と富士山

 富士山が見えてきたがどんよりした曇り空で、富士山の頂上部分には笠雲にでもなりそうな雲がへばり付いている。今日の天気の予報は午前中曇りで午後は晴れ、降水確率は1日を通して0%となっていた。この予報を信じて決行したのだかNHKの天気予報師さん頼みますよ。

     
      ハイキングコース入口

 墓地を過ぎるとハイキングコースの入口がある。
入口には「台風によりハイキングコースが荒れています 山中湖村」とか「熊出没注意」の貼紙がしてある。静岡県を襲った台風15号は山梨県境の方にも被害をもたらしたのらしが、実は昨夜、小山町のHPでトレイル情報を確認した。すると何ヶ所か通行禁止とか通行注意の表示がしてあった。ただ幸いな事に今日歩く予定の尾根や下山道には付いていなかったので決行したのだが、山梨県側にあるとは想定外だった。
だが多分大丈夫だろう、若し本当に危険なら注意でなく「禁止」になっているだろうと都合よく解釈してゲートを通過。

 登山道は緩い登り坂で火山灰の上に落葉が積もり、足許が柔らかい感触で歩きやすい。周りの雑木林はすでに葉が落ちてしまっていて紅葉は期待出来そうもない。途中にあったアザミ平への分岐は、若干遠回りになるが富士山展望地のある立山(たちやま)に向う。
今日は明神峠から県道を下って駿河小山に向うだけだから少し位の寄道は可能だ。この後もトレイルのコースにはない明神山にも寄っていこうと思っているが果たしてどうなるか。

     
     トレイルの標識

 あっけなく尾根道に合流すると小山町の作成したトレイルの立派な標識が立っていた。きっとコース内はこの様な標識があり道に悩む事もないだろうと一安心する。

     
      立山の富士展望地から

 立山山頂は雑木林の中で展望はきかないが、東に5分位の所に富士展望地がある。少し急ぎ足で展望地に着くと、先ほどの墓地から見た富士山は、頂上付近に雲がへばり付いていたが、今はその雲は取れていた。青空も少し見えているので天気は大丈夫そうだ。

 今来た道を尾根の合流部まで戻り次はアザミ平に向う。アザミは富士山御殿場口の火山灰地帯でよく見かけるが、ここも火山灰の同じような地質なので富士アザミがあるのかと期待して行ったが、ただの一輪も咲いていなかった。というよりアザミの残骸も見当たらないところを見ると、本当にアザミがあるからアザミ平なのか疑問を感じた。

     
     アザミ平付近から箱根の山

 右手の静岡県側には箱根の山々が見える。一番高い山は神山で、その左に見えるとんがりが金時山だ。次の次にはあの稜線を左から右に向って歩く予定をしているが、こうして眺めると早く歩きたい気持ちが強くなる。
 アザミ平の平坦な尾根道を過ぎると太いブナの木の林に入る。

     
      ブナ林

 後を振り向くと林の向こうに富士山が見えているのだが、私の写真技術では如何ともし難かった。
籠坂峠より大分標高は上がったにもに係わらず、葉の付いた木が現れだした。何故だろう?

     
      大洞山へのブナ林の中の道

 10時35分大洞山到着。大洞山は標高1383mで今日のコースの中では一番高い山だったが案外あっけなく到着してしまった。籠坂峠からここまで1時間40分で着いたが、予定では2時間15分かかる事になっている。随分早い到着だ。
ここからきっと下りがメインになるのだろうから早く着き過ぎないか心配になってきた。

     
     気持ちの良い落ち葉の登山道

 早く着き過ぎないか心配したくせに休憩時間は短い。今日もここまで15分位しか休憩していない。もう少しユックリ歩こう。
 前から単独行のハイカーが歩いてきた。今日はここまで貸切の山だったが、初めての挨拶をした。ただ残念ながら山ガールではなかったが。
と思っているうちに次々と中高年の団体が来たので、挨拶がてら聞いてみた
「今日は、どちらから来たのですか」
「明神峠まで登山バスできて、明神から歩いてきました」
成程、土休日に小山駅から1本だけ出ている明神峠までの登山バスを利用したのだ。このバスは次回明神峠~足柄峠のときは利用しようと思っていたバスだ。確か明神峠には9時半ごろ着くはずだが、このバスは明神峠~駅に行く便が無いので、富士箱根トレイルを歩くには、一般的に1回目は明神~須走。2回目は明神峠~小山駅。最後に小山駅から金時山に歩くしかないようだ。健脚なら須走から不老山を通って小山駅まで歩くのだろうが、陽が短くなった今は無理だろう。

     
      岩田さんの標識

 立山から大洞山の間には小山町、山中湖村の立派な標識が何ヶ所も立っていた。それに加えて小山町在住の岩田さんが立てたユニークな標識も負けずに立っていた。
大洞山とヅナ峠の間にあった岩田さんの標識に気になる事が書いてあった。
「現在地から不老山を越えて駿河小山駅まで1?km 中高年の女性の足でも5時間20分(含小・大休止)81才の老爺の計ったもの」とある。
今11時。5時間20分後だと4時20分には駅に着く事になる。本当かな?でも81才の人や中高年の女性で5時間20分なら、自分なら5時間以下で着くだろう。俄然興味が湧いてきた。
何故か看板を見た後は歩幅は広がり速度が速くなった。

 渡辺さんの標識には他にも面白い事が書いてあった。一つ紹介すると
「この辺一帯は静岡県指定 自然環境保全特別地区 山梨県側は国立公園」となっていた。
では静岡県側は富士箱根伊豆国立公園ではないのか。疑問を感じて調べてみた。
だが環境庁のHPによると標識は間違いなかった。この尾根に境界線が引かれていて、山梨県側は富士五湖エリアの国立公園で、静岡県側はその範囲から除外されている。
因みに金時山も見てみると、矢張り神奈川県側は箱根地区の国立公園で静岡県側は除外されていた。知らなかったな―、てっきり御殿場は国立公園の中に入っていると思っていたのに。

     
      ヅナ峠の標識

 昨年このヅナ峠から富士霊園に下ったのだが、その時は富士霊園を示す標識は無かったので、踏み跡程度の道に不安を感じて下ったのだが、今年は立派な標識が付いている。標識には「富士霊園4.9km」とあったが、昨年は道の無い火山灰の沢の中を歩いたが、そこは改修されたのだろうか。

 前方に同じ向きに向う集団がいる。きっと籠坂峠に車を停めて行った人達だろう。後ろに付いたが道を明けてくれない。暫く後に続いたが、ごうを切らせて行列の横を追越してしまった。きっと「何を急いでいるのだ」と思ったことだろう。

 三国山山頂には何組かの集団が昼飯を食べていた。ラジュースでラーメンを作っているのか美味しそうなにおいが漂ってくる。今11時20分、昼には丁度良い時間だが人が多すぎる。それなら景色の良い明神山で昼食にしようと三国峠に続く急な下りを下っていった。
さっき見た「5時間20分」が気分を急かせているようだ。