アーダ、コーダ、イーダ!

浮かんでは消えていく想い。消える前に名前をつければ、何かにつながるかもしれない。何処かにいけるかもしれない。

早寝、早起き、坂本竜馬(2)

2006年10月07日 16時35分59秒 | Weblog
 司馬遼太郎の『竜馬がゆく』の中で、脱藩して千葉道場に居候している竜馬に、道場主の妹が竜馬に問い詰める。朝は寝たいだけ寝て何もしないで、あなたは一体何なんです、と。その時竜馬は「日本人」と答える。司馬は日本人と言った最初の日本人は竜馬が最初だと言う。当時、長州人とか薩摩人とか、とにかくそういう言い方しかなかった、と。
 薩摩と長州は仲が悪かったらしい。それで飲み会が開かれた。最初は長州が薩摩を招待し、そのお返しとして薩摩が長州を招待。長州からは桂小五郎他2名。薩摩からは後の西郷隆盛、板垣退助など3名。剣舞などをやるが、相手の鼻先をかすめるような挑発的な飲み会で、下手をすればそこで歴史が変わっていたかもしれない。西郷が「オイの余興はこれだけでごわす」と立ち上がった。以下、司馬の文を引用する;
「と、股間をもそもそたくしあげて一物をとりだし、ローソクの灯で毛をジリジリと焼きはじめた。」
それで一座の空気がしずまったと司馬は書いている。
 西郷みたいな人間は好きだな。しかし、あの西郷が。上野の森にデンと構えているあの西郷が、おかしくって仕方ない。まッ、長州と薩摩が殺傷沙汰にでもなればと考えた西郷が最低の下世話ネタで鎮めたと考えたい。
 明治維新の空気はゾクゾクするようなものだったんだろうナ。