料理を作って親しい友人やお客様に出すとき、食べられればよいとばかりにそのままだすことはなく、器や盛り付けに気を配り、おいしそうに見えるようにする。文章も同じで読み手に伝わらない言葉、伝える力が弱い言葉を修正し、文章に一手間加えること、それがレトリックの本質。
基本的な考え方は「形容詞を避ける」こと。直感的に出てしまう形容詞に一手間を加え、どのように力のある表現に変えていくか。そのための9つの引き出し。
1. 大雑把な表現を排する(直感的表現から分析的な表現へ)
① あいまいさを避ける「限定表現」
・「すごい」は、意味が漠然としているため、他の言葉で言い換える。
ポイントは、「何がすごいのか」「どうすごいのか」、漠然とした「すごさ」を言い換えで表現すること。
人間の身体はすごい⇒人間の身体は精巧に作られている
甲子園球場の声援はすごい⇒甲子園球場はスタンドの声援が熱狂的だ
藤井聡太はすごい⇒藤井聡太は読みの力が群を抜いている
・「おもしろい」では伝わる内容が薄い。自分の興味を分析的に捉えて伝える
日本のアニメは面白い⇒ストーリー性?映像の鮮明さ?主人公のキャラ?登場人物の設定?
・両義の形容詞に気をつける
アルコールは大丈夫です、デパ地下がやばい
② 個別性を持たせる「オノマトペ」
擬音語、擬態語で状況がイメージしやすくなり、より豊かな表現が可能となる
③ 詳しく述べる「具体描写」
・「かわいい」、「すばらしい」、「怖い」は、具体的に、意実に即した言葉に換える
このネックセル、かわいい!⇒このネックレス、くりぬいたハートの中に輝く真珠がはいっていてエレガントなデザインだ
・形容詞を動詞で具体的に描写すると表現が力強くなる
すばらしいお母さまですね⇒子供の言葉をきちんと受け止められる優しいお母さまですね
2. 自己中心的な発想を排する
④ 明確な基準を示す「数量化」
・「多い」「少ない」、「さまざま」、「いろいろ」等は発言者の主観的・相対的な基準に基づいているため、相手に正確に伝わりづらい。
そのため、客観的な基準を伝え、具体的な表現にする
この焼き鳥屋は休みが多い⇒この焼き鳥屋は土日にしか営業せず、店が開いている日よりもしまっている日の方が多い
ホテルを選ぶポイントはさまざまある⇒ホテルを選ぶポイントは、部屋の広さや清潔度、朝食のメニュー、料金など、さまざまなポイントがある
⑤ 事情を加える「背景説明」
断ったり言い訳をする際には、背景を説明して相手の気持ちへ配慮する
いま忙しいんでダメです⇒締切間際の仕事を抱えているので、今は手が離せないのです
⑥ 出来事を用いる「感化」
「幸せ」や「せつない」といった言葉では自分の気持ちが相手に伝わりづらいため、形容詞を動詞に換えて事実や出来事として描写したり、状況を詳しく説明する
「せつない」事例:病室で、白い布をかぶせられてベッドに横たわる娘にすがりすいて号泣する母親
3. ストレートな発想を排する(直接的表現から間接的表現へ)
⑦ 表現を和らげる「緩和」
・否定表現はヒトひねりしたり別の見方を探す
うわー、不味い!⇒ちょっと私の口に合わないかな / きっと好きな人にはたまらない味なのでしょうね
⑧ 裏から迫る「あまのじゃく」
・表現が直接的すぎる形容詞の代わりに、対極的・前向きな見方をしてみる
つまらない会議だった⇒今日の会議は面白ことは少なかった / 今日の会議は報告事項が多くて新鮮味に欠けた
厨房がうるさい⇒厨房の声が大きく、テーブルでの会話が不自由だったのは残念でした
/ 厨房をもう少し静かだと、落ち着いて食事ができたのにと感じました
・ネガティブな言葉を使って自分の感情をストレートに出さずに、ポジティブな表現な表現に換える
悔しい⇒残念な気持ちになった / いい勉強になった
・肯定的かつ具体的に言い換える
退屈な人生⇒面白ことは週1回ぐらいしかない / 毎日、同じことの繰り返しだな
⑨ イメージを膨らませる比喩
「目を閉じていきを吸い込むと、それがやさしい雲のように僕の中にとどまる」(村上春樹独特のひと手間加えた表現)
大きな土地⇒東京ドーム3つ分の広さ
・陳腐な比喩は別表現にする
死ぬほど暑い⇒焦げ付くほど暑い / めまいがするほど暑い / 命が危険にさらされかねないほど暑い
「暑い」のは日差しの強さ?気温の高さ?身体への影響?
基本的な考え方は「形容詞を避ける」こと。直感的に出てしまう形容詞に一手間を加え、どのように力のある表現に変えていくか。そのための9つの引き出し。
1. 大雑把な表現を排する(直感的表現から分析的な表現へ)
① あいまいさを避ける「限定表現」
・「すごい」は、意味が漠然としているため、他の言葉で言い換える。
ポイントは、「何がすごいのか」「どうすごいのか」、漠然とした「すごさ」を言い換えで表現すること。
人間の身体はすごい⇒人間の身体は精巧に作られている
甲子園球場の声援はすごい⇒甲子園球場はスタンドの声援が熱狂的だ
藤井聡太はすごい⇒藤井聡太は読みの力が群を抜いている
・「おもしろい」では伝わる内容が薄い。自分の興味を分析的に捉えて伝える
日本のアニメは面白い⇒ストーリー性?映像の鮮明さ?主人公のキャラ?登場人物の設定?
・両義の形容詞に気をつける
アルコールは大丈夫です、デパ地下がやばい
② 個別性を持たせる「オノマトペ」
擬音語、擬態語で状況がイメージしやすくなり、より豊かな表現が可能となる
③ 詳しく述べる「具体描写」
・「かわいい」、「すばらしい」、「怖い」は、具体的に、意実に即した言葉に換える
このネックセル、かわいい!⇒このネックレス、くりぬいたハートの中に輝く真珠がはいっていてエレガントなデザインだ
・形容詞を動詞で具体的に描写すると表現が力強くなる
すばらしいお母さまですね⇒子供の言葉をきちんと受け止められる優しいお母さまですね
2. 自己中心的な発想を排する
④ 明確な基準を示す「数量化」
・「多い」「少ない」、「さまざま」、「いろいろ」等は発言者の主観的・相対的な基準に基づいているため、相手に正確に伝わりづらい。
そのため、客観的な基準を伝え、具体的な表現にする
この焼き鳥屋は休みが多い⇒この焼き鳥屋は土日にしか営業せず、店が開いている日よりもしまっている日の方が多い
ホテルを選ぶポイントはさまざまある⇒ホテルを選ぶポイントは、部屋の広さや清潔度、朝食のメニュー、料金など、さまざまなポイントがある
⑤ 事情を加える「背景説明」
断ったり言い訳をする際には、背景を説明して相手の気持ちへ配慮する
いま忙しいんでダメです⇒締切間際の仕事を抱えているので、今は手が離せないのです
⑥ 出来事を用いる「感化」
「幸せ」や「せつない」といった言葉では自分の気持ちが相手に伝わりづらいため、形容詞を動詞に換えて事実や出来事として描写したり、状況を詳しく説明する
「せつない」事例:病室で、白い布をかぶせられてベッドに横たわる娘にすがりすいて号泣する母親
3. ストレートな発想を排する(直接的表現から間接的表現へ)
⑦ 表現を和らげる「緩和」
・否定表現はヒトひねりしたり別の見方を探す
うわー、不味い!⇒ちょっと私の口に合わないかな / きっと好きな人にはたまらない味なのでしょうね
⑧ 裏から迫る「あまのじゃく」
・表現が直接的すぎる形容詞の代わりに、対極的・前向きな見方をしてみる
つまらない会議だった⇒今日の会議は面白ことは少なかった / 今日の会議は報告事項が多くて新鮮味に欠けた
厨房がうるさい⇒厨房の声が大きく、テーブルでの会話が不自由だったのは残念でした
/ 厨房をもう少し静かだと、落ち着いて食事ができたのにと感じました
・ネガティブな言葉を使って自分の感情をストレートに出さずに、ポジティブな表現な表現に換える
悔しい⇒残念な気持ちになった / いい勉強になった
・肯定的かつ具体的に言い換える
退屈な人生⇒面白ことは週1回ぐらいしかない / 毎日、同じことの繰り返しだな
⑨ イメージを膨らませる比喩
「目を閉じていきを吸い込むと、それがやさしい雲のように僕の中にとどまる」(村上春樹独特のひと手間加えた表現)
大きな土地⇒東京ドーム3つ分の広さ
・陳腐な比喩は別表現にする
死ぬほど暑い⇒焦げ付くほど暑い / めまいがするほど暑い / 命が危険にさらされかねないほど暑い
「暑い」のは日差しの強さ?気温の高さ?身体への影響?
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