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好きなことを好きなだけ楽しみたい欲張り人間の雑記帖

なぜあなたは株・投信で失敗するのか

2018年01月04日 | 人生の知恵
●分散投資の罠
銘柄分散しても避けられないリスクが存在する。株式相場からすべてのマネーが引き上げられるようなシステマティックリスクがそれ。
時間を分散することも必要。格言曰く「売り買いを一度に「するは無分別。二度に買うべし、二度に売るべし」

●長期保有と長期放置は異なる
金融資産の運用は、マイカーの寿命のようなもの。定期点検とメンテナンスが必要。新旧銘柄交換や資産額の過不足を調整する必要がある。

●高PER=割高株とは限らない
PERが割高という判断は、今後も利益が一定、1株利益が同じという前提で考えた結果。業績拡大が中長期にわかって継続する成長株であれば、高PER株の中に埋もれていることがある。

●高いROE株=優良株とは限らない
ROEが高い企業は、財務面での不安がないかを分析すること。

●PBR1倍割れの銘柄からババを引かないためのコツ
PBR=ROE×PER。ROEは会社がコントロールできるがPERはコントロール不可能。PBR1倍割れ銘柄の中から、、比較的ROEの低い銘柄をあぶりだす。極端に低いものは避ける。

●コングロマリット・メリットとコングロマリット・ディスカウント
一つの企業の中で、性格が異なる事業同士のβ値が低いと、分散投資と同じロジックで特定事業の不振を他事業が埋める分散効果がある

●高配当が必ずしも良いとは限らない
新しい儲け口が見つからず、もうけの使い道がないということも考えられる。カネを貯えてもROAが低下するなど碌なことがないので株主への配分を増やしていいるだけかもしれない。サイステナブル成長率=ROE×(1-配当性向) ROEが高い企業は、配当を減らして内部留保に回した方が利益成長を促す。ROEが低い会社には配当を求めた方がよい。

●特定銘柄の信用売買が増えてきたら株価変動リスクが高まるサイン
信用買いは半年後に反対売買が強制されるため決済売りが増える可能性がある。信用売りは逆日歩の発生がポイント。逆日歩の発生は売り方の買戻しを誘う要因になる。日経会社情報で毎日更新される。

●QUICKコンセンサスは機関投資家に対する情報。大口の取引を行う機関投資家に対して銘柄情報を発信する=投資資金流入の機会提供と考えたれる。そのため、QUICKコンセンサス更新日における社数の増減に焦点があたる。「投資判断の中止、停止」は事実上の売り宣言。ポートフォリオの処分売りを警戒するべき。

●ローソク足の見方








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背中に羽が生えているのではないか確かめてみたくなる

2018年01月04日 | 読書雑感
クレオ・コイル著のコーヒーハウス・ミステリの第10作目『モカマジックの誘惑』に出てくる一文。相手の女性がどんなにエレガントで、優美で可愛いかが伝わってくる。しかも微笑ましく。

NY、ビレッジで歴史あるコーヒーハウスを営む主人公が、今回も騒動に巻き込まれる。有名店ならではの有名税というところか。共同事業として始めたインスタントコーヒーに違法な物質をこっそりと入れて、一攫千金を狙う不埒な事業家の悪行をベースに、その事業家の過去の行動に対する復讐を狙う不振人物による殺人が次々と事件を起こしていく。

テンポの速い展開と、相も変わらない主人公の機転と勇気、元姑であるコーヒーハウスオーナーの優美な魅力が存分に描かれて入れてはいるが、お話の持っていきかたに強引さが感じられたところが残念ではあった。犯人を勘違いさせることで、間違った方向に話を持っていかせるところだ。なぜ、主人公のクレアは、その人物を犯人と決め付けたのかが強引なのだ。そうすることで、次の盛り上がりが生まれたことは事実だが、作られた盛り上がりという印象が拭い難かったな。

でも、

背中に羽が生えているのではないか確かめてみたくなる

なんて洒落た台詞が出てくることもこの小説ならではの愉しさなので、それはそれで十分に年末年始の夜を愉しめました。
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喋々喃々

2018年01月02日 | 読書雑感
小川糸さんの3冊目の小説は『喋々喃々』。題名自体が未知な単語で、なんとなしに声に出した時に耳に残る印象から、蝶に関係する言葉かと勝手に解釈していたが(字が全然違うのだが)、実は、男女が打ち解けて小声で愉しそうに語り合う様を意味しているのだそうだ。例えや表現が一種独特であることに小川糸さんの魅力を感じていたが、このように未知の単語を題名に使ってくるとはね。新しい発見だった。

この小説は、以前に読んだ2作とは異なり、男に捨てられ自分を見失う中で得意なことに地道に取り組んでいくことで自分を取り戻していくという自己再生のお話ではなかった。一人の若い女性の恋の物語。過去の失った恋と、新たに進行しだした恋。新しい恋は不倫だ。

小川糸の小説に出てくる主人公の女性は、どれも地味な女性。決して強そうな性格ではないが、でも芯の強さを持っていることはお話が進行していくうちに分かってくるのはいつもの通り。

不倫の恋であっても、主人公はまっすぐに真摯に向き合う。恋に恋することなく、好きになった相手の家庭のことも考えつつ、でも自分の中で気持ちがどうしようも無くなるまで高まってくる様子が、淡々とではあるが美しい表現で綴られている。

特別な筒の中を通り抜けてきたような、クラリネットの低音に似た、聞いていて心地よい声

木ノ下さんと会うことを想像するだけで、胸にたくさんの花の蕾が詰め込まれたみたいになり、呼吸を苦しくなってしまう。落ち着いて深呼吸しないと、酸素不足で息が詰まりそうだった。


昔の恋人がどんなに好きだったかも、この一文だけで十二分に伝わってくる。なんて上手い表現なんだろう。

私は、雪道君があの日着ていたTシャツの、くたっとした肌触りや柄や色まで覚えている。

小川糸らしい表現や物の例え方は健在で、こんな言い回しがあったのかということにも改めて驚く。

最初に口の中に流れ込んできたのは、生クリームだった。柔らかい、こなれた絹のような感触。その後、ほどよい甘さの上品なミルクティがやって来る。

ドリルで地面に穴を開けるみたいに、言葉のひとつひとつが、心に突き刺さる。

外は青空なのに、季節はずれの雪が舞っている。地上の汚れを必死で白く塗り潰そうとするかのように、雪は、一生懸命に降っている。

午後になるとどんどん雲が重たくなった。空一面、グレープフルーツジュースを流し込んだみたいに白く濁り、壊れかけたアコーディオンのような不穏な音を響かせて冷たい北風が吹いている。

ひとりぼっち。
突如、そんな単語が私の胸にぽっかりと空いた穴の暗がりへ忍び寄ってくる。


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