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好きなことを好きなだけ楽しみたい欲張り人間の雑記帖

ラファエロ展

2013年04月20日 | My Diary
国立西洋美術館で開催されている「ラファエロ」に行ってみた。
ラファエロという名前は知ってはいたが、彼の絵画をこれといって知っていたわけではなく、ましてや好きだった訳でもない。そのために、冷静に鑑賞することができた。

最初の数点を見ていると、「あれ?変だな」と思ったのは、ポートレイトで描かれている人物の首の形に違和感を感じた。首の前はまっすぐに切り立った直線で後部は斜めに走る線で、まるで首が台形。しかも長い。中世イタリア人は馬のような首をしていたのか???と思ってみたいたが、途中からは首が自然な形になっていた。きっと、ダ・ヴィンチなどを研究するうちに解剖学にも触れることで、人間の体の造形を学習しなおしたんだろうな、と自分なりに納得。(当たっているかどうかは知りません)

生活の糧のために描いていたのであろうその当時の偉い方々のポートレイトを見ていると、あごをしゃくって尊大そうに構えた絵がや、口の片側に微かな薄ら笑いを浮かべたもの、決して器量良しとは言えない女性の自画像など、ラファエロならではいたずらか反抗心が見られた(私には)絵が何点か。

そして、「これはマンガか!!」と思わずにはいられない人物画も何点か。

あら探しはこれくらいにして、ラファエロの絵で気に入ったところは、彼が描く衣服の質感がすばらしい。特に赤い色のケープが皺になっている部分に光が当たった部分の陰影の美しさと、高貴な人が着るに相応しい衣の独特な質感を描く力量には目を奪われました。

左上腕部にかかる衣のひだの部分がとても美しく、かつ実物を彷彿とさせるタッチで、これを見て「マンガ的」だとか「首のかたちが変」と印象は吹っ飛び、さすがに世界的な巨匠なのだなと納得した次第です。

帰り際にふらっと寄った常設展で掘り出し物が!!!マリー=ガブリエル・カペという女性画家の自画像が美しい。しばらく目の保養をさせてもらいました。
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