お愉しみはココからだ!!

映画・音楽・アート・おいしい料理・そして...  
好きなことを好きなだけ楽しみたい欲張り人間の雑記帖

「いつか列車がきみを感動させなくなる日がくることを恐れよ」

2005年12月25日 | My Diary
フランスの詩人アポリネールの言葉。
そしてこれは中原雅夫の詩「会社の人事」の一節。

 やがて別れてみんなひとりになる
 早春の夜風がみんなの頬をなでていく
 酔いがさめてきて寂しくなる
 煙草の空箱や小石をけとばしてみる
 子供の頃には見る夢があったのに
 会社にはいるまでは小さな理想もあったのに


今日はクリスマス。ツリーの下に置いておいたクリスマス・プレゼントを見つけて喜んでいた8歳の長女が、私に向かって言った言葉は、

「パパ、サンタさんていると思う? ○○(長女の名前)はいると思うな」

そんな娘を見ながら、いつまでサンタの存在を信じてくれるのか、そしていつまで父親の私と一緒に遊んでくれるのかと思っていた時に、ふと我が身を振り返って思い出したのが上2つでした。 以上
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作られる「ブレイク」

2005年12月24日 | My Diary
今年の初めにこんなコメントを書いてから1年も経たないうちに、TVからギター侍は消えて、今やレイザーラモンHGなる芸人が「ブレイク」していると取り上げられるようになっています。

この芸人を最初に見たのは細木数子の番組で、細木にメタメタに言われていました。「私の言う事を馬鹿にしている」とか「尊敬がない」とか言われ、細木の怒りを買って占いを拒否されていたのが夏頃。その後に馬鹿売れし出して、"ヒュー~" とかいう掛け声が"残念~" を駆逐してしまってます。

細木の占いに従って芸名を替えたモンチッチがいっこうに当たらない反面、薦められた芸名変更を拒否した次長課長とレイザーラモンの活躍から、昨年大晦日の民放局のトリを飾った細木数子の凋落を見越せます。また、来年の今ごろにレイザ-ラモンHGが芸能界に残っている確率も、これまた低い事常の如しでしょうね。

流行っているとかブレイクしていると世間の評判が立っているから見てみようという程度の芸人の賞味期限は1年以内。ハラから笑わせてくれて、世間の評判と関係なしに自分で面白いと思える芸人は長続きする。伸助やさんまに取って替わる芸人はいつ出てくることやら。
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「死んでみればわかることでしょう。結論を急ぐことありませんよ。」

2005年12月23日 | パルプ小説を愉しむ
「死んだ後にはどうなるか、お考えになったこともないんですの?」
「死んでみればわかることでしょう。結論を急ぐことありませんよ。」


これだよ、初対面での何気ない会話の中でちょろっとユーモアのセンスをひけらかして、知的センスを垣間見せるテクニックは。

『名探偵登場』(ウォルター・ワタスウェイト)は映画になった小説。オリジナルは小説だが、日本語訳は映画から取ってつけてある。主人公の私は、ピンカートン社の社員で探偵。奇術師フーディーニの身を守るための護衛としてイギリスの貴族の館に招かれる。そこでおこる幽霊騒ぎと謎の狙撃、そして館の主人の父親が密室で怪死した。ロンドンから乗り込んできた警部とフーディーニの知恵比べ。当然探偵の私も多少なりとも手を貸す。そして結末は....

この手の小説の礼儀として犯人は言わないでおきます。登場人物にコナン・ドイルが出てきますが、謎解きには貢献しません。コナンくんの方が役立つぞ。
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頬リフト

2005年12月22日 | My Diary
朝刊に形成クリニックの折込チラシが入っていたので見ていたら、頬リフトがなんと100万円!!!

手術で頬の筋肉・脂肪を持ち上げるだけではなく伸びてしまった靭帯の処理までするので長期にわたって効用が続くのだそうが、頬のたるみを無くす手術に100万円かかるなんて。

この手法はハリウッド女優が使う形成手術と聞いていたが、家庭に配られるチラシでお目にかかるとは思わなかった。それにしても100万円とは。

リョウキンメニューを見つけました>>
http://www.k-u.gr.jp/price/index.html
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デジカメ市場にみるエレクトロニクス業界

2005年12月17日 | My Diary
日経ビジネス(12/19号)によると、デジタルカメラの市場規模は2432億円で、ここの120機種もの新製品が今年投入されたのだと言う。比較対照として、日本マクドナルドの昨年売上(3080億円)が並べられていたが、一昨年あたりは3種の神器の一つとしてメディアに取り上げられていたカテゴリーの割には、市場規模が思ったよりも小さい。ここに多くの電器メーカーが寄ってたかって120もの新製品を出すのだから、値段は安くなるは、企業が儲からないは、という残酷物語になるのですね。

私も半年前までは、家庭用AV機器メーカーに勤務していましたので、昨今のエレクトロニクス市場での競争の熾烈さは身をもって知っている。私のいたメーカーも、つい2年前は、DVDレコーダーとPDPとカーナビという、その当時の超売れ筋カテゴリーを扱っていて、なお市場シェアもトップグループにいたものですから、社長さん以下鼻息は非常に荒かった。年一回管理職を集めて開かれるグループ全体会議の席上で、「DVDレコーダーとPDPとカーナビという成長製品を扱っている○○(注:会社名です)の未来は今だかつてないほど輝かしい」と言った内容のお話を社長がしていました。

その後、競合激化の影響でシェアが次々と低下し、業績も悪化。1ヶ月程前に社長交代が発表され、600名規模のリストラも行なわれるのだそうだ。「○○さん(注:私の名前)は、良い時に辞めたね」と先日セミナーでたまたま会った元上司に言われました。そりゃそうですよ、まだまだ続くサラリーマン生活を成功させるためには、沈む船には乗っていられませんがな...

それはそうと、何故日本企業は、ボロボロになるまで競争し続けるのでしょうかね?『ナンバーワンではない、オンリーワン』と言われだしたのに、やはり三つ子の魂なのでしょうか。片やアップルのiPodの成功話が日経ビジネスの同じ号に掲載されていましたが、リスクを取ることなく他人も通った道を一緒に走りながら競争しているようでは、まだまだですね。日経ビジネスも単に「自らリスクをとる」といった陳腐な言葉を並べるだけではなく、もっと切実感のある記事にしてほしかったな。
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「貨物列車がびっくりして泥道に脱線してしまうくらい顔が醜い」

2005年12月11日 | パルプ小説を愉しむ
著者のデニス・リーマンは、銀行強盗で服役している最中に『囚人同盟』を書いたのだそうだ。囚人が監獄の中での出来事を書くのだから、やはり言葉は汚い。表題の台詞は、獄内のサディスト医者向けられた台詞。

マクニール刑務所内でもそれなりに知られた悪い奴らが入っている房に一人も男が新入りとして入ってきた。FBIのような髪、長身で男前の新入り。手荒い歓迎もソツなくこなしたばかりか、何と大物銀行強盗だということが判明。恥じ入る同房のワルたち。でも、この新入りはワルどもを引き連れてとんでもないことをやらかす。自分が被った冤罪への復讐であり、育ての親の親戚を騙して自殺に追い込んだ銀行頭取、そして州を牛耳るその親族。PCと統計を活用して、刑務所の中から地元競馬への金をつぎ込む。自分たちは見事に勝ち馬をあて、刑務所署長が盗聴していると気づくや、ガセ情報を掴ませて署長は借金のクソ壷にずっぽりと嵌る。それと同時にワル仲間たちは、手に職をつけつつ自尊心というものを取り返す。なんと美しい物語。

このヒーローの感化をうけたテキ屋の主人公フラットストアも、それなりのインテリになってしまって、

「この地球上には、この親愛なるアメリカ合衆国においてすら、狂気が正常で、真実とはたえず改良の手が加わる虚偽であり、・・・」

などといった台詞が冒頭から飛び出す。

何事に対しても知識を持ち、ケンカも頭も強い男が、真のワルたちを懲らしめる一種のヒーローもの。映画にすると、きっとシュワちゃんが登場するんであろうストーリー展開は、単純すぎて却って読み手の興味をそそってくれます。
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「太陽が輝き、ツグミが囀り、バンビが蝶々を追いかけてるとこだ」

2005年12月03日 | パルプ小説を愉しむ
『クリスマスのフロスト』(R・D・ウィングフィールド)に登場するフロスト警部は、女王陛下のオマルですら平気で使ってしまうほど人怖じすることのない、がさつで下品な警察官。よれよれのコートにプレスの痕跡もなくなっているズボン、それに品の悪いマフラーというのが、このイギリスのコロンボのいでたち。コロンボには少なくとも愛らしさがあるが、この男にはそんな可愛らしい愛嬌などない。ただ、格好悪いが人間臭く、何事にも結果オーライという力が抜けた自然体でしぶとく事件に食いついて解決してしまう珍道中が読んでいて面白く、ついつい夜更かしする日が続いてしまった。

ハードボイルド探偵に不可欠な信念などという代物はポケットを裏返したって欠片も出てくることが無い無節操男なので、これはという名台詞には巡りあわないが、変な力みがない自然体から迸り出てくる下卑た台詞の連射は、それはそれなりに愉しく可笑しく、読んでいる身からも力が抜けてさっぱりとしてしまう。

ライバル警部の代役として事件現場に出向いた当日の天気をこう言う。

「おれが出張ると、空は決まって機嫌を損ねる。これがアレン警部なら、太陽が輝き、ツグミが囀り、バンビが蝶々を追いかけてるとこだ。

拗ねてるのか皮肉を言っているのか、万事がこんな調子だから何を言っても「へいへい」という感じで受け入れられてしまう。

上司の署長からはとっても嫌われているが、同僚たちからの評判は悪くない。書類を書くのが面倒なので、自分が解決した事件を同僚に譲ったり、借金ゆえに内部情報を引き渡せと脅されている内勤警官を救ってやったり。しかもそれを自慢する事も相手に親切めかして伝える事もなく、ただただ普通のこととしてやってしまう愛すべきキャラクターの持ち主。

捜査令状なしでの捜査にも二の足を踏むなどということもなく、平気で他人の家に上がりこむし、出されたティーカップや調度品の小皿で煙草をもみ消して、家主をやきもきさせる。こんな調子ですっかり現場を自分のペースに巻き込んでしまうのです。

状況証拠から単純にある老人を殺人犯人と考えるのだが、部下の新米警官から推理の根拠拠が薄弱だと指摘されると、

「それは見解の相違というやつだな。おれの判断基準は、おまえさんのよりもうんと甘くできてる」

などとしゃあしゃあと言ってのける。しかもそのいい加減な推理がドンピシャで、その老人が30年前の殺人犯であった。話の進め方も主人公なみにマイペースで結果オーライ。ストレスを感じた時に、体中から余計な力を一気に取り去ってくれる魔力のようなお話でした。

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