NYのマンハッタンで美味しいコーヒーを出す地元の有名店を運営している美人店主が、素人探偵としてコーヒーに絡む色々な殺人事件に無謀にも首をつっこみ、すったもんだの末に見事に解決していくライト・ミステリーのシリーズ 『秘密の多いコーヒー豆』(クレオ・コイル著)に書かれていたコーヒーに関する薀蓄。
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コーヒーは盗みと密輸によってグローバルな換金作物と育っていった歴史を持つ。
元々コーヒーは、エチオピア人が自分たちの土地で野生のものを発見したのが始まりと言われている。これをアラブ人が栽培し輸出し、長期にわたって独占事業として儲けていた。外国人はコーヒー園に入ることを許されず、豆は熱を通すことで発芽の可能性をなくした後でなければ他国に輸出されることはなかった。
17世紀に入りインドからのイスラム巡礼者がコーヒーの枝をインドに密輸入した。その後すぐにオランダ人のスパイがコーヒー豆の密輸入に成功し(密輸した場所はモカという港町でここから豆に名前がつくようになった)、自国の植民地でコーヒーの栽培を行うことで大きな儲けを生み出すようになった。
オランダが支配する東インドからのコーヒー豆に依存するを良しとしないフランスの海軍士官が苗を盗み、その苗からフランスは独自のコーヒーを栽培するようになったものの、フランス領ギアナの総督夫人がハンサムなブラジル人外交官に熱を上げた挙句に、コーヒーの枝を隠した花束を贈るという事態が起こってしまった。こうして、一つの不倫の恋からブラジルの一大輸出産業が生まれることになった。
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コーヒーは盗みと密輸によってグローバルな換金作物と育っていった歴史を持つ。
元々コーヒーは、エチオピア人が自分たちの土地で野生のものを発見したのが始まりと言われている。これをアラブ人が栽培し輸出し、長期にわたって独占事業として儲けていた。外国人はコーヒー園に入ることを許されず、豆は熱を通すことで発芽の可能性をなくした後でなければ他国に輸出されることはなかった。
17世紀に入りインドからのイスラム巡礼者がコーヒーの枝をインドに密輸入した。その後すぐにオランダ人のスパイがコーヒー豆の密輸入に成功し(密輸した場所はモカという港町でここから豆に名前がつくようになった)、自国の植民地でコーヒーの栽培を行うことで大きな儲けを生み出すようになった。
オランダが支配する東インドからのコーヒー豆に依存するを良しとしないフランスの海軍士官が苗を盗み、その苗からフランスは独自のコーヒーを栽培するようになったものの、フランス領ギアナの総督夫人がハンサムなブラジル人外交官に熱を上げた挙句に、コーヒーの枝を隠した花束を贈るという事態が起こってしまった。こうして、一つの不倫の恋からブラジルの一大輸出産業が生まれることになった。