「刻み」を始めた第一号作品です。
越路町K邸の木造車庫は、当社が県産材仕様に移行する前の段階で、「刻み」を自社で行った記念すべき第一号作品です。
奥の自宅は98年に新築した越路町K邸で、車庫は2001年に施工しています。
コスト面を考えればアルミ製になるのでしょうが、デザイン的にも用途的にも単なる真四角のプランでは納得できず、木造にしてみました。
片流れのシンプルな屋根と羽目板や落とし板の木造車庫は角地にあることもあり、この辺りで目だった構造物となっています。
手刻みだと自由に材料を組み合わせられるので、思うままの形を取り入れようという方向性がこの頃から見受けられます。同時期に設計した物件が旧吉田町T邸で、「木」を前面に出そうというスタイルが生まれようとしています。
正面から見たところ
このくらいの大きさだと、
子供が雨の日に遊ぶスペースとしても最適です。
妻部分にはポリカ波板を張ることで、
アクセントと明り取りを兼ねています。
デザインにも凝ってみました。
2台駐車するために、3間×3間(5.46m×5.46m)の大きさにしています。
3間の梁間を飛ばすために、集成材の梁を3本使い、門の部分も集成の柱にすることで、開口部分の剛性を高めています。
冬場はこのように落とし板で雪の進入に備えます。
飾りとしても十分見ごたえがあります。
小屋裏の様子
集成梁の上は、ベニアをひいて物置スペースとなってます。
アルミ車庫ではこうはいきません。
3間×3間の真四角+1間×1間の物置も併用しています。
車庫部分だと強度的に持たないので、控え壁の役割も兼ねて
このようなスペースを作れば一石二鳥です。
こうした工夫は木造ならではです。
中越地震を乗り越えていまして、小千谷に近いこの辺りは、震度5弱の揺れでしたが、びくともしなかったようです。
そういった経験と自信があるがゆえに、小千谷市M邸や土合町K邸、美沢町N邸等の車庫を取り込んだ建物も提案、実現ができるのです。
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