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木造3階建(高床住宅)

2010-01-19 14:22:41 | 作品集
日赤町K邸は市街地の高床住宅です
一部(1階部分)鉄筋コンクリート造の木造3階建てとして
構造計算を行った物件です


日赤町K邸は2003年に竣工した高床住宅です。
コンセプトとしては、市街地の二世帯住宅で、高床部分に車庫を設けて、木造2階部分で生活をするスタイルを考えています。

高床住宅は雪国特有の住宅形態で、一般には「混構造木造3階建て」になります。
1階に車庫や店舗等の大空間を実現する場合、道路側の入り口部分に大きな開口を設けなければならないので、その部分の補強が必要になります。木造の場合は、その両脇に袖壁(耐力壁)が必要となります。
奥行きも車庫としては2.5間(4.5m)~3間(5.4m)のが必要なので、2~3スパンは梁を飛ばさなければならず、全体としては梁間2間、奥行き3間くらいの丈夫な構造でなければなりません。
木構造よりも鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨(S造)が選択されます。
美沢町N邸の場合は伝統構法にて対応しています)

長岡市街地は昔の年貢制度の名残で、3間~3間半の間口で奥行きが10間以上ある「うなぎの寝床」の敷地が多いのが特徴で、住宅を計画すると、梁間が短く、高さが高い「スポン」とした家の形状になってしまいます。
そういった建物で車庫等をとると、1階部分は安定したRC造となる場合が多いようで、冬季使用に限定した高床住宅の基礎部分をそれにあてる方法が一般的です。

このK邸は構造計算を行い、RC部分の梁は35㎝×60㎝とし、それを受ける柱は35㎝×35㎝、更に梁の間は15㎝のスラブを設置し本格的なRC造として設計しています。(鉄筋もD16を多用・・・もうビルです。)
そのため、新潟県中越地震、中越沖地震では一番弱い梁間方向の揺れでもひび一つ入らなかった実績があります。

「これ、解体するときはどうするの?」

とお客さんに言われていますが、その時は生きていないでしょう・・・




ドーム屋根付きの外階段を登った先に、玄関が見えます。


玄関ポーチの壁は杉羽目板を貼りました。
窯業系サイディングの冷たいイメージの外壁材に対し、
暖かみのある明るい木肌が出迎えます。


上から見た感じ。
ドーム型のポリカ屋根は雪国では有効に機能します。
玄関のアプローチで階段を考えた場合、
雪が積もって入りづらくなるので、
屋根付きの通路「雁木」は理想です。


高床住宅の最大の利点は、高床部分の固定資産評価が1/3になるということです。
30坪あれば10坪分が課税対象となるので、木造3階建てよりも有利になります。

1階部分が車庫や物入れとして利用できるので、敷地の狭い場所に駐車スペースや収納スペースがとれて雪国の住宅としては良い面があるのですが、高齢化と共に2階に住宅があると、どうしても毎日の上り下りがきつくなってきます。
バリアフリーが叫ばれる中、2階の住空間への移動に昇降機やエレベーターを取り入れたり、リフォームするケースが増えてきました。

昇降椅子を設置する場合は、階段の幅が有効で1m以上は取りたいところ・・・。(このK邸では芯々1.2mを取り、有効105㎝としているので、昇降椅子を取り付け可能です。)
また、エレベーターの設置には押入れ分のスペースが必要です。(車椅子対応だと1坪分必要)



設計の段階で、将来の高齢化、身障者対応を計画しておくことも大切なのだと思います。


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