べんりや日記

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ヌカ袋で床みがき

2007-03-14 19:47:53 | 旧栄町 T邸(越後杉)


桜の開花予想がこの冬型の天候で少し遅れているようです。
気象庁がデータ入力ミスということで、予想開花時期をずらしました。

季節はずれの大雪も、温暖化の影響だそうです。
海水温が上がっていることで、寒気団が南下すると、水蒸気が例年よりも多く発生し、日本海側の山々にぶつかって大雪になるメカニズムです。

イギリスでも二酸化炭素の削減法案ができたとか・・
京都議定書により、日本は1990年代の排出量の-6%を目標にしなければならないのに、逆に増加の一途をたどっています。

それに対応してなのか、森林整備と、森林資源を使って二酸化炭素を固定化する動きが出てきています。

昨年6月に施行された「住生活基本法」に地元の地域材を積極的に使うようにうたってあります。全国の基本計画が施行と同時に決定され、各都道府県が独自の基本計画を策定しています。
新潟県では、すでに基本計画の素案がこの3月19日に一般の意見の公募を終了し、県としての基本方針が確定していきます。

   新潟県住生活基本計画(素案)


市町村レベルではそれを基に条例なり基本計画を策定していく動きとなっていくでしょう。法律が施行されてから1年間のスピードです。

住宅金融公庫もそれに合わせるように、国産材、県産材の推奨がはじまり、4月から新たに割り増し融資にうたうのではないでしょうか?

住宅建設側の法律整備が整い、今度は山林側の法整備となっていきます。
二酸化炭素6%削減に向けて、着々と準備が進んでいく中、いよいよ国産材、県産材使用の住宅が脚光をあびる時期に来ているのではないでしょうか?


さて、写真は旧栄町T邸で、米ぬかを枕状に縫った袋に詰め、子供たちが床を拭いている場面です。
昔は、こうして床板や柱を磨き、ヌカに含まれる油が天然のワックスとなり、木を保護していたのです。
昔の人の知恵です。

子供たちも、楽しそうに床を雑巾がけするように拭いていました。
すでに、天然ワックスは塗ってあるのですが、こうして毎日磨いてもらえば、長持ちする家となるでしょう。
天然無垢材を使用した場合は、手入れをすれば、半永久的に使用できるし、年月を経て艶がどんどんでてくるので、かえって美しくなっていくのです。

地元木材を使う醍醐味です。

二酸化炭素も、解体や焼却をしなければ、どんどん町や家にたまっていくわけですから、地球温暖化防止に役立っているわけです。
昔の人の知恵や伝統技術に温暖化防止の鍵がかくされています。

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