べんりや日記

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束石と込み栓

2010-02-04 22:18:30 | 伝統構法について
 コンクリートも鉄筋も無い時代の基礎は、地面を大きく掘った所に石を置き、その上に柱を立てました。すなわち、現在の様に「土台」に柱が刺さっているのではなく、柱に土台を差すのが基本でした。
 そのため、床下の風通しが良く、木が腐りにくい環境下にありました。
 また、木と木の接合には「込み栓」が使われ、現在の木材の仕口がピン構造とされるのに対し、ラーメン構造に近い強度が出ます。実際、現在の建物の土台と柱の部分に「込み栓」を用いると、柱が自立してしまうだけの強さがあります。アンカーボルトと組み合わせて引き抜きの実験をしたところ、7トンを記録したそうです。安全率を考慮すれば、2トン以上の強度があり、現在指導されているホールダウン金物と同等以上の力があります。この「込み栓」はほとんどの柱と横架材との接合に使われます。


富山県の島崎工務店の建築物







 通し柱に土台を差込み、「込み栓」を打ち込んで、土台をアンカーで固定し、引っ張りの実験をした結果、7トンもの強度を記録した。
伝統工法の優れた点を、再確認する必要がある。


伝統構法の特徴へ・・
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