べんりや日記

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柏崎 蔵補修なるか?

2008-08-04 23:29:53 | 伝統構法について
先月17日の週は、いろいろな用事で目白押しだった。
さらに、その次の週や、先週は、あれやこれやでバタバタだった。
極めつけは、昨日の大手通りの歩行者天国での木工工作教室(?)か?(次回の話題はこれか?)
そう、巷では「長岡まつり」が開かれる季節となったのだった。

こちらは、それどころではない・・・・

日本住宅新聞から先日の座談会の原稿の赤入れ要請が来ている。
(見てる暇ないじゃん・・しかも明日締め切りだし・・)

伝統木構造の会と越後の会の交流会が10月に開かれそうだ。
これからの、伝統構法を語る機会となるだろう。

それよりも、いまの仕事を終わらせなければ・・
連日気温30度を超す日が続く中、中島H邸の柱磨きを行っている。
墨汁と弁ガラを混ぜて着色した柱や梁を、ぼろきれで磨く。
10年くらい磨いたような光沢が出てくるまで磨くのだ。
これが、力が要る作業で、根性も要る。
家に帰るとへとへとになるのだが、その工程が終了しなければ、カキシブは塗れない。
カキシブ自体は、色が付くわけでもなく、光沢を出すものでもない。
単に、着色の定着(酸による)が主体で、あとは表面保護。
(後に、カキシブだけでもある程度焼けることが判明したが、褐色までには至らない)
磨く作業のとき、家の人の顔を思い浮かべ、その人たちの「家内安全」だのを祈願しながら磨くので時間がかかるのだった。
とりあえず、水廻りは終了したので、表具屋さんに(珪藻土)壁紙を張ってもらって器具付けを進めよう。


そんな時に、いろんな仕事が出てくるものだった。

写真は、柏崎の蔵である。
中越沖地震の影響で、柱が傾いている。当然、土壁は崩壊。
多くの蔵がこのような状態で取り壊されているのに、めずらしく、
「直してほしい」
との依頼。

江戸時代に建てられたこの蔵は、中越地震、中越沖地震と2度の地震を受けているが、まだもちそうな気配だ。
地震の時、土壁がピシピシと音を立てて、崩壊していき、最後に骨材の状態で揺れてこの常態となっらしい。
土壁は、崩壊することで地震のエネルギーを吸収する。
落ちた土はまた練り返して塗ってやれば、また使えるリサイクル性の高い材料なのだ。
あとは、歪んだ骨を元に戻す作業だが、地震の時に何回か「起こす」作業はしてきたので、なんとかなるだろう。

ここのご主人と、地震の話で盛り上がってしまった。
中越沖地震は夏の地震だったので、風呂、洗濯に苦労した事など・・
冷蔵庫にあった肉類が腐ると悪いので、その日は豪華に焼肉パーティーだったこととか・・

同じ地震を経験し、乗り越えてきたもの同士しか分からないことです。
はやく、直すプランを持っていきたいのですが、、なにせ現在はバタバタしてまして・・
もうちょっと待っててね。


大工~伝統技術について・・
コメント (2)
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