何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

繁盛させたければお客様の声を聞け

2008-10-14 21:54:02 | Book Reviews
「繁盛させたければお客様の声を聞け」 宗次徳二・著、旭屋出版、1995年12月25日

 本書は「カレーハウスCoCo壱番屋」をここまでにした社長の思いが述べられているものである。

p.15 問題はシステムや訓練で最小限にした上でなお起きるミスへの心構えである。この種のミスを「仕方のないこと」と受けとめるか「あってはならない」と考えるかだ。

p.29 もしどうしても(ビールのための)グラスを冷やすのなら専用の冷蔵庫を用意しなければならない。また、そのためのスペースも確保しなければならない。そういうことを抜きにして「お客様の要望があるから」と短絡的に物事を実行することは、長い目で見て決してお客様のためにはならないのである。

 カレー屋はビールを飲みに来るところではない。しかし、辛いカレーとの対比でビールを飲みたいニーズもある。グラスを冷やしても、室温に出せば冷えたグラスは普通のグラスになってしまう。だからといって、冷たいビールを飲んで喜んでもらおうとするその心意気が冷えたグラスで飲んでもらおうとするところに現れる。この例を出して、お客様の要望に短絡的に応えるべきではないという経営感覚には首肯しかねる。

p.78 儲かる儲からない以前に「お客様の喜ぶ顔」というものがあって、それが見られない商売はつまらなきうてやる気にならない。

p.120 サービス業が勝つにはサービスの中身しかない。(コーヒーと共に)ピーナッツを出すところは、サービスをピーナッツというモノで表現している。それはそれで一つの考え方だが、私はモノよりも心のほうがよいと思っている。

p.123-4 よい場所も手に入れられず、宣伝もできない。私はこうしたマイナス条件をすべて逆手にとった。マイナスをプラスに転化させることにした。我々は二流か二流半の立地でよい。そういう場所でも「立派に繁盛させられる」ことを証明して見せようではないか。
 だから逆に二流以下の立地にこだわってみたのである。
 よいお店、お客様を満足させられる店なら、少しくらい不利な立場でも、好立地のお店に勝つことができる。

p.167 井戸を掘るには水が出るまで掘らなければ掘ったことにならない。

p.194 入りやすい店と入りにくい店の差はチームワークによる。店の人たちがいつも明るい感じで働いていることが大きい。

p.211 人間はプラス発想で仕事をすれば、自然に笑顔もこぼれるし、お客様への感謝の気持ちもわく。その心が反映してお客様を喜ばすのである。

p.213 店を経営する人間がプラス発想でいきなり取り組んで、その気概が全員に浸透している店は、たとえ客観的に不利な条件があっても繁盛している。店が繁盛するかどうかは結局「経営は人となり」というところに落ち着くようである。
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