何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

「お大事にどうぞ」について

2006-11-20 08:59:45 | 思いつくまま
 息子の携帯電話の電池が消耗してきたとのことで、代わりにドコモショップに電池を買いに行く。

 入口に入るとフロアの案内係がいて要件を聞かれ、番号札を持たされて待つことになる。最新機種を手にとって眺めながら5分ほど待つとカウンターに案内される。電話注文してあるものとばかり行ったのだが、在庫確認をしていた程度だったようで、取り置き依頼をしてあるのではなかった。機種番号などがわからないため、電話番号から検索し、カタログで写真を見て確認し、倉庫へ該当する電池を取りに行き、支払いの確認をし、オマケで現在行っているキャンペーンのお誘いを聞き、カウンターに呼ばれてから15分程度だっただろうか。

 支払いも済んで立ち上がろうとすると、「長いことお時間を頂戴しました、お待たせいたしました」と声をかけられた。これにはいささか驚かされた。

 カンタンに言えば、自分は消耗品を買いに来ただけである。要望を聞いて、それを確認して、当てはまるものをもらっただけである。カタログや倉庫に出入りするために、店員は席を2回ほど立ったりはして、その都度短時間待たされはしたが、手際よくともいえ、ムダなく用事が済んだとも言えるのだ。

 薬局でも、自分たち薬剤師側はそれなりにムダなく、効率的に調剤を行っているつもりではいるが、それでも待ち時間の苦情を受けることは避けられない状況にある。薬を渡すにあたり、必要な確認をとることですら、煩わしく思われる始末である。けっして患者さんの事情など聞かず、薬局側のペースにすべて従えなどと思っていない。そして会計も済むと、最後は「お大事にどうぞ」のキマリ文句である。

 渡すものを渡しさえすれば終わりなどとは言わないし、健康状態が少しでも良い方向へ向かって欲しいということからその言葉がでるのであるが、どうも「おはよう」「こんにちは」といった挨拶や、「お先に失礼します」「お世話になっています」といったビジネス文句になりきってはいないだろうか。

 ドコモショップでは、確かにそれなりの時間は消費しているものの、そんなに待たされた印象はない。ひどく待たされた印象がなくてもある程度の時間がかかったのも事実であり、ひょっとしたら客にとっては気がついてみたら予想外の時間を費やしてしまったのかもしれない。そこで「お待たせしました」と・・・。

 そう言えば床屋でも散髪が終わると「お疲れさまでした」「お待たせしました」と言われることがある。「お大事にどうぞ」が必ずしも悪いわけではない。これらの言葉を添えてみることで、今より相手の心により届くものがあるように思われた 
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