何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

針回収に思う

2006-11-16 00:42:38 | 思いつくまま
 今朝はB-Dマイクロファインプラス(インスリン用注射針)の回収で慌しかった。朝刊を読み、速報を流そうと思っていたが、メーカーは9時からしか電話の受け付けを開始しない。案の定、9時過ぎると電話は全くかからず(「お話中」でおかけ直しくださいのアナウンスばかり)、つながったのは10:30過ぎだった。
 ホームページも、朝は何も掲示されておらず、関連情報が掲載されたのは10時過ぎではないだろうか。ようやくかかった電話も、質問事項に対して折り返し電話をもらうことにして切ったのだが、今夕までに返答はいただけなかった。

 ある特定のロットが回収になったのなら、問題のないロットで代替すれば済むのだが、今回は回収優先ロットがあるとはいえ、全ロットが対象である。しばらくは使える針を探してしのがざるをえない。

 時間の問題で(ただし今回は時間がかかりそうだが)欠陥のない製品が供給されるであろうが、それまでの間なんとかするとしても、ただ復旧を待っているだけでよいのか。

 既に渡してしまった人に対して何もしないでいいのだろうか。来局した人に事情を説明し、対策をとり、協力を求めているだけでよいのか。
 レセコンで過去に渡した患者さんをリストアップできるだろう。彼らに対して薬局側からコンタクトをとり、今回の事態を説明し、不具合のある欠陥針の見分け方を伝え、問題のない針を選んで使うよう、働きかけていくことが必要だと考える。

 「面倒くさい」という思いが先立つことはないだろうか。100人いたら100回同じことを繰り返して説明しなければならないことだから。しかし、これを面倒くさいと尻込みしていてはいけない。糖尿病の、インスリンを使う患者さんは、注射を差し控えるわけにはいかないのだ。年中無休で必要なことである。
 注射が命をつないでいるわけで、このようなことこそ、薬局にとって、薬剤師にとって一番やりがいのあることだと思って楽しむべきではないかと思う。

 欠陥品でない製品が出回れば、それを手配し、交換することだけが、回収に対する行動ではないだろう。既に渡してしまった人に対して、遡ってアフターケア(サポート)することのほうが、今回は重要だと思う。欠陥は薬局が引き起こしたものではなく、メーカーに拠るものだ。その点だけでも薬局は気が楽だと思う。すみやかで、誠実な対応がとれるかどうかは、より信頼関係を築くことにもなるであろう 
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