酒タバコ肥満撲滅委員会

市民マラソンを楽しみながら、酒とタバコと肥満は嫌いだ、と呟く日常をうだうだと。

市民マラソン、再開はできるのか

2020-08-10 16:45:27 | マラソンあれこれ
コロナ禍でマラソンなどとのんきなことを言っている場合ではありません。
私の仕事も大幅売り上げ減で大変なことになっています。

でも、現時点で市民マラソンが今後どうなるかを書き残しておこうと思います。
後で読み返した時に、いい方に外れていて欲しいのですが。

現在の動きですが、法人主催の大会がぼちぼち再開されています。

マラソン大会の主催者で一番多いのが、〇〇マラソン実行委員会のような複数の立場の人が主催する場合です。
開催することで利を得るというと語弊がありますが、観光客誘致、地元活性、健康増進などのために各種団体、地方自治体、企業、地元の陸協などが集まり実行委員会を作って開催するパターンです。

もう一種類が、1つの法人が主となって開催するものです。
ランナーズ主催の大会が分かりやすい例かな。
スポーツエイドジャパン主催の奥武蔵ウルトラマラソンもそうですし、新日本スポーツ連盟北区 月例赤羽マラソン実行委員会が開催する月例赤羽マラソンもそうです(長い)。

前二者の区分けは微妙にかぶっていることもあります。

東京マラソンは一般財団法人 東京マラソン財団が主催ですから、分類としては後者ですが、性格としては前者です。
そもそも財団化したのは最近のことで、発足当初は完全に前者の形態でした。
また後者も単独主催かどうか微妙だったりするケースもあり、厳密な線引きはできません。
でも、私はこう定義付けています。
その主催者が年1回だけ開催するものは前者、年複数回を開催するなら後者。

東京マラソン、つくばマラソン、勝田全国マラソンなど、一般的にマラソン大会として認知されている大会のほとんどは前者です。
月例赤羽は毎月開催ですし、スポーツエイドジャパンは昨年1年で20以上の大会を開催していますので後者。

大会の雰囲気も、特徴的なものがあります。
前者は沿道が賑やかで、後者は寂しいことが多いのです。
おそらく前者は地元が一体となって開催することが多く地元の歓迎意識が高い、人通りの多い道路を封鎖してコースにすることが多いなど、要するに大会が地元の恒例行事・お祭り的要素として定着しているからでしょう。
そして後者は道路使用許可や沿道の警備にお金がかかるから河川敷や山など人気が少ない場所をコースにすることが多いため沿道に人が来にくく、定期的にやっていることからお祭り要素は薄れ、沿道は寂れる。
前者でも沿道が寂しい大会もたくさんありますので、沿道の賑わいだけでは分類できませんが。

参加者も前者は少なめで後者は多めの印象です。
あくまで傾向ですが。


さて、コロナ禍以降のマラソン大会ですが、後者はすでにいくつか開催されています。
今後の再開にも前向きです。
しかし前者の動きは鈍い、正直後ろ向きに見えます。

そりゃそうでしょう。
前者は様々な立場の人たちがいて、もちろんそれぞれ開催したいから実行委員会に名を連ねているのでしょうけど、立場による温度差は出てきます。
スポンサーの存在も大きく、スポンサーが開催に尻込みしたり、スポンサードする余裕がなくなったら、大会開催は遠のきます。
さらに規模の大きさから中止などの判断も難しく社会的影響も大きく、感染者が出た時の影響もダメージも大きい。
これらが複雑に絡み合えば、開催に後ろ向きなベクトルが出ても当然でしょう。

その点、後者は比較的身軽です。
開催へのモチベーションも組織がシンプルな分、高く保ちやすいでしょう。
参加者が少ないから密対策も比較的しやすい。

また前者は地元の生徒さんなどのボランティアを大量に動員しないと開催できないのに対して、後者は開催頻度や地元との関係性からボランティア依存率は低いはずなので、準備期間も比較的短くて済むはずです。

後者の法人はNPOが多い気がしますが、NPOはタダ働きと同義ではありません。
ある程度の規模のNPO法人なら常勤の職員がいて当然で、当然給料も払います。
収入があって人件費等の支出がある点は会社と同じです。
会社は利益を株主に還元するけど、NPOは利益を個人に還元してはならず、儲かったお金は事業に使わなければならない。
それだけの違いであって、NPOが利益を出してはいけないわけではない。
(利益と呼ばずに剰余金と呼ぶとか、細かい話はさておき)

誤解を恐れずに言えば、後者の場合は開催しないと収入が途絶えて法人存続が危うくなります。

前者の場合でも、開催によって利益を得るから主催者に名を連ねているとはいえ、その程度は立場によって異なります。
例えば地元観光協会は大切な稼ぎどきなので是非とも開催して欲しいけど、新聞社は感染者が出た時のイメージ低下を心配して二の足を踏むなんて温度差は、絶対にあるはずです。

それに対して後者は年にいくつもの大会を主催していて、団体によっては開催がゼロだと収入がなくなって給料が支払えない、つまり組織として破綻してしまう。
なので、是が非でも開催したい。

後者は守銭奴のような印象になってしまうかもしれませんが、それは私の筆力不足です。
要するに、後者は主催者が一丸となって開催に向かうのに対して、前者は色々立場がある。
なので全体としてのモチベーションは違ってきます。


後者の大会はすでに再開しつつあります。
それでも奥武蔵ウルトラのように、時期をずらしたにもかかわらず感染者増の影響で地元から中止要請があって、泣く泣く中止に至ったりします。
(代替大会を彩湖で開催するそうですが、それでも無念でしょう。主催者もランナーも。)
今後どうなるかは世間の感染者数をにらんで判断するのでしょうけど、今後も開催する前提で進んでいくでしょう。
規模などの密対策で、今までとは違った大会にはなるのでしょうけど、開催はしていくでしょう。

前者も感染者数を睨んでというのは同じですが、なにしろ参加者も主催関係者も規模が大きく、開催可否の判断は半年前にはしないといけません。

すでに2021年3月の大会の中止が発表され始めています(古河はなももマラソン)。
4月開催の長野マラソンも秋になんらかの発表をするようです。


ここからは私の推測です。
夏場にウイルスが弱ると期待されていたのに、国内中が第二波に襲われています。
沖縄では病床数以上の患者が出ています。
インフルエンザウイルスのように高温高湿度で動きが弱まることはないようです。
もちろん冬場は今以上にウイルスは危険なものになるでしょう。
そして政府はGoToトラベルで国内にばらまかせており、さらに鎖国を解こうとしています。
どう考えても、冬場は現時点(東京で毎日300人前後が感染)より悪化するでしょう。

前者の大会が再開できるのは2021年秋になっても無理そうです。
早くても2022年初頭、いや、それすら難しい気がしています。

ワクチンか治療薬ができたとしても、前者の主催者にどれだけの前向き要素になるのか疑問です。
東京マラソンのように人気が非常に高く、組織もしっかりしているところはやがて再開するでしょう。
(それすら早くて2022年でしょうけど)
それ以外の普通の大会は、開催の赤字を地元自治体が負担してたり交通規制で根強い潜在不満があったり、そんなネガティブ要素が一気に噴出して足を引っ張る気がします。

そうなるとそのまま消滅・・・・


コロナが市民マラソンという文化を壊滅状態にしてしまうかもしれません。
ワクチンができても100%予防できるはずはないし、治療薬ができたとしても感染したい人などいません。
開催されるようになったとしても、ランナーが出たい気持ちになるかどうか。
正直、今の気分では私は出たくない。

市民マラソンがコロナ前に戻れるとしたら、ウイルスが弱毒化して風邪やインフルエンザ程度の危険度・恐怖感になることが必須ではないでしょうか。
それとも強力なワクチンができるか。
相当ハードルが高いと思うのですが・・・。

外れますように。
早く以前のように走れる世の中が戻りますように。
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