大震災の影響で開催の一週間前に中止となった2011板橋シティマラソンの収支報告が土曜日に届いていました。
すでに大会ホームページでは公開されているものの印刷版です。
こちらから(PDFです)
内容は、報告が遅れたお詫び、収支差額の約4500万円を日本赤十字に送ったこと、次回大会での優遇措置は内容が確定したら大会ホームページに掲載することを書いた紙と、収支報告書、領収証のコピーの3点セットです。
ざっと書くと(数字の丸めなどは適当です)、
収入が1億強(板橋区負担金1000万円含む)、支出は多い順に義援金4494万円(44%)、運営費2866万円(28%)、広告費1088万円(11%)、記録処理費804万円(8%)などです。
義援金は、本来ならば大会当日に使われる選手の給食給水費や、その他の運営費(キャンセルしたであろうテントなどのレンタル代や警備員などの人件費など)になるはずだったものでしょう。
たぶん開催していたらこの中の一部は利益になっているんでしょう。
仮に返金してたら、義援金額(44,944,181円)÷申込者(17136人)=一人当たり(2622円)です。
これは我々が支払った参加費の約48%にあたります。
複数の大会が中止となってしまった人にとっては、少しでも返金して欲しかったでしょう。
また、寄付するにしても寄付先を日本赤十字以外にしたかった(自分で選びたい)という人も多いでしょうし、個人で既に寄付済みなのでもういいという人もいるでしょう。
でもまあ、主催者の判断は決して非常識な対応ではないと思いますので、未曾有の天災ということも含めてこれで納得しましょう。
返金するか寄付か個別に意見を聞くべき、という意見もありますが、全員がネットに繋がっているとは限らない(振り込み用紙で入金した人もいる)ので連絡をどうするかなどの問題があります。
まさか全員に電話って訳にはいかないでしょう。
まあ、たぶん正解はない問題でしょう、きっと。
再発防止に、次回からの要項に「天災等での中止時、剰余金の扱いは主催者に一任する。」旨の記載を追加したほうがいいのかな。
私は何度も書きますが、主催者におまかせという姿勢です。
収支報告を送ってくれたから、それで十分です。
来年の優遇措置は、できれば今年の申込者を優先受付してくれれば嬉しいかな。
まあ、それがなくても普通に申し込めば参加できる人気度ですから、優遇措置なしでも別にかまいませんが。
提案ですが、今年申し込んだ人は来年の大会でゼッケンの色を変えてくれるとちょっと面白いかも。
(走りながら今年の思いを共感できるから)
でも、ゼッケン色は性別とか距離(5kmの部もある)などで分ける方が合理的ですから、ちょっとおふざけがすぎるかしら。
ゼッケンは無理でもリボンを配って肩にでも付けるとか。
昨年も走れなかった人はリボンを二本つけるとか。
いや、冗談ですが。
これで2011板橋シティマラソン(改名後、幻の一回目)が完全に終わりました。
今後、優遇措置の発表があっても、それは2012板橋シティマラソンの開催要項ですから、もう2011年大会とは別と考えていいでしょう。
この大会、私にとっては気温的にいい数字も出せないし、河川敷は地味だし、惰性で出ている面もありますが、さすがに二年連続で走れないと来年の号砲は特別な思いで聞くことになるでしょう。
来年は無事に開催されることを本当に祈っています。
以前読んだのですが、北海道マラソン(当時は制限時間4時間、参加者4000人台)の費用は億単位という記事を読んだ記憶があります。
北海道マラソンは人数的には板橋シティの3分の一規模ながら、テレビ全国中継があったり招待選手も多くフェアウエルパーティーがあったり開会式もホテルだったり、普通のマラソン大会より確実に経費がかかっているだろうことは素人目にも明らかでした。
ですので、板橋シティが1億円規模と聞いてもびっくりはしませんでした。
むしろ、スポンサー収入が別にあると思うので、本当の総額は別にある気すらします。
それともスポンサーは現物支給だけなのかしら。
飲料メーカーとかはそうかもしれないけど、タニタのような健康機器メーカーはお金じゃないかしら。
いや、どうでもいいですけど。
東京マラソン以降、やたら高い参加費の大会が増えました。
それでも定員の数倍も集まるのですから、当分の間は値下げ圧力は皆無でしょう。
マラソンで儲けてはいけないという法律はない訳で、利益を出したってかまわないです。
どんなイベントでもいちいち収支を発表して利益額まで出すなんてことはしてないのですから収支の公表義務もありません。
ただ、公道を使う大会は、多少は配慮すべきかもしれません。
たとえば収支報告は公表した方がいいし、利益が出た場合はその一部を交通遺児育英などに寄付するような姿勢での運営を望みたいです。
末永く市民マラソンを楽しむためには、利益追求だけでは理解が得られないと思うのです。
マラソンを金づるとしか見ない連中はマラソンブームが去れば別の金儲けに移動するだけでしょうけど、我々ランナーにとってはブームが去ったからマラソンはやめる、とはいかないのですから。