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※- インド洋・大津波から10年目の課題 2014年12月26日
12月26日、NHK website ー:死者・行方不明者が22万人以上に上ったインド洋大津波から26日で10年となります。
被害が最も大きかったインドネシアのバンダアチェでは、復興が進む一方、高台に移転した地域の維持や、津波への備えの意識をどう持続させていくかなどの課題も出てきています。
10年前の2004年12月26日にインドネシアのスマトラ島沖で起きた巨大地震では、インド洋沿岸の各地を大津波が襲い、死者・行方不明者は22万人以上に上りました。
最も被害の大きかったインドネシアのバンダアチェでは、広い範囲に高さ10メートルを超える大津波が押し寄せ、市街地の多くが壊滅的な被害を受け、当時の人口の4分の1に当たる=7万人余りが犠牲になったとみられています。
震災のよくとしから3年間にわたってインドネシアに滞在し、バンダアチェの復興を支援したJICA=国際協力機構の永見光三さんは大津波から10年になるのに合わせ、今月バンダアチェを訪れ、その現状を調査しました。
この10年で街は復興を果たし、新たに移り住む人も相次ぎ、人口は震災前より増えました。
調査に訪れた沿岸から高台に移転した集落の中には、新たに移り住んだ人どうしの交流が生まれ、地域の結びつきが強まっているところもありました。
一方で課題も見つかりました。
市街地から離れた高台に移転した別の集落では、交通の便の悪さやインフラ設備の不十分さなどから集落を離れる人が相次ぎ、人口が当初のおよそ半分に減ってました。
また、復興に当たっては、一部の地区を除き浸水域での住宅の再建が認められ、沿岸には震災後、海外からの支援を受けて津波避難ビルが建てられました。
しかし、今回の調査では、窓が割れたり扉が外れたりするなど、維持管理が十分でない建物も見つかったほか、避難経路を示す看板も傾いて正しい方向が分からないものや、木の枝などに隠れて見えないままになっているものも目に付くようになっていました。
調査を行ったJICAの永見光三さんは「防災や復興をどう持続させていくか、大津波でともに被災したインドネシアと日本が経験を共有しあい、その方策を考えていいくことが重要ではないか」と話しています
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